葉をほどいたバイン・ガイ。切り口に炭のように黒い皮と金色の緑豆あんが見える
🌍ジャンルベトナム料理

バイン・ガイの作り方|ラミーの葉を練り込んだ黒い蒸し菓子と緑豆あん

世界ごはん紀行編集部
Cooking flow

作り方

STEP 11 / 8

乾燥バナナの葉を準備する

STEP 1

乾燥バナナの葉を拭いて汚れを落とし、お菓子を包める幅20〜30cmに切ります。しめらせた布をかぶせ、折っても割れないくらいやわらかく、しなやかになるまでおきます。

STEP 22 / 8

ラミーの葉を茹でて、細かいペーストになるまで搗く

手順2: ラミーの葉を茹でて、細かいペーストになるまで搗く

生のラミーの葉から茎と太い中央の葉脈を取り除き、洗います。葉がとろとろにやわらかくなるまで茹で、冷ましてよく水を切ります。

少量ずつ石のすり鉢で搗くか、フードプロセッサーにかけ、非常に細かい濃い緑黒色のペーストにします。植物の小さな粒が見えるくらいなら問題ありません。繊維の筋や、葉の形がわかる塊が残っていると、皮がざらつくので避けます。

STEP 33 / 8

ごまを煎り、緑豆を調理する

手順3: ごまを煎り、緑豆を調理する

白ごま30gを乾いたフライパンで、きつね色になって香りが立つまで煎り、取り分けておきます。皮むき緑豆300gはぬるま湯に約2時間浸します。やわらかくなるまで蒸して、細かく潰します。

STEP 44 / 8

背脂とココナッツを下ごしらえする

手順4: 背脂とココナッツを下ごしらえする

豚の背脂100gを火が通るまで茹で、小さな角切りにします。角切りに砂糖約小さじ2をまぶし、砂糖が溶けて脂が透き通ってくるまでおきます。脂だけを取り出し、残った砂糖の液は捨てます。

削りココナッツ150gは熱湯にさっとくぐらせ、よく水を切ります。

STEP 55 / 8

シロップを作り、皮の生地を練る

手順5: シロップを作り、皮の生地を練る

水250mlに砂糖150gを入れて弱めに温めて溶かし、シロップを完全に冷まします。

もち米粉500gとキャッサバでんぷん100gを混ぜ、ラミーのペーストを練り込みます。冷ましたシロップを少しずつ加えては練り、なめらかで、つやがあり、形を作れるだけの弾力が出たところで止めます。シロップを全部使い切る必要はありません。

STEP 66 / 8

あんを混ぜて分ける

STEP 6

潰した緑豆、下処理した背脂、ココナッツ、砂糖約150gを合わせます。ザボンの花水か精油を使う場合は、ここで数滴加えます。よく混ぜて、あんを10等分にします。

STEP 77 / 8

あんを生地で包み、バナナの葉で包む

手順7: あんを生地で包み、バナナの葉で包む

生地の一つを均一な厚みに広げ、中央にあんを一つ置いて、生地を持ち上げて包みます。作業中はあんが口のところに見えますが、合わせ目を最後まできっちりつまんで閉じ、あんが出ないようにします。外側に煎りごまをまぶします。

手と、いちばん内側の葉に油を少し塗ります。やわらかくした葉2〜3枚を敷いてお菓子をのせ、押して平らにします。葉を折って、一辺約10cmの四角にします。さらに外側に3〜4枚の葉を一枚ずつ重ねて包みますが、折り目の向きを毎回変えて、まっすぐな隙間ができないようにします。包みは2個一組、または4〜5個ずつ、折り目が保てる強さで結びます。葉が裂けるほどきつくは締めません。

STEP 88 / 8

30分蒸して、乾かして冷ます

手順8: 30分蒸して、乾かして冷ます

蒸し器の湯をしっかり沸騰させてから、包みを入れます。沸騰してから30分蒸します。段を重ねる場合は、約2段までにします。

包みを取り出し、風通しのよい場所において葉を乾かし、お菓子を冷まします。

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Ingredients

材料

材料表の分量4人分

表内の数値を目安として再計算します。塩、辛味、油は味を見ながら調整してください。

13品目

材料

バイン・ガイの材料一式。生のラミーの葉、粉類、皮むき緑豆、ココナッツ、豚の背脂、ごま、砂糖、乾燥バナナの葉
砂糖は最初から二つの器に分けておく。一つは皮のシロップ用、もう一つはあん用

皮、あん、包む葉はそれぞれ別に用意し、最後に合わせます。あんは10等分します。できあがりの個数は生地の分け方で変わるので、あんの10等分を基準に数えてください。

材料 分量 代替・備考
もち米粉(bột nếp) 500g もちもちした皮のもと
キャッサバでんぷん(bột sắn) 100g 皮に弾力を出す
生のラミーの葉(lá gai tươi) 500g 茎と太い葉脈を除き、茹でて搗いて細かいペーストにする。皮の色と香りのもと
皮むき緑豆(đậu xanh xát vỏ) 300g あんの主役。浸水して蒸し、潰す
白砂糖(đường trắng) 300g 150gは水に溶かして皮のシロップに。約150gはあんに。約小さじ2は背脂にまぶす
水(nước) 250ml 皮のシロップ用。少しずつ加え、全部は使わないこともある
削りココナッツ(dừa nạo) 150g あんの食感とコク。熱湯にさっとくぐらせて水を切る
豚の背脂(mỡ phần) 100g あんのコク。茹でて小角に切り、砂糖をまぶす
白ごま(vừng trắng) 30g 煎って、できあがった皮の表面にまぶす
ザボンの花水またはザボンの花の精油(nước hoa bưởi / tinh dầu hoa bưởi) 数滴(なくてもよい) あんに花の香りをつける
食用油 少々 手と、いちばん内側の葉に塗る
乾燥バナナの葉(lá chuối khô) 適量 何層も重ねて包む
結び紐(lạt) 適量 包みを結ぶ
アレルゲンと食事上の注意

このお菓子には豚の背脂が入るので、ベジタリアン向けではありません。ごまとココナッツも使います。小麦・乳・卵はこのレシピには入りませんが、粉やでんぷん、香料の表示で、アレルゲンや同じ工場での製造に関する記載を確認してください。背脂は、中まで火が通るまで茹でてから角切りにします。

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手に入りにくい材料の買い方

買い出しガイド

バイン・ガイ ― 葉の香る黒い皮に、金色の緑豆あんを包む

このお菓子で守りたいこと

皮は黒に近い茶色で、なめらかにもちっとして、葉の繊維のざらつきがないこと。あんは緑豆とココナッツと甘い背脂でやわらかいこと。包みは乾燥バナナの葉で作った低く平たい四角形で、蒸したあと冷ましてから切ること。

紐をほどき、乾いた茶色のバナナの葉を一枚ずつ開いていくと、ほとんど黒に見える平たい四角形のお菓子が現れます。表面には白ごまが少し。四つに切ると、中は緑豆とココナッツの淡い金色で、黒い皮との対比がくっきりと映えます。ベトナムの職業訓練系カレッジの調理教材は、仕上がりをまさにこう表現しています。色は茶黒く、ラミーの葉とごまとザボンの花の香りがあり、皮はもちもち、あんはやわらかい、と。

この色は、葉そのものから来ています。バイン・ガイ(bánh gai)の名は、ラミーの葉「lá gai」に由来します。葉をとろとろになるまで茹で、細かいペーストになるまで搗いてから、もち米粉に練り込みます。北部の定番のあんには豚の背脂が少し入りますが、できあがるのは甘い蒸し菓子で、おかずではありません。

このレシピは、教材に載っている10人前・北部型・甘い緑豆あんの配合に沿っています。私たちの台所での試作は行っていないため、分量と時間は教材の数字そのままです。各工程には、目で見て確かめる目安を添えました。ベトナム料理をほかにも知りたい方は、ベトナムのページから探してみてください。

bánh ít lá gai とは別のお菓子

ここで作るのは、北部の平たい四角い枕形のバイン・ガイです。近い名前の bánh ít lá gai は形も作り方も違うピラミッド形の包みで、別の料理として扱います。

バイン・ガイとは ― 一つのレシピがすべてではない

バイン・ガイは、もち米粉、ラミーの葉、緑豆の三つを土台にしたお菓子です。教材もあんは地域や家庭で変わると書いており、ほかの資料を見るとその幅の広さがわかります。旅行・編集系メディアのVinpearlは、バイン・ガイをベトナムのいくつもの省と結びつけ、省ごとにあんや皮の作り方が違うと紹介しています。たとえばタイビン省(Thái Bình)の型では、あんに緑豆、豚の脂、ココナッツ、落花生が入ることがあるそうです。

家庭料理サイトのThat Là Ngonは、皮に糖蜜(モラセス)を使い、バナナエッセンスで香りをつけるトゥチュー(Tứ Trụ)型を紹介しています。北部式では乾燥バナナの葉で包むとも書いています。別の家庭料理サイトHAY ĂNは、ラミーを灰汁で処理し、約1時間蒸す方法です。どれも実際に作られているやり方ですが、分量も手順も違うので、これらの数字は下のレシピに混ぜていません。この料理の起源や年代については、一次資料で確認できなかったため、ここでは触れません。

道具

  • ラミーの葉と背脂を茹でる大きな鍋
  • ざる
  • 葉を非常に細かいペーストにするための石のすり鉢とすりこぎ、またはフードプロセッサー
  • 蒸し器
  • バナナの葉をやわらかくするための、清潔でしめらせた布
  • シロップ用の小鍋
  • ボウル、包丁、まな板

選び方と代用

ラミーの葉だけは、本当の意味での代わりがありません。 日本では、ベトナム食材店や通販で「lá gai」「ramie leaf」という名前を照らし合わせて探します。ラミーは生、乾燥、粉末の形で売られており、鮮度や乾燥の違いで色や香りが変わります。このレシピは生葉500gが前提です。同じ重さの乾燥葉や粉末に置き換えないでください。使う量も戻し方も製品によって違い、この分量からは換算できません。ヨモギが代わりに挙げられることもありますが、香りも色も違い、できたものをバイン・ガイとは呼べません。

キャッサバでんぷんは片栗粉とは別物です。 ここでいう bột sắn はキャッサバ(タピオカ)でんぷんです。ベトナム語には bột sắn dây という別の製品もあるので、表示をよく読んでください。日本の片栗粉のようなじゃがいもでんぷんは同じ材料ではなく、使うと皮の食感が変わります。

もち米粉は製品によって違います。 「もち米粉」であることを表示で確かめてください。日本のもち粉や白玉粉は、ベトナムの bột nếp とは粉の細かさや吸水の度合いが違います。シロップを少しずつ加えるのは、そのためでもあります。

ザボンの花の香料は、なくてもかまいません。 食品用のザボンの花水や精油が手に入れば、あんに数滴加えます。なくても完成するお菓子です。

食べ方 ― 葉をほどいて四つに切る

冷ましたバイン・ガイを開いて四つに切り、陶器の皿にのせたところ。黒い皮と淡黄色のあんが見える
冷めたお菓子を四つに切って、皮とあんの対比を見せる

冷めたら紐をほどき、葉をはがして、お菓子を四つに切ります。切り口にこの料理のすべてが見えます。薄くてもちもちした黒に近い皮、ココナッツの繊維と小さな透き通った背脂が混じる淡い金色のあん、そして外側にくっついた数粒のごま。

ざらつく、水っぽい、あんが漏れる ― 困ったときは

症状 考えられる原因 対処
皮がざらつく 葉の繊維がペーストに残っている、または生地の練りがむら 葉を非常に細かくなるまで搗くか砕き、色と質感が全体で均一になるまで練る
お菓子が水っぽい、内側の葉が濡れる 葉の層が少なく、蒸気の水分がしみ込んだ 葉の層を増やし、折り目をずらして、結ぶ前に隙間をすべてふさぐ
あんが漏れる 生地の厚みがふぞろい、または合わせ目が開いたまま 生地を均一に広げ、ごまをまぶす前に合わせ目を完全につまんで閉じる
生地がだれる シロップを一度に、または急いで入れすぎた シロップは少量ずつ加え、形が作れるようになったらすぐ止める

残ったときは

このレシピには保存期間の記載がないため、日数は書きません。室温で長時間おかないでください。

変化形と地域のスタイル

どれも、お菓子が実際に変わる別のレシピです。上の分量を少し変えれば済むものではありません。

  • 豚の背脂なし。 脂を省くとベジタリアン向けになりますが、あんのコクが減り、食感も変わります。この北部型とは別の変化形です。
  • ニンザン(Ninh Giang)型。 Vinpearlの概説には、あんに砂糖漬けの冬瓜(mứt bí)や蓮の実(mứt sen)を入れるニンザンの型が出てきます。きちんと加えるにはあん全体の組み立て直しが必要なので、ここでは扱いません。
  • タイビン型。 同じ概説に、緑豆、豚の脂、ココナッツに加えて落花生が入ることがあるタイビンのあんが出てきます。
  • トゥチュー(Tứ Trụ)型。 That Là Ngon のトゥチュー型は、皮に糖蜜とバナナエッセンスを使います。砂糖の一部を糖蜜に替えると、色・粘り・風味がその型に寄っていくので、別のレシピになります。
  • ラミーの粉末や乾燥葉。 こうした形のものもあり、海外では探しやすいこともありますが、使う量や戻し方は製品で違い、生葉500gからは換算できません。
  • 灰汁を使う方法。 HAY ĂN の家庭版は、ラミーを灰汁で処理し、約1時間蒸します。この1時間はその方法に属する時間で、30分蒸すこのレシピに当てはめないでください。

よくある質問

ラミーの葉なしでバイン・ガイは作れますか?

おすすめできません。葉がこのお菓子の黒い色と香りをつくり、名前もこの葉に由来します。ヨモギやほかの葉物では、見た目も香りも違うお菓子になります。生葉が見つからない場合は乾燥葉や粉末が近い道ですが、このレシピからの換算ではなく、お使いの製品に合わせて量を調べる必要があります。

キャッサバでんぷんの代わりに片栗粉を使えますか?

同じ材料ではなく、皮の食感が変わります。キャッサバ(タピオカ)でんぷんを探してください。bột sắn と bột sắn dây を取り違えないよう注意してください。

何個できますか?

教材はこのレシピを10人前とし、あんを10等分していますが、完成個数は書いていません。あんの10等分を基準に数え、生地もそれに合わせて分けてください。

砂糖300gはどう分けますか?

教材の材料表には白砂糖300gとあります。手順では、皮のシロップに150g、あんに約150g、背脂にまぶす分に約小さじ2を使います。この小さじ約2が300gに含まれるのかは書かれていないため、再計算せず、記載のままの数字を載せています。

温かいまま食べてもよいですか? どのくらい日持ちしますか?

教材は、冷ましてから切るよう指示しており、このレシピもそのように食べます。保存期間の記載はないため日数は書きません。室温で長くおかないようにしてください。

主な参考リンク

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