ひと皿に、三つの食感を集める
このひと皿で守りたいのは、アマラはつやと弾力、グベギリはなめらかで丸みのある口あたり、エウェドゥは細かくてぬめりがある、という三つの違いです。皿の上では混ぜずに分けておき、ひと口ごとに合わせます。
中央に、黒っぽくて締まったアマラの塊。その脇には、豆をやわらかく煮てなめらかにした淡い金色のグベギリと、ジュート葉を煮て細かくほぐした鮮やかな緑のエウェドゥが、それぞれひと溜まりずつ。赤いペッパーシチューの小鉢が横に添えられることもあります。ひと口ごとにアマラを少しちぎってスープと合わせるので、弾力のある主食、丸みのある豆のスープ、ぬめりのある葉のスープが一度に口に入ります。
このレシピで作るのは、料理名にある三つ、アマラ、グベギリ、エウェドゥです。参考にしたレシピは皿にペッパーシチューも添えますが、シチューは別のレシピです。この記事では、すでに用意してあるものを添える扱いにとどめ、作り方は載せません。三つを同じ日に作る理由は、食感の対比にあります。ひとつずつは素朴な料理で、三つの食感が並んだときにはじめて皿が完成します。
アマラ、グベギリ、エウェドゥ――それぞれの役割
アマラは、ヤム粉(エルボ、elubo)を沸騰した湯に練り込み、なめらかで弾力のある生地にした主食です。ヤム粉で作ると色は黒っぽく仕上がります。キャッサバ粉(ラフン、lafun)で作る白いアマラもありますが、粉が違う別の選択です。この記事ではずっとヤム粉を使います。
グベギリは、豆をやわらかく煮てなめらかにしたスープです。エウェドゥは、ジュート葉(Corchorus olitorius、和名ではモロヘイヤの仲間)を煮て細かくほぐし、葉のぬめりを生かしたスープです。片方はとろりと丸みがあり、もう片方は緑色でぬるりとしています。どちらもアマラと一緒に、ひと口の中で合わせて食べるものです。
この三つの組み合わせは、この記事が参考にしたレシピと新聞記事ではアブラ(Abula)とも呼ばれています。アマラはひとつの要素で、アブラはアマラをスープと合わせた皿を指します。アブラという名前の由来は確認できなかったので、ここでは説明しません。
この料理の中心は、ナイジェリア全体ではなく、ナイジェリア南西部とヨルバ(Yorùbá)の食文化です。ナイジェリア国立文化指導研究所(NICO)は、オヨ州の料理としてアマラ、グベギリスープ、エウェドゥを挙げ、オスン州にもアマラとエウェドゥを挙げています。オヨ州オケ・オグン地域の食料生産を扱った大学院の研究には、この地域のヤム粉のアマラとグベギリ、アマラに添えるグベギリ、アマラと食べるエウェドゥなどのぬめりのあるスープが記録されています。これらの資料が裏づけるのは、そうした個別の場所です。地域のどの食卓でも同じ作り方だったとまでは言えません。
途中で見つける、味の決め手
選び方と代用
ヤム粉(エルボ)。 この料理を決める材料です。「yam flour」または「elubo」の名で、アマラ用の粉として探してください。片栗粉、ほかのヤム粉、パウンデッドヤムの粉で置き換えないでください。キャッサバのラフンでは白いアマラになりますが、粉が違うので、別の仕上がりです。
エウェドゥの葉。 ジュート葉(ジュートマロウ)を探します。モロヘイヤ(molokhia)の名で売られていることもあるので、食用として売られている葉を使ってください。モロヘイヤのほうが手に入れやすいかもしれませんが、ナイジェリアで使うエウェドゥの香りやぬめりと同じとは限りません。ほうれん草など別の青菜では食感も風味も変わりすぎて、同じ料理とは言えなくなります。
豆。 出典は、皮をむいたブラウンビーンズかブラックアイドピーを認めています。ブラックアイドピーを使うと、グベギリの色が変わります。
カウン(kaun、potash)。 出典は、エウェドゥへの任意の添加物として½ tspのカウンを挙げています。このレシピでは入れません。食品用の規格や安全な使い方が、ここでは確認できていないためです。工業用のカリを買わないでください。重曹などほかのアルカリ性のものを、同じ量で置き換えることもしないでください。
クレイフィッシュ。 出典では任意です。抜くと海の風味が穏やかになります。ほかの干しエビ粉は味が異なり、同じものとして置き換えられるとは確立されていません。
海外の移民コミュニティで学んだ人が英語で書いた家庭向けレシピにも、ジュート葉、豆、ヤム粉を現地以外で探す話が出てきます。ナイジェリア以外の土地でも、こうした材料を探して調達している人がいることが分かります。その分量は別のレシピのもので、ここでは使っていません。
道具
- 豆を煮る鍋
- エウェドゥの葉を煮る鍋
- アマラ用の厚手の鍋
- アマラ生地を練る丈夫な木べら
- 蓋がしっかり閉まるブレンダー、またはイジャベ(葉や豆をほぐすためのナイジェリアの調理用ほうき)
- ざる(任意。グベギリをさらになめらかにしたいとき)
- 盛りつけ用の器と、ペッパーシチュー用の小さな別の器
食べ方

三つを器の中で混ぜないでください。ひと口ごとに、アマラを少しずつグベギリやエウェドゥ、またはその両方と合わせます。弾力のある生地と二つのスープの対比が、この皿の持ち味です。ペッパーシチューは、別の器から少し足せます。食べ方の習慣は一様ではないため、ここでは特定の食べ方を標準として示しません。
うまくいかないときは
状態を見て判断する点を、表にまとめます。
| 状態 | 考えられる原因 | 対処 |
|---|---|---|
| グベギリがざらつく | 豆が完全にやわらかくなっていなかった、または一度にまとめて攪拌した | 完全にくずれるまで豆を煮て、少量ずつ攪拌する。必要ならざるで漉す |
| グベギリが濃すぎる | 煮詰めすぎた | とっておいた豆の煮汁を少しずつ足す。出典の分量からの変更になる |
| アマラにダマができる | 粉を一度に入れすぎた | 沸騰した湯に粉を少しずつ入れ、木べらで強く練る |
| アマラが硬すぎる | 粉に対して水が足りない | 熱湯を少しずつ足しながら練り続ける。出典は追加の水を認めている |
| アマラがゆるすぎる | 水を足しすぎた | 加熱しながら練り続けて水分を飛ばす。実用上の調整で、出典の指示ではない |
| エウェドゥが水っぽい | 煮る水が多すぎた、または葉が濡れすぎていた | 次回は水を減らす。葉の水分には差があるので、少なめから始める |
| エウェドゥのぬめりや色が失われた | 煮すぎた、またはピュレになるまで攪拌した | やわらかくなるまでだけ煮て、攪拌は短く。カウンは出典では任意で、ここでは対処法にしない |
アレンジ
出典のレシピに対する任意の変更で、試作済みの版ではありません。
- グベギリをブラックアイドピーで作る。 出典が認めています。スープの色が変わります。
- クレイフィッシュを抜く。 出典では任意です。海の風味が穏やかになります。クレイフィッシュを抜けば、その材料は除かれますが、アレルギーのある人に出すときは、別添えのペッパーシチューやすべての商品の表示で、甲殻類と交差接触の有無を確かめてください。
- カウンを抜く。 出典では任意で、このレシピはすでに入れていません。
- イジャベの代わりにブレンダーを使う。 資料には両方の方法が書かれています。ブレンダーなら、エウェドゥはピュレにならないよう短くだけまわしてください。
- ペッパーシチューを添えない。 名前にある三品に焦点を絞れます。これは盛りつけの選択で、出典自身は添えるシチューを挙げています。
同じ国の別の料理は、ナイジェリアのレシピから探せます。ドロースープは、ぬめりのあるスープとして比べられますが、エウェドゥとは別の料理です。エフォ・リロは、ヨルバの野菜料理で、スタイルがかなり違います。アカラは、グベギリとは全く違う豆の調理法を示しています。
ナイジェリア南西部の食文化の中で
ナイジェリアの料理ブロガーは、グベギリはナイジェリア南西部で食べられ、たいてい単独ではなく組み合わせて食べると説明しています。エウェドゥやトマトのシチューと合わせ、アマラ、パウンデッドヤム、エバ(キャッサバの練り主食)と一緒に食べるそうです。その説明では、このスープは組み合わせの一式に属しています。新聞とレシピ資料が伝えるアブラの皿は、そうした組み合わせのひとつで、アマラが中心にあります。
オケ・オグンの研究は、地域の食をもう少し深く伝えます。オヨ州のこの地域では、キャッサバのラフン、ヤム粉のアマラとグベギリ、アマラに添えるグベギリのほかに、数種類のヤムが記録されています。アマラと食べるエウェドゥなどのぬめりのあるスープも出てきます。これは一地域の食料生産の歴史なので、すべてのヨルバのコミュニティを代表するものではありません。また、調理の分量や古い起源には触れていません。
国の文化機関の一覧は、南西部の料理として、オヨ州にアマラ、グベギリスープ、エウェドゥを挙げています。地域の中でも、豆の種類、皮をむくかどうか、味つけ、添えるシチューは、家庭や食堂によって違いがあるでしょう。ただひとつの正しい版があるわけではなく、このレシピは記録されている版のひとつです。
よくある質問
アブラとアマラは同じものですか?
違います。アマラはヤム粉の主食そのものです。アブラは、資料の中でアマラにグベギリとエウェドゥを合わせた皿に使われている名前です。
豆は皮をむく必要がありますか?
このレシピは皮をむいた豆を指定する出典に従っているので、必要です。ほかのグベギリのレシピには別の豆や方法もありますが、その分量や工程は混ぜていません。
エウェドゥの葉が見つからないときは?
ジュートマロウ(ジュート葉)またはモロヘイヤ(molokhia)で探してください。ほかの青菜ではぬめりも香りも変わるので、同じ料理にはなりません。
エウェドゥにカリ(カウン)は必須ですか?
出典は任意としており、レシピによって扱いが違います。食品用の規格と安全な使い方はここでは確認できていないため、このレシピでは入れません。
ペッパーシチューも作る必要がありますか?
出典のレシピは、シチューを調理には含めていません。提供時に2 cupsを添えるだけです。このレシピも同じで、別に用意したシチューを添えるか、添えずに済ませてください。













