薄い層と黄金色の表面が見える焼きたてのクロワッサン
🌍ジャンルフランス料理

クロワッサンの作り方|バターを折り込む生地と発酵の見極め

世界ごはん紀行編集部
Cooking flow

作り方

STEP 11 / 7

生地を混ぜる(牛乳は必要な分だけ)

手順1: 生地を混ぜる(牛乳は必要な分だけ)

ボウルに強力粉250gを入れ、中央にくぼみを作ります。ぬるい牛乳の一部に生イースト5gを散らし、砂糖30gと塩ひとつまみを加えて混ぜます。

これをくぼみに注いで、生地をまとめます。残りの牛乳は必要な分だけ加えます。粉気がなく、まとまりのあるやや締まった生地が目標です。150mlは材料表に載っている量で、全部入れなければならないという意味ではありません。

STEP 22 / 7

覆って涼しい場所で約10時間休ませる

手順2: 覆って涼しい場所で約10時間休ませる

ボウルを布かラップで覆い、涼しい場所で約10時間おきます。

生地は「涼しい場所」におきます。暖かい部屋で一晩おくのとは違います。一晩の冷蔵に置き換えることもしません。

STEP 33 / 7

生地を押し広げ、バターを包む

手順3: 生地を押し広げ、バターを包む

休ませた生地を作業台に出し、こぶしで平らに押し広げます。くっつかない程度に打ち粉を使ってください。

生地の上にバター100gをのせます。冷たく形を保ちつつ、曲げられる硬さのものです。パイ生地を作るときのように生地でくるみ、とじ目をつまんで閉じます。バターは固形のまま包むのが決まりで、溶かしたり生地に練り込んだりはしません。

層は、バターが生地の間でシート状に保たれることでできます。溶けたり、生地に練り込まれたりすると、層がなくなります。

STEP 44 / 7

2回折り、15分休ませてから3回目を折る

手順4: 2回折り、15分休ませてから3回目を折る

生地を長方形に伸ばし、手紙のように三つ折りにします。もう一度伸ばして、二度目の三つ折りにします。ここで15分休ませ、最後の3回目の折りをします。

生地を15分休ませます。折るときは端をきれいにそろえてください。バターがやわらかくなったり、端から見えてきたりしたら、無理に押し込まず、冷蔵庫で生地が再び締まるまで冷やしてから続けます。冷やす時間は決まっていないので、触って判断してください。

折りたたむたびに、生地の端と端をぴったり重ねるようにします。ずれると層の厚みが不ぞろいになりやすくなります。

STEP 55 / 7

再び休ませ、2〜3mmに伸ばして12個の三日月に成形する

手順5: 再び休ませ、2〜3mmに伸ばして12個の三日月に成形する

生地をもう一度休ませます。伸ばす前に、生地もバターも冷たく締まっているか確かめてください。

厚さ2〜3mmに伸ばし、底辺7〜8cmの三角形を12枚切ります。生地は切り出した12枚で使い切り、1枚を50gにするための継ぎ足しはしません。

三角形を底辺から先端に向かって巻き、両端を曲げて三日月形にします。オーブンシートを敷いた天板に、間隔をあけて並べます。

巻き終わりの先端は下に入れます。先端を上にのせる方法もあります。どちらにしても、層をつぶさないよう、やさしく扱ってください。

STEP 66 / 7

ほどよく暖かい場所で1時間半〜2時間発酵させる

手順6: ほどよく暖かい場所で1時間半〜2時間発酵させる

成形したクロワッサンに布をかけ、ほどよく暖かい場所で1時間半〜2時間おきます。

時計だけでなく、見た目と手ざわりでも判断します。キング・アーサー・ベイキングの目安にならうと、はっきり膨らんでいて、指先で軽く押すとへこみが残る状態です。この段階ではまだ生で、層が見え、焼き色はついていません。

STEP 77 / 7

溶き卵を塗り、220℃で15分焼く

手順7: 溶き卵を塗り、220℃で15分焼く

表面にそっと溶き卵を塗ります。220℃に予熱したオーブンで15分焼きます。

濃い黄金色で、層が重なった部分に生焼けの生地が見えなければ焼き上がりです。家庭のオーブンは機種によって違うので、15分を出発点にして、焼き色を見て判断してください。

焼き上がったら、外側の薄い層と中のやわらかな生地が待っています。折りと休ませを重ねてきたのは、この二つのためです。

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Ingredients

材料

材料表の分量4人分

表内の数値を目安として再計算します。塩、辛味、油は味を見ながら調整してください。

準備

買い出しの前に

クロワッサン生地用の強力粉、無塩バター、牛乳、砂糖、生イースト、塩
強力粉、バター、牛乳、砂糖、生イースト、塩と、塗り用の卵

始める前に、知っておきたいことが二つあります。

  • 牛乳。 材料表では、ぬるい牛乳は150mlです。ところが作り方には「残りの牛乳は必要に応じて加える」とあります。粉によって水分の吸い方が違うので、一度に全部入れず、生地の様子を見ながら少しずつ加えてください。
  • 収量。 目安は「約50gのものが12個」ですが、材料を単純に足しても、その数字にはなりません。できた生地を12等分します。1個50gにそろえようと材料を増やさないでください。焼き上がりの重さは保証しません。
6品目

生地とバター

材料 分量 代替・備考
強力粉(パン用) 250g 折り込みを支えるグルテンを作る。高たんぱくの粉が推奨されている
無塩バター 100g 折り込み用。冷たく、曲げられる硬さにしておく
砂糖 30g 発酵、焼き色、甘みを支える。減らすと甘みと焼き色が変わる
ぬるい牛乳 150ml(表記)。必要に応じて加減 少しずつ加えて生地のまとまりで判断する
生イースト 5g 乾燥イーストにする場合は、お使いの製品の換算の案内に従う
塩 ひとつまみ 味つけ
1品目

仕上げ

材料 分量 代替・備考
溶き卵 表面に塗れる量 つやと焼き色をつける
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深い黄金色に焼けたクロワッサンを割ると、外側の薄い層がはらはらとほどけ、中からやわらかく空気を含んだ生地が現れます。フランスの観光開発機構のサイトFrance.frは、クロワッサンをフランスのパン屋(ブーランジェリー)でよく見かけるパンであり、人気の軽食だと紹介しています。そこで紹介されているパン職人のローラン・デュシェーヌさんは、良いクロワッサンの目印として、外はさくっと軽く、バターが香り、中はやわらかいことを挙げています。

この回で守ること

最初の折り込みから窯に入れるまで、バターは固形のまま生地の中に保ちます。生地とバターの硬さを近づけ、折りの合間には生地を休ませます。

家庭で作るとき、成否を分けるのはこね方の腕前よりも段取りです。生地とバターの硬さをそろえ、折りの合間に生地を休ませる。この順序を守れるかどうかで仕上がりが決まります。このレシピは、ル・コルドン・ブルー・オーストラリアが公開している12個分の配合に沿っています。最初に約10時間も涼しい場所で休ませる工程があるので、焼く日の予定を先に組んでから始めてください。

層はバターを折り込んで生まれる

クロワッサンの生地は、イーストで発酵させる生地にバターを折り込んだものです。バターのかたまりを生地で包み、伸ばしては折りたたむことで、薄い生地とバターが交互に重なります。この層がオーブンの中で持ち上がり、あの食感になります。フランスのパン屋の全国団体は、クロワッサンをたっぷりのバターを使った発酵入りのパイ生地のようなものと説明しています。ただし、ふつうのパイ生地とは違います。イーストで発酵させ、焼く前にしっかり膨らませる生地です。

ル・コルドン・ブルーは、バターの質と温度(扱いやすさ)の両方が大切だと強調しています。アメリカのキング・アーサー・ベイキングも別の言い方で同じことを述べていて、生地とバターの硬さが近いと、二つがそろって伸びてくれるそうです。

目指す姿は、フランスの職人たちが挙げる三つです。外側は軽くさくっとして、中はやわらかく、バターの香りがする。三日月形はよく知られていますが、起源のほうはずっとはっきりしません。その点は、後の文化の節で整理します。


粉・バター・イーストを選ぶ

強力粉。 基本はパン用の強力粉です。ル・コルドン・ブルーは高たんぱくの粉を勧めていますが、たんぱく質の含有率までは示していません。銘柄ごとに吸水が違うことも、牛乳を少しずつ加える理由のひとつです。

バター。 無塩バターを100g使います。同校はちょうどよい状態を「firm but pliable(しっかりしているが曲げられる)」と表現しています。冷えて形を保ちながら、折り曲げられて、麺棒で押し広げられる硬さのことです。香りを変えたいなら発酵バターも選択肢になりますが、配合は無塩バターの指定なので、試した配合ではなく、自分で試す変更として扱ってください。

生イースト。 いつでも手に入るとは限りません。乾燥イーストで代用する場合は、購入した製品の換算の案内に従ってください。

コツ

バターは「冷たくて硬い」のでも「室温で柔らかい」のでもなく、折り曲げても割れない冷たさが目安です。生地と同じくらいの硬さになっていれば、一緒に伸びてくれます。

塩と卵。 塩はひとつまみ、卵は表面に塗れる量です。

道具

  • ボウル
  • 作業台または大きなまな板
  • 麺棒
  • スケッパーまたは包丁
  • 定規
  • 天板
  • オーブンシート
  • 刷毛
  • 清潔な布またはラップ
  • 冷蔵庫
  • オーブン

温度計は必須ではありません。定規とスケッパーがあると、生地の厚さと三角形の幅をそろえやすくなります。


割れる、にじむ、色が薄い:失敗の戻し方

不具合のほとんどは、生地とバターの硬さのずれに行き着きます。バターが硬すぎると割れ、やわらかすぎるとにじみ出ます。下の原因はあくまで可能性が高いもので、断定ではありません。

症状 考えられる原因 対処
バターが割れて生地に穴があく バターが生地より硬い 二つの硬さを近づける。バターを少しだけ扱いやすくして、無理に伸ばさない
端からバターがにじみ出る バターがやわらかくなりすぎた。作業が長くなった 折る手を止めて冷蔵庫で冷やし、生地が締まったと感じてから再開する。時間では決めない
層が不ぞろいで中が詰まる 折りのずれ、発酵不足、強く押しすぎ 折りごとに端をそろえる。最終発酵ではっきり膨らんだか確かめる
焼き色が薄い 予熱不足、オーブンの個体差、卵の塗り方 220℃までしっかり予熱し、15分を起点に色を見る。追加の時間はオーブン次第
牛乳を入れたら生地がゆるい 粉の吸水の違い、牛乳を一度に入れた 次は少しずつ加える。150mlは材料表の量で、作り方では必要に応じて加えるとある

発酵も焼き色も、時計だけでなく目で見て決めます。レシピの時間は出発点として使い、自分の数字に置き換えないでください。

アレンジの余地

  • 別の強力粉。 銘柄が変わると、水分の吸い方や生地の伸びが変わる場合があります。牛乳を少しずつ加え、生地の手ざわりで判断してください。
  • 発酵バター。 香りが変わる可能性があります。元のレシピは無塩バターの指定なので、確かめられた置き換えではなく、自分で試す変更として扱ってください。

同じ生地で作るパン・オ・ショコラなどは、形が違う別の菓子です。このレシピは、定番の三日月形だけを扱います。


フランスのパン屋の三日月

朝の食卓に並ぶクロワッサンと割った断面
食卓で割ったクロワッサン。外は薄い層、中はやわらかい

France.frは、クロワッサンをフランスのパン屋の定番であり、人気の軽食として紹介しています。朝食や軽い食事と結びつけて語られることも多いようです。だからといって、フランスの誰もが毎朝食べているという意味ではありません。国中のパン屋で見慣れた存在だということです。

起源のほうは、はっきりしません。France.frはオーストリアのキプフェルや、アウグスト・ツァングの話を競合する説として挙げたうえで、起源はあいまいだと述べています。フランスのパン屋の全国団体の展示も、ウィーンやマリー・アントワネットにまつわるよく知られた伝説を載せていますが、その根拠は示していません。こうした話は、確定した歴史というより伝説として読むのがよいでしょう。

起源の話は伝説として

ウィーン起源説も、王妃にまつわる話も、今回確認した資料では裏づけが示されていません。「これが起源」と言い切らず、いくつかの説がある、というところまでにとどめておくのが誠実です。

同団体は、全国のクロワッサンの競技会では、焼き加減、形、風味と香り、食感を審査すると述べています。家庭で競技会の基準を目指す必要はありませんが、外の軽い層、バターの香り、中のやわらかさという点は、そのまま確認の目安として使えます。

よくある質問

質問の前に

答えの多くは二つに戻ります。バターを固形のまま生地に近い硬さに保つこと、そして発酵を目と手で判断することです。

強力粉以外の粉でも作れますか?

ル・コルドン・ブルーは、たんぱく質の多い粉を勧めています。薄力粉を中心に切り替える根拠は、このレシピにはありません。まずは強力粉で作ってください。

折り込むバターは溶かしますか?

溶かしません。バターは冷たく形を保ちながら、伸ばせる程度に曲がる状態で使います。溶けたバターでは層になりません。

発酵時間はいつも同じですか?

元のレシピは、ほどよく暖かい場所で1時間半〜2時間としていますが、温度は示していません。はっきり膨らんでいるか、指で押したへこみが残るかも確かめてください。

クロワッサンはウィーンの発祥ですか、フランスですか?

今回の資料では決められません。France.frは、キプフェルとアウグスト・ツァングを競合する起源の説として挙げ、起源はあいまいだと書いています。

前日に生地を作っておけますか?

このレシピには、約10時間の涼しい場所での休ませが含まれていますが、温度の指定はありません。一晩の冷蔵はこのレシピの工程ではなく、今回の資料にも裏づけはありません。

折っている途中でバターが出てきたら?

手を止め、生地が再び締まるまで冷やしてから、次の折りに進みます。目的は、バターと生地の硬さのバランスを取り戻すことです。

主な参考リンク

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