ナムプリックパオ — 揚げた香味野菜と乾燥唐辛子を、油でひとつにまとめる
にんにく、エシャロット、乾燥唐辛子を別々に金色になるまで揚げます。攪拌に使う油は、その同じ油の½カップだけ。そのあと弱火で短く味を整えます。取り分けて保存する分は冷蔵し、4日以内に使い切ってください。
タイの食卓では、濃い赤色のペーストが2通りの場所に現れます。ひとつはトムヤムの鍋の中、もうひとつはご飯のそばの小さな器です。ナムプリックパオ(น้ำพริกเผา、nam phrik phao、nam prik phaoとも書きます)は、乾燥赤唐辛子と揚げた香味野菜を油でまとめたペーストです。そこに粉にした干しえび、パームシュガー、タマリンドの果汁、魚醤が加わり、うまみ、甘み、酸味が重なります。
この記事で作るのは、米国のカリナリー・インスティテュート・オブ・アメリカ(CIA)の『World Flavors: Thailand』に載っている「Roasted Chile Paste / Nam Prik Phao」の1品です。レシピはマーニー・タイ・レストラン(Marnee Thai Restaurant)のチャイ・シリヤーン(Chai Siriyarn)の名で掲載されています。ナムプリックパオは出版されているレシピごとにかなり違うので、これは数ある作り方のひとつで、決定版ではありません。タイ料理をもっと知りたいときはタイのページもご覧ください。
このレシピは編集部で試作しておらず、pHや保存の試験もしていません。収量の1½カップは、CIAのレシピに印刷されている数字で、編集部が測ったものではありません。
ナムプリック・カピとは別のペースト
「ナムプリック」は幅広い料理の仲間をさす言葉で、この記事ではそれらを混ぜません。ナムプリック・カピは、カピ(発酵えびペースト)、生の唐辛子、ライムを土台にしたディップです。ここで作るナムプリックパオは、乾燥唐辛子と、揚げたにんにく・エシャロットから始め、粉にした干しえびを加えて弱火で短く火を通します。
この料理に使える食材・調味料
道具
- 揚げ物用の中華鍋または深めの鍋
- 網じゃくし
- 油を切ったにんにく・エシャロット・唐辛子を分けておくボウル
- 計量カップと計量スプーン
- ふた付きのブレンダー
- ゴムべら
- 焦げつきにくい加工の小鍋
- 耐熱の鍋敷き
- 保存する場合は、ふた付きの清潔な容器
選び方と代用
干しえびの粉はえびペーストではありません。えびペーストは別の食材で、まわりの作り方も違うので、ここでは代わりに使わないでください。ココナッツシュガーや水を加えることも、材料を乾煎りすることもしません。
唐辛子の本数。乾燥唐辛子は12本を使います。別に計算した分量は用意していません。
このペーストにはえびと魚が入っており、それらを使わない作り方は紹介していません。アレルギーのある人に作る場合は、市販の材料の表示を確認してください。
揚げ油は、いくつもの工程で熱いままです。子どもをコンロに近づけず、鍋のそばを離れず、ブレンダーに油を注ぐときは気をつけてください。熱いものを入れてよいかどうか、使う前にブレンダーの取扱説明書を確認しましょう。
保存 — 冷蔵して4日以内に
粗熱が取れたら清潔な容器に入れて冷蔵し、4日以内に使い切ってください。4日たって残った分は捨てます。
米国疾病予防管理センター(CDC)は、にんにくやハーブで作った家庭用の油は冷蔵し、使い切れない分は4日後に捨てるよう勧めています。このペーストは揚げたにんにくとエシャロットを油でまとめたものなので、念のためこの上限を当てはめています。このレシピで確かめた期限ではなく、このペーストの酸度や保存性は試験していません。
CDCはまた、ボツリヌス毒素は見た目、におい、味では見分けられないとも述べています。ですから、問題なさそうに見えるペーストでも安全とは限りません。タマリンドの酸味も、加熱も、期限を延ばす理由にはなりません。
CIAのレシピには冷蔵で数か月保存するという記載があり、別に参照したレシピにも冷蔵に関する記述があります。この記事はどちらにも従いません。常温保存、瓶詰め、長期保存のための密閉、冷凍についての案内も、この記事にはありません。
うまくいかないとき — このレシピの範囲での直し方
このレシピには揚げ温度も揚げ時間も書かれていないため、時間を省く推測をしがちです。ここで挙げるのは、レシピが定めている範囲内での直し方です。
| 状況 | 見るところ | 対応 |
|---|---|---|
| にんにくやエシャロットをいつ上げるか迷う | 油の中での色 | 金色を合図にします。1種類ずつ揚げれば、様子を見ながら上げられます |
| 粗い混ぜものが攪拌しにくい | 油が入っているか | ブレンダーを止め、手順8の油½カップを加えます。攪拌しやすくするための油です |
| もう少しゆるいペーストにしたい | 油の量 | ½カップのままにします。残った揚げ油はペーストに入れません |
| 小鍋の中でペーストが焦げつきそう | 火加減と混ぜ方 | 火は弱いまま、約3分のあいだ混ぜ続けます |
| 4日たっても見た目もにおいも問題なさそうに見える | 見た目ではなく日付 | 捨てます。見た目、におい、味では安全を確かめられません |
ペーストの使い方
CIAの同じ本には、ナムプリックパオを材料に挙げた、別のトムヤム・クンのレシピがあります。ThaiCookbook.tvも、トムヤムに使うことやご飯と食べることを紹介しています。つまり、料理に加える材料としても、食事に添えるものとしても使えます。ただ、これらの資料から言えるのは使い方までで、このペーストの発祥や、タイ全土で同じ食べ方をしているかどうかまでは言えないので、どちらも述べません。
この作り方の持ち味は、レシピが組み合わせたものから生まれます。揚げたにんにくとエシャロット、乾燥唐辛子、干しえびのうまみ、パームシュガーとタマリンドの甘酸っぱさです。
よくある質問
余った揚げ油はどうしますか?
ペーストに入れる揚げ油は½カップだけで、残りはペーストに入れません。CIAのレシピには残った油の扱いが書かれておらず、どれだけ残るかも人によって変わります。この記事では、残った油の保存、再利用、廃棄についての案内はしません。
冷蔵庫で数か月保存できますか?
おすすめしません。CIAのレシピには数か月保存できるという記載がありますが、それを裏づける確かめられた条件は示されていません。保存の節に書いたとおり、4日以内に使い、残りは捨ててください。
唐辛子を増やしたり減らしたりしてもよいですか?
CIAのレシピは「お好みの量の唐辛子」も認めていますが、この記事では標準の12本を選んでおり、ほかの本数は計算も試験もしていません。
えびペーストを干しえびの粉の代わりに使えますか?
このレシピではできません。えびペーストは別の作り方に出てくる材料で、そちらには独自の乾煎りの方法やほかの材料もあります。試したい場合は、そのレシピを最初から最後まで通して作ってください。
グラムやミリリットルへの換算はありますか?
ありません。このレシピはカップの規格を示していないため、グラムやミリリットルに換算すると、レシピにない精度を持ち込むことになります。分量はカップ、大さじ、小さじのままです。
材料は揚げるのに、なぜ「ロースト」の唐辛子ペーストと呼ぶのですか?
「Roasted Chile Paste」はCIAのレシピに印刷されている英語のタイトルで、作り方はにんにく、エシャロット、唐辛子を油で揚げています。別のレシピには、材料を乾煎りしたり炒ったりするものもあるので、名前から作り方がひとつに決まると考えないほうがよいでしょう。






















