ラーティアン:卵の網ごしに具が見える一口
アヒル卵の細い筋で格子を作り、固いオムレツにはしません。赤唐辛子とパクチーを先に網へ置き、その上に具をのせて、端を折って四角く包みます。
タイ料理サイトWongnaiの投稿者Nickktwfが載せた完成写真のラーティアン(ล่าเตียง)は、小さな四角い包みです。卵の網の隙間から、具と飾りが透けて見えます。アヒル卵の細かな格子が、火を通した豚肉、刻んだえび、砕いた炒り落花生を抱え、生の赤唐辛子とパクチーが具に寄り添っています。
この記事が追うのは、Nickktwfが2019年にWongnaiへ投稿した1つのレシピです。投稿には材料10品、手順4つ、できあがり30個、下準備10分、調理50分と書かれています。個数と時間は投稿の表示で、こちらで測ったものではありません。目安として受け取ってください。
このレシピは、世界ごはん紀行の台所では試作していません。 投稿の内容と、公的な食品安全の助言をもとに書いています。同じ国の料理は世界ごはん紀行のタイ料理でも紹介しています。
投稿そのままの部分と、書き足した部分
| レシピの部分 | 根拠 |
|---|---|
| 材料10品とその分量 | Nickktwfの投稿そのまま |
| 油とペーストを炒め、豚肉とえび、調味、落花生の順に加える流れ | Nickktwfの投稿 |
| 弱火、薄く油を塗ったフライパン、4〜5インチの卵の網 | Nickktwfの投稿 |
| 唐辛子とパクチーを加え、四角く包む | Nickktwfの投稿 |
| 具を網の中央にのせる | 編集部が補った操作。投稿の文は、飾りから包む工程へ、この動作なしで進みます |
| 網を焼く間に具を冷ます | 作業を分けるために補いました。投稿に冷ます指示はありません |
| 洗う、まな板を分ける、手を洗う、冷蔵する | 公的な食品安全の助言から補いました |
| 具の中心を75°Cで1分以上加熱する | 厚生労働省の助言から補いました。投稿に温度の記載はありません |
| 卵の白身も黄身も固まるまで焼く | アイルランド食品安全庁のアヒル卵の助言から補いました。卵全般については米国FDAとCDCも同じ助言です |
| 卵の網に細い針先を当てて確かめる | 編集部が補った確認です。この方法を説明した公的な助言はありません |
この料理に使える食材・調味料
選び方と代用
- 香りのペースト: 市販品でかまいません。パクチーの根、にんにく、こしょうから自分で作る場合は、合計で大さじ1にします。決まった比率はここでは定めていないので、お好みで整えてください。
- 落花生: 炒ってあるものでかまいません。丸ごとの場合は粗く砕きます。
- 豚肉とえび: 豚ひき肉と、小さく刻んだえびから始めます。えびを丸ごと、豚肉を細切りにすると、具の性格が変わります。
- 卵: アヒル卵を使います。鶏卵で作る方法はここでは紹介していません。
- 唐辛子とパクチー: 生のまま包みの中に入れるので、流水でよく洗ってから使います。
道具
- フライパン2つ(具用と、卵の網用)
- フライ返し
- 先の細い食品用温度計
- 細くて清潔な針
- 生の豚肉やえび用と、飾り用に分けたまな板と包丁
- 清潔なボウルと小さな器
- 具を移す清潔な浅い器
- 油を薄く塗るための刷毛など
- スプーン
- 清潔なふきん
- 清潔な皿
うまくいかないときは
| 見えること | 対処 |
|---|---|
| 卵がひと続きのシート状になる | 次の1枚は卵をもっと細く落とし、筋と筋のあいだの隙間を広くあけます |
| 針で確かめたとき、液状の卵がにじむ | 弱火のまま焼き足して、もう一度確かめます |
| 網のどこかがやわらかそう、または液状に見える | 白身も黄身も固まるまで焼き足します。やわらかい部分をわざと残さないでください |
| 具の中心が75°Cで1分に達しない | 加熱を続け、具を山に集めて、もう一度測ります |
| 油が足りなくなりそう | 薄く伸ばして使い、合計大さじ1を超えないようにします。次回は最初に卵用を多めに取りおきます |
| 網の隙間から具や飾りが見える | この料理ではそれが普通です。包みを密閉する必要はありません |
| 包みが開いたかごのように見える | 辺を内側へ折り、立たせずに具の上に平らに重ねます |
変えてよいところ、変えないところ
自由度の多くは、材料の中身ではなく、下ごしらえと扱い方にあります。
| 項目 | 選べること | 変えないこと |
|---|---|---|
| 香りのペースト | 市販でも手作りでも | 合計で大さじ1 |
| 落花生 | 炒ってあるもの | 1/4カップを粗く砕く |
| 油 | 2つのフライパンに必要に応じて分ける | 合計大さじ1 |
| 溶き卵 | 1つのボウルでも、小さな器に分けても | アヒル卵7個、何も加えない |
| 飾り | 唐辛子と葉の置き方は好みで | 流水で洗って生のまま使う |
文化と歴史:決着のついていない名前の話
ラーティアンはよく、名前の似た料理หรุ่ม(ルム)と並べて語られます。この記事では、2つを同じものとは扱いません。ライターのSitthichok Srichoは、Cheewajitに掲載されたA Cuisineの署名記事で、複数の料理書や専門家の記述を比べたうえで、両者の線引きははっきり引きにくいと述べています。記事が挙げる古いレシピも、具や形がそれぞれ違い、どれが本物だとも断じていません。
ラーマ2世の詩にも、2つの名前が出てきます。それは、詩に名前が記録されたことを示すだけです。料理の発祥地や、宮廷で生まれたことの証拠にはなりません。Nickktwfのような現代のレシピの由来を説明するものでもありません。ここでいう「ラーティアン」は、Wongnaiの投稿にある形、つまり豚肉と刻んだえびの具をアヒル卵の網で包んだものを指します。
よくある質問
鶏卵でも作れますか?
この記事は、Nickktwfの投稿にあるアヒル卵7個のまま作る方法です。鶏卵で作る方法は試していません。加熱の終点も、アイルランド食品安全庁のアヒル卵の助言に基づいています。
ペーストの配合はどうなっていますか?
投稿には、パクチーの根・にんにく・こしょうを合わせたペースト(สามเกลอとも呼ばれます)が大さじ1と書かれていて、すでにできているものとして扱われています。配合の比率は書かれていないので、ここでも作っていません。市販のペーストでかまいません。手作りする場合も、合計で大さじ1にしてください。
1カップは何mlですか?
投稿には、カップの大きさが書かれていません。グラムやミリリットルにすると推測になるため、分量は投稿の単位のままにしています。
本当に30個できますか?
投稿には30個と表示されていますが、ここで確かめた数ではありません。網を何枚作るか、1枚にどれだけ卵を使うかも書かれていないので、個数は変わるかもしれません。
卵の網を温度計で測らないのはなぜですか?
温度計には、一定の差し込みの深さが必要です。ThermoWorksは、同社のThermapenには少なくとも1/8インチ(約3mm)が必要だと説明しています。クレムソン大学の普及機関は、熱電対式で少なくとも1/4インチが必要だとしています。卵の網の細い筋では、この深さを確保できないと判断しました。ただし、筋の太さは測っていません。薄い卵の網に特化した公的な助言は見つからなかったので、これは編集部の判断です。
そのかわりの終点が、固さです。アイルランド食品安全庁がアヒル卵について助言する、白身も黄身も固まった状態です。FDAとCDCも、卵全般について同じことを述べています。この記事は、網が75°Cで1分に達する、あるいはCDCが飲食店や小売店に示す卵料理の71°Cに達する、とは言っていません。
網が固まっていれば安全ですか?
安全だと保証することはできません。FDAは、色や食感は安全の確かな指標ではなく、確実なのは食品用温度計だとも述べています。針先を当てる確認は編集部が加えたもので、公的な助言ではありません。アイルランドの助言は日本の基準でもありません。アヒル卵の終点を示した日本の公的資料は見つかりませんでした。
この助言は、アヒル卵を含む料理を、全体が十分に熱くなるまで加熱するようにも述べています。このレシピでは、網と具をそれぞれ先に加熱し、包んだあとに温め直しません。アイルランド食品安全庁は、高齢の方、乳幼児、免疫力が低下している方は重症化しやすいとしています。誰に出すかを決めるときの目安にしてください。
唐辛子とパクチーを生のまま使うのはなぜですか?
Nickktwfのレシピがそうなっていて、この記事も黙って加熱する形に変えてはいません。FDAの生鮮野菜に関する助言に沿って、どちらも使う前に流水でよく洗い、生の豚肉、えび、生の卵に触れないようにしてください。
作り置きはできますか?
保存期間は定めていません。当日にお出しする料理です。室温に長く置かず、すぐに食べない分は、加熱後2時間以内に冷蔵してください。















































