沖縄そばは、そば粉の入っていない「そば」
太めの小麦の麺に、豚だしと鰹だしを合わせた汁、そして四つの具(三枚肉の煮付け、揚げ丸かまぼこ、わけぎ、紅しょうが)。先に具をすべて丼に入れ、熱い汁は最後に注ぎます。
この名前は、たいていの人を一度は迷わせます。そばと聞けばそば粉を思い浮かべますが、農林水産省によると、沖縄そばの麺は小麦粉とかん水で作られ、そば粉は入っていません。汁は豚とかつおのだしが土台です。農林水産省は、この料理を沖縄県全域で家庭でも飲食店でも食べられる日常の料理として紹介しています。
ここで紹介するのは、沖縄県栄養士会が5人分として公開している三枚肉の沖縄そばです。ゆで上がった麺から始めるので、手間をかけるのは豚肉と汁です。同じ国の料理は日本のページでも紹介しています。
この版を編集部で作ったことはなく、温度を測ったことも、汁の味を確かめたこともありません。下の分量は、ご自分の台所で見ながら判断していただくことを前提に書いています。
レシピに補った点と、その理由
栄養士会のページには、麺、具、煮付けの調味料、そして鰹だし3 3/4カップの分量が載っています。一方、豚だしと水の分量は書かれておらず、豚だしの取り方も説明されていません。作り方の工程にあるのは、豚だしと鰹だしを煮立てる、という一文だけです。分量がなければ汁を再現できないため、この部分は編集部の判断で補いました。
補った内容
- 豚だしの分量:鰹だしと同じ3 3/4カップにしました。同じ栄養士会の汁物であるイナムドゥチと中身の吸物は、どちらも5人分で豚だし2.5カップ、鰹だし2.5カップです。後で挙げる琉球料理のサイトも、中身のお汁で各2 1/2カップを使っています。
- 豚だしの取り方:レシピの三枚肉400gを丸ごと茹で、そのゆで汁をこして使います。栄養士会がそうするよう書いているわけではなく、編集部の解釈です。琉球料理のサイトの案内では、豚の骨または肉100gから約1カップのだしが取れるとされており、400gなら約4カップです。ただしその案内の主な例は、骨を約2時間煮る方法です。うるま市が公開している給食レシピも、豚のゆで汁のアクを取って豚だしに使っていますが、こちらは豚肩肉を使った別の料理です。
- 茹で時間の目安:40〜50分です。栄養士会のクファジューシーにある三枚肉の下処理の時間で、肉は100gだけの別の料理です。ここでは目安にすぎず、豚肉に火が通ったかどうかは温度計で判断します。
- 鰹だしの取り方:琉球料理のサイトの案内にあるやり方を取り入れました。
- 豚肉の重さ:400gは茹でる前の重さと考えます。栄養士会のページには、そうとははっきり書かれていません。
作り方の順序も、栄養士会の4工程ではなく、編集部で組み立てた「豚肉、汁、丼」の順に、より細かく分けています。以下の番号は栄養士会のものではありません。
いちばん弱いのは、汁の割合です。同量にする根拠は、確認した沖縄そばのレシピのどれにもありません。比べた2つのレシピは、どちらも豚だしが多めです。
| レシピ | 豚だし | 鰹だし | 備考 |
|---|---|---|---|
| この記事 | 3 3/4カップ | 3 3/4カップ | 鰹だしの量は栄養士会、豚だしの量は編集部の補い |
| 沖縄そば『琉球料理のきほん』(松本嘉代子監修) | 6カップ | 1カップ | 5人分。自家製麺、豚骨だし、三枚肉200g |
| 沖縄そば(クックパッド「ちむどんどん沖縄」) | 2L | 1L | 3〜4人分。比率は2:1 |
| クファジューシー(沖縄県栄養士会) | 2カップ | 1.5カップ | 別の料理 |
同量にしたのは、栄養士会の鰹だしの量をそのまま使え、汁の量もほどよくなるからです。5人分で7 1/2カップになり、松本嘉代子監修のレシピの7カップに近い量です。味がどうなるかは確かめていません。ほかのレシピの麺、具、煮付けの数値は、この記事には一切持ち込んでいません。
道具
- 食品用温度計
- 豚肉を茹でる深鍋
- ざる
- 鰹だしをこす布
- 鰹だし用の鍋
- 汁用の鍋
- 豚肉を煮付けるフライパンまたは鍋
- 麺を温める鍋(または熱湯を沸かす鍋)とざる
- 生の豚肉用の包丁・まな板・トングと、加熱後の豚肉や盛り付けに使う清潔なもの(別々に用意する)
- 計量カップと計量スプーン
- キッチンスケール
- 丼5つとおたま
選び方と代用
麺:1kgはゆで上がりの麺の重さです。乾麺1kgを使わないでください。重さでの換算もしないでください。このレシピでは乾麺への換算は示しません。
かまぼこ:ピンクと白の渦巻きの練り物ではなく、外側に焼き色があり中が白い、揚げ丸かまぼこを使います。
ねぎ:トッピングにはわけぎを使います。手に入らなければ、ねぎで代用して差し支えありません。洗い方はわけぎと同じです。
泡盛:沖縄の蒸留酒で、豚肉の煮付けに入れます。加熱後にアルコールがどれだけ残るかについては、何も保証しません。使いたくない場合は、よくある質問をご覧ください。
カップ:豚だしと鰹だしは、同じカップで計ってください。
アレルギー:この丼には小麦、大豆、魚が含まれます。麺、かまぼこ、調味料のラベルを確認してください。
うまくいかないとき
| 困りごと | 対処 |
|---|---|
| 豚肉の中心が75℃に届かない、または1分保てていない | 50分を過ぎていても、茹で続けてもう一度測る |
| 豚肉が水から出ている | かぶるまで水を足し、蓋はしないままにする |
| 豚だしが3 3/4カップに足りない | 水を足して3 3/4カップにする |
| 豚だしが3 3/4カップより多い | 余った分は汁に入れず、書いてある配分を保つ |
| 乾麺しかない | このレシピには換算がないので、乾麺1kgで代用しない。乾麺向けに書かれたレシピを参照する |
| 汁がしょっぱくなりすぎた | 次回は塩としょうゆを少しずつ加え、そのつど味を見る |
沖縄県内のさまざまな沖縄そば
以下は、このレシピを調整したものではなく別の丼です。そのため、分量は示しません。
- 豚だしだけの汁:農林水産省は、汁が豚だしだけで作られることも多いと記しています。
- ソーキそば:具が、豚のスペアリブであるソーキに替わります。海上自衛隊が、軟骨ソーキを使った別のレシピを公開しています。
- 野菜そば:農林水産省は、近年の例としてソーキ、軟骨ソーキ、野菜の具を挙げています。
- 宮古そばと八重山そば:農林水産省は、県内の地域ごとの型としてこの二つを挙げています。
- 卓上のコーレーグース:島唐辛子を泡盛に漬けた調味料で、農林水産省によると使うかどうかは自由です。自分の丼に少しずつ加えてください。
日常の一杯と、名前の話
農林水産省は、沖縄そばを県全域に伝わる料理として紹介しています。麺は小麦粉とかん水で作る太めの麺で、汁は豚骨とかつお節が土台、定番の具は三枚肉、棒かまぼこ、ねぎ、紅しょうがです。
農林水産省は、この料理の始まりについても「始まりとされている」という言い方にとどめているため、ここでも確かな由来の話としては扱いません。このレシピが唯一の正解というわけでもありません。同じ農林水産省のページには、肉の厚さも煮汁も違う自家製麺のレシピが載っていますし、沖縄の地域や家庭によって丼は異なります。この記事は、ゆで麺を使った一つの家庭版です。
よくある質問
沖縄そばにそば粉は入っていますか?
ここで使っている定義では入っていません。農林水産省によると、麺は小麦粉とかん水で作られます。市販の麺を買うときは、ラベルを確認してください。
ソーキそばとはどう違いますか?
ソーキそばは、スライスした三枚肉ではなく、豚のスペアリブであるソーキをのせます。別のレシピが必要なので、この手順の肉だけを入れ替えるのはやめてください。
ゆで麺と乾麺を、同じ重さで入れ替えられますか?
できません。ここでの1kgはゆで上がりの麺の重さで、このレシピは乾麺への換算を示していません。
カップは何ccのものを使えばいいですか?
沖縄県栄養士会は、カップの大きさを書いていません。豚だしと鰹だしを同じカップで計れば、割合は変わりません。水と鰹だしの分量の参考にした琉球料理のサイトは、1カップを200mlとしています。200mlのカップなら、だしは各750ml、汁は合計1.5L、1人あたり300mlです。
豚だしを骨から取ってもかまいませんか?
別の方法としてなら可能です。琉球料理のサイトの案内では、骨または肉1kgに水10カップと煮減り分の水を加え、蓋をせずに約2時間煮ます。クックパッドの「沖縄県」名義の投稿も同じ方法を示していますが、ページを見ても県の公式アカウントだとは確認できません。この記事の手順では、三枚肉のゆで汁を使っており、骨のだしはこの手順に組み込んでいません。
泡盛を抜いてもいいですか?
海上自衛隊のソーキそばのページには、泡盛の代わりにみりんと料理酒を使うと書かれています。これは別のレシピなので、このレシピについて試した分量はお伝えできません。抜くと、煮付けのたれの味は変わります。
豚肉を先に洗わないのはなぜですか?
琉球料理のサイトの案内とクックパッドの投稿は、どちらもだしを取る前に肉をさっと洗うよう書いています。ここで省いたのは、厚生労働省が生の肉からの二次汚染に注意を促しているからです。
茹で時間や色で、火の通りを判断できますか?
できません。40〜50分はあくまで目安で、色は測定ではありません。温度計で、中心が75℃以上で1分以上になっていることを確かめてください。

























