カレーパン:冷ましたカレーを、パン粉の衣のパン生地で包む
先にカレーのフィリングを作って、しっかり冷まします。生地用のバターと炊いたご飯は、別々のタイミングで加えます。発酵は2回。卵液はつけずにパン粉をまぶし、180°Cで約4分揚げます。
カレーパンは、やわらかいパン生地でカレーを包み、パン粉をつけて、衣がきつね色になるまで揚げたパンです。この記事でたどるのは、カフェ・ド・クルーのシェフ・ブーランジェ、小森俊幸さんの6個分のレシピです。東京ガスのレシピサイト「ウチコト」で公開されています。
この版には特徴が2つあります。ひとつは、フィリングが鍋から出したままのカレーではないことです。みじん切りの玉ねぎを炒め、バターと薄力粉を混ぜ込み、そこへ作っておいた自家製カレーを加えて、全体を冷まします。もうひとつは、生地がまとまってしっかりしてから、炊いたご飯45gを混ぜ込むことです。米粉ではなく、炊いたご飯です。
世界ごはん紀行では、このレシピを実際に台所で試してはいません。分量・順番・時間は公開されている内容のとおりに書き、発酵の温度や揚げ油の種類のように決められていないところは、ほかのレシピで埋めずに「決まっていない」と書いています。同じ国のほかの料理は日本のページからどうぞ。
このカレーパンについて、そしてこの版を選んだ理由
ここで紹介するのは、ひとりのシェフのレシピであって、カレーパンの標準配合ではありません。 東京ガスのページには小森俊幸さんの名前があり、6個分の材料が生地・フィリング・衣に分けて載っていて、それぞれを加える順番も書かれています。この細かさが選んだ理由です。家庭で作る人が、全体の組み立てを想像で補わなくても最初から最後まで追えます。
カレーパンの作り方は、作る人によってかなり違います。たとえばJust One Cookbookのナミコ・ヒラサワ・チェンさんは、カレーパンを日本のベーカリーやコンビニで見かけるものとして紹介していて、自身のレシピは8個分の別の版です。違いは後半で触れますが、その分量や手順は、下のレシピには混ぜていません。
同じ東京ガスのページのシェフ紹介には、地元産の米粉についての話が出てきます。ただしこれは別の文脈の話で、このレシピの材料とは関係がありません。材料のご飯は、ふつうの炊いたご飯です。
カレーパン6個分の材料

6個分です。生地用のバターとフィリング用のバターは別々に量り、生地の強力粉とフィリングの薄力粉も分けておきます。
| 材料 | 分量 | 代替・備考 |
|---|---|---|
| 強力粉 | 150g | 生地のもとになる粉 |
| 上白糖 | 7.5g | 生地用 |
| 塩 | 3g | 生地用 |
| スキムミルク | 3g | 生地用 |
| インスタントドライイースト | 1.8g | 生地をふくらませる |
| 水 | 84g | 生地をまとめる |
| バター(生地用) | 7.5g | 生地がまとまってから加える |
| 炊いたご飯 | 45g | 生地がしっかりしてから加える |
| 玉ねぎ(みじん切り) | 30g | 先に炒める |
| サラダ油 | 適量 | 玉ねぎを炒める用 |
| バター(フィリング用) | 25g | 炒めた玉ねぎに溶かし込む |
| 薄力粉 | 20g | 2〜3回に分けて加え、フィリングをまとめる |
| 自家製カレー | 200g | 作り終えたカレー |
| カレーのフィリング | 1個につき30g | 生地ひとつずつに包む |
| パン粉 | 適量 | 衣 |
| 揚げ油 | 適量 | 180°Cで揚げる |
材料の取り違えを防ぐ
米粉ではなく、炊いたご飯です。 生地に入れる45gは、ふつうの炊いた白いご飯です。米粉や生米には替えないでください。
粉は2種類で、役目が違います。 強力粉は生地をつくります。薄力粉はフィリングだけに使い、玉ねぎ・バター・カレーをつなぐために少しずつ混ぜ込みます。
バターは2回に分かれます。 7.5gは生地用、25gはフィリング用です。作り始める前に別々の器に量っておくと、取り違えにくくなります。
カレーは作り終えたものを使います。 200gの自家製カレーは、すでにできあがっているものとして加えます。ご自分で作ったカレーを使ってください。肉・野菜・ルウの種類の指定はありません。
衣はパン粉だけです。 包んだ生地は、そのままパン粉に入れます。卵液や水はつけません。
道具
- ボウル
- フライパン
- へら
- スケッパー
- 揚げ物用の鍋
作り方
1〜5でフィリングを作り、包む前にしっかり冷まします。6〜9で生地を作って一次発酵。10〜15で成形し、衣をつけ、二次発酵させて揚げます。
- 玉ねぎを透き通るまで炒め、水分を飛ばす
フライパンにサラダ油を少量熱し、みじん切りの玉ねぎ30gを透き通るまで炒めます。水分がしっかり飛ぶまで加熱を続けます。

- フィリング用のバターを溶かす
玉ねぎにフィリング用のバター25gを加え、溶かします。

- 薄力粉を2〜3回に分けて混ぜる
バターが溶けたら、薄力粉20gを2〜3回に分けて加えます。粉っぽさがなくなるまで混ぜます。

- カレーを混ぜる
自家製カレー200gを加えて混ぜます。

- 火からおろして、しっかり冷ます
フライパンを火からおろし、使う前にフィリングをしっかり冷まします。

- 生地Aの材料をこねる
強力粉、上白糖、塩、スキムミルク、インスタントドライイースト、水をボウルに入れてこねます。

- まとまったら生地用のバターを加える
生地がまとまってきたら、生地用のバター7.5gを加えて、さらにこねます。

- 生地がしっかりしたら炊いたご飯を加える
生地がしっかりしてきたら、炊いたご飯45gを加えます。もう一度生地がまとまるまで混ぜ込みます。

- 一次発酵:約40分
生地を約40分発酵させます。

- 6等分して丸める
生地を6個に分けて、それぞれ丸めます。

- 約10分休ませる
丸めた生地を約10分休ませます。

- 生地ひとつにフィリング30gを包む
冷ましたフィリングを、生地1個につき30gずつ包みます。

- パン粉をつける
フィリングを包んだ生地に、パン粉をまぶします。

- 二次発酵:約30分
パン粉をつけた生地を、約30分発酵させます。

- 180°Cで約4分揚げる
180°Cの油で、約4分揚げます。4分は揚げ時間の合計です。

取り違えやすい点と確かめ方
次の3点を見直してください。フィリングは包む前にしっかり冷めていたか。ご飯は炊いたご飯だったか。外側にパン粉以外のものをつけていないか。
このレシピには時間と油の温度が書かれていますが、決めていない条件もいくつかあります。下の表で、指定されていることと、決まっていないことを分けておきます。ほかのレシピの数字で空白を埋めてしまうのを防ぐためです。
| 確かめること | このレシピで決まっていること | 決まっていないこと |
|---|---|---|
| 生地に入れるご飯 | 炊いたご飯45g。生地がしっかりしてから加える | — |
| バター | 生地に7.5g、フィリングに25g。加えるタイミングが違う | 有塩か無塩か |
| フィリング | 玉ねぎ、バター、薄力粉(2〜3回)、カレーの順。火からおろしてしっかり冷ます | 自家製カレーの中身。冷ます時間や場所 |
| 1個あたりのフィリング | 6個に30gずつ | 作った分を全部使うのか。余った分の扱い |
| 発酵 | 約40分、続いて約30分 | 温度、どこまでふくらませるか、終わりの見分け方 |
| 成形 | 6等分して丸め、約10分休ませて包む | 生地の厚さ、大きさ、閉じ方 |
| 衣 | パン粉のみ | — |
| 揚げ | 180°C、約4分 | 油の種類と量、一度に揚げる個数、返すかどうか・返す回数 |
4分は揚げ時間の合計で、片面4分ずつではありません。
ほかの版のカレーパン
カレーパンは作る人によって大きく変わります。この記事を用意するときに見たほかの2つのレシピからも、版のあいだの幅が見えます。ここでは幅を示すためだけに挙げていて、その分量・温度・手順は、上のレシピには入っていません。
- Just One Cookbook(ナミコ・ヒラサワ・チェン): 前日に作って一晩冷やした日本のカレーを使い、すくえるくらいの濃いフィリングにする8個分の版です。生地は強力粉・薄力粉・牛乳・バターで作り、パン粉の前に卵をくぐらせます。発酵・成形・揚げの手順は、この版独自のものです。
- Karen's Kitchen Stories: 残り物のカレーシチューを使う版で、10〜12個分。粉の組み合わせが違う生地を使い、パン粉の前に卵と水の衣をつけます。揚げ方も温度も独自のものです。
これらと並べると、ここで紹介した版は、ご飯入りの生地、玉ねぎ・バター・薄力粉でまとめたフィリング、パン粉だけの衣、という点で際立っています。
カレーパンはどこで食べられているか
Just One Cookbookのナミコ・ヒラサワ・チェンさんによると、カレーパンは日本のベーカリーやコンビニで見かける食べ物で、朝食、昼食、軽食として食べられています。これは書き手ひとりによる今の食べ方の説明であり、日本の食習慣を調べた結果ではありません。この記事のために見た資料からは、カレーパンがいつ、どこで始まったのかも、名前がどこから来たのかも確かめられませんでした。そのため、歴史については何も書きません。
よくある質問
生地に入れるご飯は米粉ですか?
いいえ。材料表にあるのは、炊いたご飯45gです。東京ガスのページのシェフ紹介には地元産の米粉の話が出てきますが、それは別の話題で、このレシピには含まれません。
カレーは一から作る必要がありますか?
レシピには「自家製カレー」200gが、作り終えた材料として載っています。ただし、そのカレー自体のレシピや中身は書かれていません。ご自分で作ったカレーを使ってください。合わせるべき肉・野菜・ルウの指定はありません。
1個にどのくらいフィリングを入れますか?
1個につき30gで、6個分です。作ったフィリングを全部使う前提なのか、余った分をどうするのかは書かれていません。
パン粉の前に卵をくぐらせますか?
この版ではくぐらせません。材料に卵はなく、フィリングを包んだ生地は、そのままパン粉をまぶします。ほかの人の版にある卵の衣は別の方法で、このレシピには含まれません。
揚げる温度と時間は?
180°Cで約4分です。これは片面ではなく、揚げ時間の合計です。油の種類と量、一度に揚げる個数、返すかどうか・返す回数は決まっていません。
発酵は何度で行いますか?
書かれているのは時間だけで、一次発酵が約40分、二次発酵が約30分です。温度、ふくらませる大きさ、見た目の終わりの目安は決まっていません。
バターは有塩ですか、無塩ですか?
書かれていません。生地用の7.5gとフィリング用の25gがバターとして載っているだけです。







