ミャンマーのモヒンガー。金色のナマズスープに米麺が浸かり、揚げ豆腐やパクチーがトッピングされている
🔪下準備30分
🔥調理1時間
🍽️分量4
🌍料理ミャンマー料理
東南アジアレシピ

モヒンガーの作り方|ミャンマーの国民食

22分で読めます世界ごはん編集部

ミャンマー5,400万人の朝はこの一杯から始まる

ヤンゴンの早朝5時。まだ薄暗い路地に、屋台の灯りが点ります。大きな鍋から立ち上る蒸気。黄金色のスープの匂いが通りに漂います。出勤前の会社員、托鉢に向かう僧侶、学校へ急ぐ子供たち。全員が同じ一杯を求めて列を作ります。それが**モヒンガー(Mohinga / မုန့်ဟင်းခါး)**です。

モヒンガーはナマズの出汁にレモングラスとターメリックを効かせた濃厚スープに、細い米麺を合わせた料理です。スープのとろみにはひよこ豆粉(ベサン粉)を使います。トッピングには揚げ豆の天ぷら(ペーキャウ)、茹で卵、パクチー、ライムが並びます。ミャンマーでは「国民食」と認知されています。朝食の定番ですが、昼でも夜でも食べられます。

ミャンマーの街を歩けば至るところにモヒンガー屋台があります。一杯500〜1,500チャット(約30〜90円)。安くて栄養があり、すぐ出てくる。庶民の味方であり国家のアイデンティティです。2014年のCNNの「世界の美味しい料理50選」にもランクインしました。

モヒンガーとは

ミャンマー語で「モン(မုန့်)」は麺、「ヒンガー(ဟင်းခါး)」は魚のスープを意味する。ナマズ(またはナマズ科の淡水魚)の出汁をベースに、レモングラス・ターメリック・魚醤で味付けし、ひよこ豆粉でとろみをつけたスープに米麺を合わせる。ミャンマー全土で食べられ、地域ごとにスープの濃さやトッピングが異なる。

ミャンマーのモヒンガー。金色のナマズスープに米麺が浸かっている
ミャンマーの国民食モヒンガー。朝の街に立ち上る蒸気とともに、一日が始まる

4人分

材料(4人分)

スープ

材料 分量 代替・備考
ナマズ(切り身) 400 g ナマズが最も本格的。手に入らなければ鯛やスズキで代用可
1.5L 魚を茹でる用。後でスープのベースになる
レモングラス 3 本(潰して結ぶ) 乾燥品なら大さじ2
ターメリックパウダー 小さじ2 色と風味の要
ナンプラー(魚醤) 大さじ3 ミャンマーではンガピジョー(ngapi ye)を使う
玉ねぎ 2 個(みじん切り)
にんにく 6 片(みじん切り)
生姜 3cm(すりおろし)
ひよこ豆粉(ベサン粉) 大さじ4 スープのとろみ付け。代用不可
米粉 大さじ2 追加のとろみ。なくても可
バナナの茎 150 g(薄切り) 入手困難なら省略可。食感のアクセント
パプリカパウダー 小さじ1 色味の補助
サラダ油 大さじ3
小さじ1 味を見ながら調整
ひよこ豆粉(ベサン粉)の入手先

モヒンガーの特徴的な「とろみ」を生み出すひよこ豆粉は、インド食材店やカルディ、Amazonで購入できます。インド料理の「パコラ(天ぷら)」にも使う粉なので、「ベサン粉」「グラムフラワー」で検索すると見つかります。片栗粉や小麦粉では代用できません。ひよこ豆粉特有のナッティーな香ばしさがモヒンガーの味の核だからです。

材料 分量 代替・備考
米麺(ビーフン・細め) 400 g ミャンマーではモンディ(米の丸麺)を使用

トッピング

材料 分量 備考
茹で卵 4 個 半分にカット
揚げ豆腐(油揚げ) 4 枚 一口大にカット
パクチー 適量 刻む
ライム 2 個 くし切り
唐辛子フレーク 適量 好みで
揚げにんにくチップ 適量 カリカリ食感のアクセント
モヒンガーの材料。ナマズ、レモングラス、ひよこ豆粉、ターメリック、米麺などが並ぶ
モヒンガーの材料。ナマズとレモングラスが味の核を担う
バナナの茎について

バナナの茎(バナナステム)はモヒンガーの伝統的な具材です。シャキシャキした食感とほのかな甘みがスープに加わります。日本ではほぼ入手不可能ですが、レンコンの薄切りで食感を近づけることができます。アク抜きして薄切りにしたレンコンをスープに加えると、バナナの茎に近いシャキシャキ感が出ます。味は異なりますが、食感の役割は果たせます。

この料理に使う食材・道具

ナンプラー(タイ産 魚醤)700 ml
ナンプラー(タイ産 魚醤)700 ml
¥498(税込・変動あり)
GABAN ターメリック 80 g
GABAN ターメリック 80 g
¥498(税込・変動あり)

調理手順

1

鍋に水1.5L・レモングラス・ターメリック小さじ1を入れて火にかける。沸騰したらナマズを入れ、弱火で15分茹でる

ナマズは丸ごとでも切り身でも可。茹で汁が出汁になるので捨てない。

手順1: 鍋に水1.5L・レモングラス・ターメリック小さじ1を入れて火にかける。沸騰したらナマズを入れ、弱火で15分茹でる
2

魚を取り出し、骨と皮を除いて身をほぐす。茹で汁はそのまま保温しておく

身は細かくほぐすほどスープに溶け込みやすい。大きめのフレーク状でも可。

手順2: 魚を取り出し、骨と皮を除いて身をほぐす。茹で汁はそのまま保温しておく
3

別の鍋にサラダ油を熱し、玉ねぎ・にんにく・生姜を中火で炒める。香りが立ったらターメリック・パプリカパウダーを加えて1分炒める

玉ねぎは飴色になるまでしっかり炒める。これがスープの甘みと深みを生む。

手順3: 別の鍋にサラダ油を熱し、玉ねぎ・にんにく・生姜を中火で炒める。香りが立ったらターメリック・パプリカパウダーを加えて1分炒める
4

魚の茹で汁を注ぎ、ほぐした魚の身・ナンプラーを加える。ひよこ豆粉を少量の水で溶き、スープに加えてよく混ぜる。弱火で20分煮込む

ひよこ豆粉はダマにならないよう、必ず水で溶いてから加える。

手順4: 魚の茹で汁を注ぎ、ほぐした魚の身・ナンプラーを加える。ひよこ豆粉を少量の水で溶き、スープに加えてよく混ぜる。弱火で20分煮込む
5

塩で味を調え、バナナの茎(またはレンコン)を加えて5分煮る。器に茹でた米麺を盛り、スープを注いでトッピングを添えて完成

麺は別茹でして水で洗い、器に盛ってからスープを注ぐ。

手順5: 塩で味を調え、バナナの茎(またはレンコン)を加えて5分煮る。器に茹でた米麺を盛り、スープを注いでトッピングを添えて完成
📊 栄養情報(1人分)
120
kcal
7.0g
タンパク質
4.0g
脂質
14.5g
炭水化物
0.8g
食物繊維
230mg
ナトリウム
※ 目安値です。材料や調理法により変動します。

この料理の歴史 — 「国民食」はいかにして生まれたか

モヒンガーの起源ははっきりとは分かっていません。しかし手がかりはあります。

ミャンマーの歴史的な記録の中で、モヒンガーに似た料理が初めて登場するのはコンバウン朝(1752〜1885年)の宮廷記録です。当時すでに「魚のスープに麺を入れた料理」が宮廷で提供されていたことが記されています。ただしこの料理が現在のモヒンガーと同じものだったかは不明です。

モヒンガーの原型はモン族の食文化に遡るという説が有力です。モン族はミャンマー南部を拠点とする民族で、稲作と淡水漁業を主な生業としていました。米麺と魚のスープという組み合わせは、モン族の食文化から自然に生まれたものと考えられています。この料理がビルマ族に伝わり、さまざまな改良を加えられて現在の形になりました。

モヒンガーの実写。器に盛られたスープと麺のクローズアップ
ヤンゴンの食堂で提供されるモヒンガー。地域によって見た目も味も少しずつ異なる

イギリス植民地時代(1824〜1948年)には、モヒンガーはビルマ人のアイデンティティの象徴として機能しました。イギリス統治下でインド料理やイギリス料理が流入する中、モヒンガーは「ビルマ人が自分たちの料理」として守り続けた一品でした。独立運動の集会でモヒンガーが振る舞われたという逸話も残っています。

独立後のミャンマーでは、モヒンガーは公式に「国民食」とされています。外国の要人を迎える晩餐会でも提供されます。ミャンマー政府の観光プロモーションでも必ずモヒンガーが紹介されます。2023年にはユネスコ無形文化遺産への登録申請が行われました。

モヒンガーの「国民食」としての地位が確立した背景には、地理的要因もあります。ミャンマーはエーヤワディー川を中心とする広大な河川網を持ちます。淡水魚の漁獲が豊富で、ナマズは最も安価で手に入りやすい魚です。また、米の生産量が多い国であり、米麺の原料にも事欠きません。つまりモヒンガーの主要食材はミャンマーの国土が自然に提供するものなのです。

モヒンガーの地域差

ミャンマーは135の民族が暮らす多民族国家であり、モヒンガーも地域ごとに大きく異なる。ヤンゴン(下ビルマ)のモヒンガーはスープが濃厚でとろみが強い。マンダレー(上ビルマ)のものはスープがさらっとしている。ラカイン州ではより辛い。シャン州では発酵大豆が入る。「本場のモヒンガー」は存在しない。全てのモヒンガーがそれぞれの地域にとって「本場」なのだ。


調理のコツ — 完璧なモヒンガーを作るための5つの技術

モヒンガーの完成形。濃厚な黄金色のスープに米麺が浸かっている
完成したモヒンガー。スープの色味と濃度が腕の見せどころ

1. 魚は「2段階」で使え

ナマズ(または代用魚)は、まず丸ごと茹でて出汁を取ります。次に身をほぐしてスープに戻す。この2段階方式が出汁の深みを最大化します。身を最初から炒めてしまうと出汁が弱くなります。ラクサのエビ出汁も殻と身を別工程で使いますが、同じ原理です。

2. ひよこ豆粉は「焦がさない」が鉄則

ひよこ豆粉はスープのとろみと香ばしさの両方を担います。しかし焦げると苦味が出ます。水で溶いてからスープに加え、弱火で混ぜ続けてください。一度に大量に入れるとダマになります。少しずつ加えるのがコツです。

3. レモングラスは「潰す」こと

レモングラスは包丁の腹で潰してから鍋に入れます。潰すことで繊維が壊れ、香り成分が効率的に抽出されます。刻んでも良いですが、食感が悪くなるため取り出す手間がかかる。結んで入れると取り出しやすいです。ナシレマでもレモングラスを潰して使う工程があります。

4. トッピングは「多すぎるくらいが正解」

モヒンガーの魅力の半分はトッピングにあります。茹で卵、揚げ豆腐、パクチー、ライム、唐辛子フレーク、揚げにんにく。ミャンマーの屋台では6〜8種のトッピングが並びます。日本で作る際も、最低4種は用意してください。

5. ナンプラーは「仕上げにも追加」

ナンプラーはスープに入れるだけでなく、食べる直前にも少量垂らすのがミャンマー式です。加熱したナンプラーと生のナンプラーでは香りが異なります。仕上げの一振りで奥行きが増します。バインミーのヌクマム(ベトナムの魚醤)と同様、魚醤は「二度使い」が基本です。

6. 揚げにんにくチップは自家製がベスト

市販のフライドガーリックでも使えます。しかし自家製は香りが段違いです。にんにくを薄くスライスし、低温の油でゆっくり揚げる。きつね色になったら油から上げ、キッチンペーパーで油を切る。冷めるとカリカリになります。余った油は「ガーリックオイル」としてスープに回しかけても美味しい。


モヒンガーのバリエーション — ミャンマー各地の味

モヒンガーはミャンマー全土で食べられていますが、地域ごとの差が大きい料理です。

モヒンガーの別スタイル。トッピングが異なる一杯
地域や店によってトッピングの構成が全く異なる。それがモヒンガーの多様性

ヤンゴン式モヒンガー

本記事で紹介しているスタイル。スープは濃厚でとろみが強い。ひよこ豆粉をたっぷり使います。トッピングの揚げ物が豊富なのも特徴です。ヤンゴンは最大都市であり、ここのスタイルが「標準」とされることが多い。

マンダレー式モヒンガー

上ビルマのマンダレーでは、スープがさらっとしています。ひよこ豆粉の量が少なく、魚の出汁がストレートに感じられます。より繊細で上品な味わい。麺もヤンゴンより細い傾向があります。

ラカイン式モヒンガー

西部ラカイン州のモヒンガーは辛い。唐辛子が大量に入り、スープが赤みを帯びます。海に近いため、淡水魚ではなく海魚を使うこともあります。

シャン式モヒンガー

東部シャン州では、発酵大豆(トゥアナオ)が入ります。独特の旨味が加わり、他の地域とは全く異なる風味。米麺ではなく小麦麺を使う場合もある。

デルタ式モヒンガー

エーヤワディーデルタ地域では、魚の種類が最も豊富です。ナマズだけでなく、ティラピアやコイなど複数の淡水魚を混ぜて出汁を取る。スープは比較的薄味で、魚本来の風味を活かす方向性。トッピングにはバナナの花が使われることもあります。

スタイル 地域 スープの特徴 辛さ
ヤンゴン式 下ビルマ 濃厚・とろみ強 中程度
マンダレー式 上ビルマ さらっと・出汁重視 控えめ
ラカイン式 西部沿岸 赤い・辛い 強い
シャン式 東部高地 発酵大豆入り 控えめ
モヒンガーを「まぜそば」風に食べる

ミャンマーにはモヒンガーの麺をスープから出して、**ンガタミンジン(nga htamin gyin)**という魚ペーストと混ぜて食べるスタイルもあります。日本でいう「まぜそば」に近い食べ方。スープに飽きたら試してみてください。


モヒンガーの食文化 — 一杯に込められた意味

ミャンマーにおけるモヒンガーは食べ物を超えた存在です。社会的・文化的な意味が幾重にも重なっています。

朝食としてのモヒンガー。 ミャンマーの朝食=モヒンガーです。特にヤンゴンでは、出勤前にモヒンガー屋台で一杯食べるのが日課。屋台は朝4〜5時から営業します。プラスチックの小さなテーブルと椅子を歩道に並べた簡素な屋台です。客は座って食べるか、ビニール袋に入れてもらってテイクアウトします。

祝い事のモヒンガー。 ミャンマーでは結婚式、葬儀、お祭りなど人が集まる行事では必ずモヒンガーが振る舞われます。大きな鍋で何十杯分も作り、来場者全員に提供する。ジョロフライスが西アフリカのパーティーに欠かせないように、モヒンガーはミャンマーの集まりに不可欠です。

政治とモヒンガー。 2021年のミャンマー軍事クーデター後、モヒンガーは民主化運動のシンボルの一つとなりました。「国軍の夕食にモヒンガーを」という風刺的なスローガンが広まりました。モヒンガーが「国民食」であるがゆえに、政治的な文脈でも引用されるのです。

在外ミャンマー人にとってのモヒンガー。 世界各地のミャンマー人コミュニティには必ずモヒンガーを提供する店や屋台があります。東京では新宿区の高田馬場周辺にミャンマー料理店が集中しています。ここで本格的なモヒンガーが食べられます。

モヒンガー屋台の経済学。 ヤンゴンのモヒンガー屋台は小規模な個人事業です。朝3時に起きて仕込みを始め、4〜5時に開店。午前10時頃には売り切れて閉店します。一杯500〜1,500チャット(約30〜90円)で利益は薄い。しかし一日200〜300杯を売る人気店もあります。モヒンガー屋台は若者の起業の入口でもあります。初期投資が少なく、技術さえあれば始められるからです。

モヒンガーの呼び方に注意

英語圏では「Burmese fish noodle soup」と呼ばれることが多いですが、ミャンマー人は単に「モヒンガー」と呼びます。「ビルマ」の呼称は政治的に敏感なテーマです。現在の国名「ミャンマー」を使うのが一般的です。料理名はビルマ語の「モヒンガー(mohinga)」がそのまま世界共通の名称になっています。


食材の入手ガイド — モヒンガーの材料を日本で揃える

モヒンガーの材料は一部を除いて日本で入手可能です。最大のハードルはナマズとバナナの茎ですが、代用品で十分に美味しく作れます。

主要材料の入手先

材料 入手先 価格目安
ナマズ(冷凍) ミャンマー食材店・Amazon 800〜1,200円/400g
レモングラス スーパー・アジア食材店 100〜200円/2本
ひよこ豆粉(ベサン粉) カルディ・インド食材店・Amazon 300〜500円/500g
ナンプラー スーパー 200〜400円
米麺(ビーフン) スーパー・アジア食材店 150〜300円
ターメリックパウダー スーパー(S&B等) 200〜300円
ナマズが手に入らない場合

日本のスーパーでナマズを見つけるのは困難です。代用として最も適しているのは鯛のあらです。淡白な白身魚で良い出汁が取れます。スズキ、タラでも代用可能。サバやイワシなど青魚は脂が強すぎるため不向きです。通販で冷凍ナマズが購入できるサイトもあります。高田馬場のミャンマー食材店では生のナマズを扱っている店もあります。

代用テクニック

材料 代用品 仕上がりの違い
ナマズ 鯛のあら・スズキ 出汁の濃さは劣るが十分美味しい
バナナの茎 レンコン(薄切り) 食感は近い。味は異なる
米麺(モンディ) ビーフン・そうめん ビーフンが最も近い。そうめんは米ではないが食感は悪くない
ペーキャウ(豆天ぷら) さつまあげ 代用としては遠いが食感は合う

よくある質問

器に盛られたモヒンガーとトッピング
モヒンガーに関するよくある疑問にお答えします

Q1. モヒンガーは辛い?

基本のモヒンガーは辛くありません。魚の出汁とレモングラスの香りが主役です。辛味は食べる人が唐辛子フレークを加えて調整します。ラカイン式を除けば、子供でも食べられる優しい味わい。ラクサほどスパイシーではありません。

Q2. 朝食以外に食べても良い?

もちろんです。ミャンマーでは朝食の定番ですが、昼食や夕食にも食べます。屋台は朝がピークですが、食堂では一日中提供されています。日本で作る場合は時間帯を気にする必要はありません。

Q3. スープを前日に作り置きできる?

推奨します。 スープは翌日の方が味が馴染みます。冷蔵で3日、冷凍で2週間保存可能。米麺は食べる直前に茹でてください。スープだけ大量に作って冷凍する方法が効率的です。

Q4. 日本でモヒンガーが食べられる店は?

東京の高田馬場周辺にミャンマー料理店が集中しています。「ルビー」「ゴールデンバガン」「ミンガラバー」などの店でモヒンガーを提供しています。大阪では梅田周辺にもミャンマー料理店がいくつかあります。

Q5. モヒンガーとカオスイ(タイ北部の麺)の違いは?

どちらも魚介・肉のスープに麺を合わせるアジアの麺料理ですが、全く別の料理です。モヒンガーはナマズの出汁+ひよこ豆粉のとろみ。カオスイはココナッツカレースープ。風味の方向性が異なります。ソムタムがタイ北部の食文化を代表するように、カオスイもチェンマイ独自の文化圏の料理です。

Q6. 子供向けにアレンジするには?

ナンプラーの量を半分に減らします。唐辛子フレークは抜きます。ひよこ豆粉を少し増やしてスープを濃厚にすると子供は食べやすいです。茹で卵とそうめんを使えば、日本の「にゅうめん」に近い感覚で受け入れられます。


参考文献

モヒンガーの完成形
本記事の執筆にあたり参照した情報源

英語圏の文献・記事を中心に、以下を参考にしました。


関連記事 — 東南アジアの麺と朝食文化

モヒンガーが並ぶ食卓
モヒンガーから広がる東南アジア料理の世界

同じ東南アジアの麺料理: ラクサはマレーシアのスパイシー麺でココナッツミルクベース。モヒンガーの魚出汁とは対照的。パッタイはタイの炒め麺で甘酸っぱい味わい。バインミーはベトナムのサンドイッチで、フランス植民地文化の影響。

東南アジアの朝食文化: ナシレマはマレーシアの国民的朝食。ココナッツミルクで炊いたご飯にサンバルを添える。ナシゴレンはインドネシアの朝食にも食べられる炒めご飯。モヒンガーと共に「東南アジアの朝の味」を構成。

魚介スープの世界: チェブジェンはセネガルの魚ごはんで、西アフリカの魚介料理文化。セビーチェはペルーの魚介料理でスープではないが、魚を主役にする文化を共有。


まとめ — 5,400万人の「おはよう」の味

モヒンガーの実写。トッピングが美しく盛られた一杯
ミャンマーの朝は、モヒンガーの一杯から始まる

モヒンガーは、ナマズという素朴な淡水魚から引き出した出汁に、ひよこ豆粉のとろみとレモングラスの香りを重ねた一杯です。そこに米麺と多彩なトッピングが加わり、栄養も満足感も詰まった完全食になります。

ミャンマーの朝はモヒンガーとともに始まります。5,400万人が毎朝食べる一杯。この料理がもつ力は、味だけでは説明できません。それは文化であり、アイデンティティであり、人と人をつなぐ接着剤です。日本のキッチンでナマズの出汁を取り、ひよこ豆粉でとろみをつけ、レモングラスの香りを嗅いだとき。ヤンゴンの早朝の空気が、ほんの少しだけ伝わるはずです。

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