切り分けたパスティチオ。太いパスタと肉ソース、焼き色のついたベシャメルが重なる
🌍ジャンルギリシャ料理

パスティチオの作り方|ギリシャの重ね焼きパスタ、肉ソースとベシャメル

世界ごはん紀行編集部
Cooking flow

作り方

STEP 11 / 8

パスタを短めに茹でて油をなじませる

手順1: パスタを短めに茹でて油をなじませる

大きな鍋に水5 litersを入れ、強火で沸かします。塩35 gを加え、パスタを袋の表示より2〜3分短く茹でます。パスタはオーブンで仕上がるので、正確な分数は使う商品によって変わります。湯を切り、オリーブ油2 tbspを回しかけてやさしく混ぜ、置いておきます。

STEP 22 / 8

牛ひき肉を炒める

手順2: 牛ひき肉を炒める

浅めの鍋にオリーブ油4 tbspを熱します。牛ひき肉600 gを入れ、ほぐしながら4〜5分、色づくまで炒めます。

STEP 33 / 8

ソーセージ、玉ねぎ、にんじんを順に加える

手順3: ソーセージ、玉ねぎ、にんじんを順に加える

細かく刻んだソーセージを加え、3〜4分炒めます。玉ねぎを加えて2〜3分、しんなりするまで炒め、にんじんを加えてさらに2〜3分炒めます。塩とこしょうで味をつけます。

STEP 44 / 8

トマトとクミンを加えて煮詰める

手順4: トマトとクミンを加えて煮詰める

トマトペースト大さじ1とクミン小さじ1/2を加えて1分炒めます。すりおろしたトマト500 gと砂糖小さじ1を加え、火を弱めて15〜20分、とろみがつくまで煮ます。これらは調理の目安であり、安全の保証ではありません。牛肉とソーセージは、焼き色や経過時間だけに頼らず、全体にしっかり火が通っていることを確かめてください。

STEP 55 / 8

ベシャメルを作る

手順5: ベシャメルを作る

ベシャメル用の鍋を中火でしっかり熱し、バター250 gを溶かして小麦粉(all-purpose flour)120 gを加えます。泡立て器で絶えず混ぜながら、粉がわずかに色づく程度まで加熱します。牛乳1 literを少しずつ加えながら素早く混ぜ、塩、こしょう、ナツメグで味をつけ、混ぜ続けながらとろみをつけます。

STEP 66 / 8

火から外して卵黄とチーズを混ぜる

手順6: 火から外して卵黄とチーズを混ぜる

鍋を火から外します。卵黄3個と、ベシャメル用のケファロティリ100 gを加え、よく混ぜます。

STEP 77 / 8

層に重ねる

手順7: 層に重ねる

耐熱皿に、パスタの半量、肉ソース、残りのパスタ、ベシャメルの順に重ねます。表面にケファロティリを散らします。量は、材料の節にある、2回出てくる100gの注を見てください。

STEP 88 / 8

焼いて休ませる

手順8: 焼いて休ませる

180°Cで40分焼きます。これは目安です。卵黄入りのベシャメルを含めて、組み立てた全体に火が通っていることを確かめてください。表面の焼き色や経過時間だけでは、火が通ったとは言い切れません。切り分ける前に15分休ませます。

パスタを短めに茹でるのは、オーブンの中でさらに火が入るからです。茹で時間は袋の表示から2〜3分引きます。使う商品の袋に合わせて決めてください。

ベシャメルの粉は、色がつきすぎる前に牛乳へ移るのがこつです。目安はわずかに色づく程度までで、そのあいだ中火のまま泡立て器を止めないでください。

肉ソースは、焼く前にとろみがつくまで煮てください。15〜20分の弱火を省くと、層の間に水分が出て切り分けにくくなります。

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Ingredients

材料

材料表の分量4人分

表内の数値を目安として再計算します。塩、辛味、油は味を見ながら調整してください。

21品目

材料

パスタ、牛ひき肉、ソーセージ、野菜、チーズ、ベシャメルの材料をグループごとに並べた写真
パスタ、肉ソース、ベシャメルの材料を分けて並べたところ

分量は10人分です。塩、こしょう、ナツメグは「適量」です。

材料 分量 代替・備考
MISKO Macaroni Pastitsio No2(ブカティーニ) 500 g パスタの層に使う
水 5 liters パスタを茹でる湯
塩 35 g パスタの茹で湯に入れる
オリーブ油 大さじ2 湯切りしたパスタに和える
ケファロティリ(すりおろし) 100 g 別に用意する分(下の注を参照)
オリーブ油 大さじ4 肉ソース用。肉を炒める
牛ひき肉 600 g 肉ソース
大きめのソーセージ(細かく刻む) 1本 肉ソース
玉ねぎ 1個 肉ソース
にんじん 1本 肉ソース
トマトペースト 大さじ1 肉ソース
クミン 小さじ1/2 肉ソース
トマト(すりおろし) 500 g 肉ソース
砂糖 小さじ1 肉ソース
塩・こしょう 適量 肉ソースの味つけ
バター 250 g ベシャメル
小麦粉 120 g ベシャメル
牛乳 1 liter ベシャメル
卵黄 3個 ベシャメル。火から外して加える
ケファロティリ 100 g ベシャメル。卵黄と一緒に加える
ナツメグ・塩・挽きたてのこしょう 適量 ベシャメルの味つけ
ケファロティリ100gが2回出てくる理由

ケファロティリは材料に2回出てきます。別項目の100g(すりおろし)と、ベシャメルの中の100gです。ベシャメル用の100gは卵黄と一緒に加え、組み立てたあとに表面へケファロティリを散らします。別項目の100gの使い道と表面に散らす量は決まっていないので、量を勝手に振り分けないでください。

アレルギーについて

このレシピには、小麦(パスタ、小麦粉)、乳(バター、牛乳、チーズ)、卵が含まれます。ソーセージは、買うものの原材料表示とアレルゲン表示を確認してください。

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手に入りにくい材料の買い方

買い出しガイド

切り分けた断面を見れば、この料理の組み立てはひと目でわかります。下に太く中空のパスタ、真ん中にトマト味の肉ソース、その上にもう一度パスタ、いちばん上には焼き色のついた厚いベシャメル。ギリシャのオーブン焼きパスタ、パスティチオ(pastitsio)です。ギリシャの観光部門が運営するDiscover Greeceは、独自のパスタ料理をもつクレタ島のタベルナ(食堂)でも出会えるギリシャの定番料理の一つとして、パスティチオを挙げています。国じゅうで食べられている一皿だということがわかります。

太いパスタ、トマトの肉ソース、黄金色のベシャメルを一皿に

この料理で守りたいこと

パスタ、濃く煮詰めた肉ソース、もう一度パスタ、卵黄とケファロティリ(kefalotyri)入りのベシャメルという層の見え方です。パスタは短めに茹で、ソースはとろみがつくまで煮て、焼いたあとは休ませてから切り分けます。

この記事では、ギリシャのパスタメーカーMISKOが公開しているパスティチオのレシピを、原典どおりの10人分で紹介します。牛ひき肉に加えて刻んだソーセージ、にんじん、少量のクミンを肉ソースに使うところが、この配合の個性です。パスタ、肉ソース、ベシャメルの3つを並行して仕上げ、最後に耐熱皿の中で合わせる料理なので、作り始める前に手順を最後まで通して読んでおくと段取りがつかめます。

なお、このレシピは今回の記事のために台所で試作したものではありません。分量、時間、オーブンの温度は、MISKOのレシピに書かれているとおりです。ギリシャのほかの料理はギリシャの料理にまとめています。

パスティチアダとは別の料理

名前のよく似たパスティチアダ(pastitsada)は、トマトで煮込んだ肉をパスタにかける料理です。パスティチオは、重ねてオーブンで焼く料理です。


道具

  • 水5 litersが入る大きな鍋と、ざる
  • 肉ソース用の浅めの鍋
  • ベシャメル用の小鍋と泡立て器
  • トマトとチーズ用のおろし器
  • 耐熱皿
  • オーブン

選び方と代用

パスタ。 MISKOのPastitsio No2という、この料理のための太い管状パスタを使います。手に入りにくい場合は、太さと形が近いブカティーニやジーティのような太い管状パスタが候補になります。長さや層のまとまり方は変わります。どれを使う場合も、茹で時間はその商品の袋の表示を基準にして、手順1のとおり2〜3分短くします。

チーズ。 ケファロティリはギリシャの硬質チーズです。見つからなければ、ほかの硬いおろし用チーズで代えられますが、塩気、硬さ、香りは変わります。チーズの塩気を考えて味つけをしてください。生の卵黄を加えたあとのベシャメルは味見しないでください。

トマト。 すりおろしトマト500 gを使います。


食べ方

パスタ、肉ソース、ベシャメルの層が見えるよう、四角く切り分けて皿に盛ったパスティチオ
15分休ませると、切り分けた断面に層が見える

焼いたあとの15分の休ませ時間は原典の指定で、守る価値があります。オーブンから出してすぐ切ると、きれいに取り分けにくくなります。レシピは10人分で書かれていますが、実際に何人で食べきれるかは、食卓によって変わります。

うまくいかないとき

状況 確認すること 対処
パスタを何分茹でるか迷う 使うパスタの袋に書かれた時間 袋の表示より2〜3分短く茹でる。原典は決まった分数を示していない
肉ソースが水っぽい 15〜20分しっかり煮たか 層にする前に、とろみがつくまで弱火で煮る
ベシャメルの粉が早く色づく バターと粉の混ぜた色 原典は粉がわずかに色づく程度を求めている。中火のまま絶えず混ぜる
牛乳を入れるとダマになる 牛乳を入れた速さ 原典のとおり、少しずつ加えながら素早く混ぜる
卵黄を入れる時機がわからない 鍋がまだ火の上にないか 先に鍋を火から外し、そのあとで卵黄とチーズを混ぜる
表面に散らすチーズの量 原典の記載 原典に量の記載はない。材料表の分量は再配分していない
切り分けると崩れる 休ませたか 焼いたあと15分休ませてから切る

この料理の中の幅

サヴール(Saveur)誌に寄稿したアグライア・クレメジ(Aglaia Kremezi)は、パスティチオは家庭ごとに、配合や層の組み立てが違うと書いています。この記事で紹介しているのはMISKOの一つのレシピで、牛肉とソーセージ、にんじん、クミンを使う肉ソースはこの配合を特徴づけています。ほかの出典のレシピは混ぜていません。

このレシピの中で、材料から考えられる変更は実用的なものにとどまります。Pastitsio No2の代わりに太い管状パスタを使うこと、ケファロティリが手に入らなければ別の硬いおろし用チーズを使うことです。どちらも、「選び方と代用」で書いたとおり編集部の提案で、違いも添えています。

ギリシャでのパスティチオ

Discover Greeceのクレタ島のガイドには、パスティチオがクレタ島のタベルナで見つかるギリシャの定番料理の一つとして出てきます。同じページでは、島独自のパスタ料理スキウフィフタ・マカロニア(skioufichta makarounia)など、クレタ固有の食べ物も別に説明されています。ここでのパスティチオは、国じゅうで食べられている料理として紹介されていて、クレタ名物としては書かれていません。

サヴール誌のクレメジの記事は、いま広く知られているベシャメルをのせるパスティチオと、それ以前にあった、パイ生地で包む地域ごとの形を分けて説明しています。彼女によれば、ベシャメルを使う形は20世紀初頭のフランスの影響を反映していて、料理本の著者ニコラオス・ツェレメンテス(Nikolaos Tselementes)とフランスの技法に結びつけられています。これは一人の書き手による料理史の説明です。単一の発明の瞬間があったというより、この料理がさまざまな形をとってきたことを示しています。

よくある質問

パスティチオとパスティチアダは同じですか?

違います。パスティチアダは、トマトで煮た肉をパスタにかける料理です。パスティチオは、パスタ、肉ソース、ベシャメルを重ねてオーブンで焼く料理です。

パスタを袋の表示より短く茹でるのはなぜですか?

このあとオーブンで焼くからです。原典は、袋の表示より2〜3分短く茹でるよう指示しています。何分茹でるかは、買った商品によって変わります。

表面に散らすチーズの量は?

原典はケファロティリを表面に散らすよう書いていますが、量は示していません。また、別項目のすりおろし100gをどこに使うのかも書かれていません。この記事は、割り振りを推測せず、2つの分量を載せたとおりに残しています。

全体で何分かかりますか?

手順に書いた時間は原典のものです。たとえば、肉ソースを煮るのが15〜20分、180°Cのオーブンで40分、休ませるのが15分です。作業が重なり合い、台所での試作で確かめてもいないので、全体の所要時間は一つの数字では示していません。

このレシピは試作済みですか?

いいえ。今回の記事のために台所で試作してはいません。MISKOが公開している分量、手順、温度、時間をそのまま掲載しています。

主な参考リンク

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