トゥブトゥルチギ:混ぜずに煮汁を含ませる赤い豆腐
崩れずに残った幅広い豆腐が、赤く色づいていること。煮詰めているあいだは混ぜません。調味料は自然に溶けて、豆腐に染みていきます。
大田・宣和洞(선화동)の食堂で、赤く染まった豆腐の鍋を卓上で取り分けます。豆腐がなくなったら、残った煮汁にカルグクスの麺を入れる。韓国料理研究家のイ・ジョンウン(이정웅)が、中央日報のコラムでそんな食卓を描いています。煮汁のだしはいりこ、脇にはスユク(수육、ゆで豚)。イ・ジョンウンが訪れた一軒での食事を振り返った記述で、大田のどの店にも当てはまる話ではありません。
この料理がトゥブトゥルチギ(두부두루치기)です。主役は豆腐で、辛い赤い味付けで仕上げます。豚肉のトゥルチギとは別の料理で、ここで作る版には豚肉がまったく入りません。2026年4月、大田市はトゥブトゥルチギを「大田の味3選」のひとつに選びました。
このあとのレシピは、食堂の配合ではありません。イ・ジョンウンは同じコラムで、この料理を自分流の2人分の家庭版に組み直しています。食堂のいりこだしを大根と昆布の簡単なだしに替え、맛간장(マッカンジャン、味つけ用の韓国醤油)で味をつける形です。同じ国のほかの料理は韓国のレシピからどうぞ。
分量と手順は、公開されているイ・ジョンウンの家庭版にそのまま従っています。世界ごはん紀行編集部は、このレシピも、後で触れる代用も、台所で試作してはいません。
大田でトゥブトゥルチギが持つ意味
大田広域市の公式の食の案内は、トゥブトゥルチギを「大田の味3選」に挙げています。そのページによると、選定は2026年4月。市民の嗜好調査と、市の代表料理を育てる委員会の審議を経たものです。市内でこの料理を出す店の一覧も載っています。
市の短い説明では、角切りの豆腐を唐辛子粉、にんにく、醤油、ごま油などの辛い調味料で調理する料理とされています。一方、イ・ジョンウンの家庭版は、豆腐を幅広く切り、だしで煮る作り方です。市の紹介はこの料理が何かを示すもので、分量のあるレシピではありません。この記事はイ・ジョンウンの手順に従い、二つを混ぜません。
名前の由来や料理の始まりは、今回使った資料には書かれていません。そのため、ここでは説明しません。
食堂のだしと家庭のだしを分けて読む
イ・ジョンウンによると、訪ねた食堂ではいりこだし(멸치육수)を使っています。家庭版では、水1Lに大根50gと昆布10gを入れてだしを取り、味つけに맛간장を加えます。つまり鍋が二つあるということです。家庭版は食堂のレシピを再現したものではなく、食堂の分量もわかっていません。
家庭版のレシピには、だしを濾すのか、大根と昆布を取り出すのかが書かれていません。煮詰めた後にだしがどれだけ残るか、豆腐をどの厚さに切るか、火加減はどうするか、だしの後の各段階に何分かけるかも書かれていません。こうした空白は、下の作り方でもそのまま残しています。時間が決まっているのは、だしを煮る約20分だけです。
この料理に使える食材・調味料
道具
- 大根と昆布のだし、豆腐、調味料まで通して使う鍋(工程1〜4で使います)
- うどんをゆでるための、湯を沸かす鍋
- 盛り付け用の広い皿
- 包丁とまな板
選び方と代用
唐辛子粉(고춧가루)。 この料理の辛みと赤い色の大半は、韓国の唐辛子粉が担っています。日本の一味唐辛子とは別の製品なので、韓国語の名前で探してください。
맛간장。 韓国語の名前のまま扱います。普通の醤油や日本の濃口醤油と同じものとは考えておらず、確認できた代用品も代用量もありません。韓国食材店や輸入食品店で「맛간장」「マッカンジャン」を探すのが近道ですが、在庫は店によって違います。
청양고추。 見つからず別の青唐辛子を使う場合は、あなた自身の変更として扱ってください。試していません。
쪽파。 韓国の細いねぎです。太い대파(長ねぎに似た韓国のねぎ)には替えないでください。別の食材です。
豆腐。 500gを使います。固めの豆腐を選ぶのは買い物の判断としては妥当ですが、試してはいません。
豆腐、맛간장、うどんは加工品で、原材料は製品ごとに違います。買った製品の表示で、アレルゲンや共用設備の記載を確認してください。確認せずに、この料理をアレルゲンフリー、ベジタリアン向け、魚介不使用と考えないでください。
豆腐を崩さないために見ておくこと
イ・ジョンウンがはっきり示している指示は、混ぜないことだけです。説明によると、しゃもじで混ぜると豆腐が崩れ、そのままにしておくと、汁が残っているうちに調味料が自然に溶けて染みます。この指示は、工程3の煮詰めの場面に添えられています。
それ以外は、レシピに火加減の指定がありません。工程2〜4の所要時間も、最後にどれだけ煮汁を残すかの目安もありません。頼りになる手がかりは、手順に書かれた二つの状態です。豆腐をだしで煮た後に煮汁が少なめに残っていること、仕上げの香味野菜を入れる前に豆腐が赤くなっていることです。
| 困ったとき | 覚えておくこと |
|---|---|
| 豆腐が崩れた | 崩す原因は混ぜることです。工程3以降は、鍋にしゃもじやスプーンを入れないでください。ここでは、直す方法は示しません |
| 辛さを控えたい | このレシピの唐辛子粉は大さじ8です。減らすと別の、試していないレシピになります |
| 맛간장が見つからない | 確認できた代用品も代用量もありません |
| いりこだししかない | 食堂のだしとしてイ・ジョンウンが挙げたものです。大根と昆布を使うこの家庭版とは別です |
| うどんの量がわからない | 量の記載はありません。食事に合わせてゆでてください |
よくある質問
辛さを控えるために、唐辛子粉を減らしてもいいですか?
イ・ジョンウンのレシピは2人分で大さじ8です。この量が、辛みと赤い色を決めています。自分の台所で減らすことはできますが、レシピが変わり、その変更は試していません。
だしはいりこで取るのですか?
イ・ジョンウンによると、訪れた宣和洞の食堂はいりこだしを使っています。ただし家庭版は、代わりに大根と昆布です。この記事は家庭版に従います。
だしは濾しますか? 大根と昆布は取り出しますか?
レシピには書かれていません。だしに約20分とあり、その後に豆腐を入れる、とだけ書かれています。
うどんはどれくらいゆでればいいですか?
うどんの量は書かれていません。「2人分」は料理全体の量で、麺が何玉かを示すものではありません。食事に合わせた量をゆでてください。
맛간장の代わりに普通の醤油は使えますか?
맛간장は、ここでは独立した調味料として扱っており、普通の醤油や日本の濃口醤油とは考えていません。確認できた代用品も代用量もないため、替えた場合は試していない変更になります。
豚肉やキムチを入れてもいいですか?
イ・ジョンウンの13種類の材料には、どちらもありません。豚肉のトゥルチギは別の料理です。この版は豆腐が主役です。
残りの保存や温め直しはどうしますか?
レシピには保存期間も温度も温め直しの方法も書かれていないため、ここでは示しません。調理した豆腐料理の扱いは、お住まいの地域の食品安全の案内に従ってください。














