骨付き鶏肉を黄色いカレーソースで煮込んだトリニダード・トバゴのカレーチキンとロティ
🔪下準備4時間20分
🔥調理50分
🌍料理トリニダード・トバゴ料理

トリニダードのカレーチキンの作り方|カリブ海に渡ったインドのカレー

約13分で読めます世界ごはん紀行編集部
Cooking flow

作り方を先に見る

STEP 11 / 6

グリーンシーズニングを作る

手順1: グリーンシーズニングを作る

にんにく、パクチー、青ねぎ、タイム、しょうがをフードプロセッサーに入れ、30秒〜1分回して細かいペーストにします。回りにくいときは水大さじ1を足してください。全体が鮮やかな緑色の粗いペーストになり、ハーブの香りが強く立てば完成です。

STEP 22 / 6

鶏肉に下味をつけて休ませる

手順2: 鶏肉に下味をつけて休ませる

鶏肉をボウルに入れ、ライム果汁をまぶして5分置き、ざるに上げて水気をふきます。塩、黒こしょう、グリーンシーズニング、カレー粉大さじ1を加え、手で揉み込みましょう。肉の表面全体に緑と黄色のペーストがまんべんなく行き渡ったら、ラップをかけて冷蔵庫で4〜6時間、できればひと晩休ませます。

STEP 33 / 6

カレー液を作り、香味野菜を炒める

手順3: カレー液を作り、香味野菜を炒める

小さなボウルに水1/2カップ、カレー粉大さじ1、クミン、ターメリックを入れて溶き、ダマのないカレー液にしておきます。厚手の鍋にココナッツオイル大さじ3を中火で熱し、玉ねぎ、にんにく、唐辛子を2〜3分炒めましょう。玉ねぎが透き通ってしんなりすれば次へ進みます。

STEP 44 / 6

カレーを炒める

手順4: カレーを炒める

カレー液を鍋に注ぎ、中火のまま木べらで絶えず混ぜながら約5分炒めます。水分が飛ぶにつれて泡が細かくなり、やがてカレーがざらりとした粒状になって油がにじみ出てきたら十分です。鍋底で焦げつきそうなときは、火を少し弱めてください。

STEP 55 / 6

鶏肉を入れてからめる

手順5: 鶏肉を入れてからめる

下味をつけた鶏肉を鍋に入れ、カレーを全体にからめるように1〜2分混ぜます。どの肉にも黄色いカレーがまんべんなくついたら、ふたをして弱火に落とし、10分蒸し煮にしましょう。この間に鶏肉から水分が出て、鍋の中に煮汁がたまってきます。

STEP 66 / 6

水を足して煮込む

手順6: 水を足して煮込む

ふたを開けて全体を混ぜます。煮汁を多めにしたい場合は、ここで水1/2カップを足してください。再びふたをして弱めの中火で30分煮込み、15分ごとにふたを開けて底から混ぜましょう。鶏肉に箸がすっと通り、骨のまわりに赤みがなく、煮汁にとろみがついたら煮上がりです。味見をして塩で調えます。

カレー液を熱い油に注ぐと、勢いよくはねます。鍋から少し離れて注ぎ、炒めている間も柄の長い木べらを使ってください。骨付きの鶏肉は、骨のまわりまで火が通ったことを確かめてから食べましょう。

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Ingredients

材料を分けて見る

材料表の分量4人分

表内の数値を目安として再計算します。塩、辛味、油は味を見ながら調整してください。

準備

買い出しの前に

カレーチキンの材料の骨付き鶏肉、カレー粉、クミン、ターメリック、ココナッツオイル、玉ねぎ、にんにく、唐辛子、ハーブ

フーディー・ネーションのレシピをもとに、日本で手に入る材料に置き換えた配合です。グリーンシーズニングは、トリニ・グルメの材料をもとにした即席版です。

6品目

即席グリーンシーズニング(約1/4カップ分)

材料 分量 代替・備考
にんにく 4片
パクチー 5本 茎ごとざく切り。現地のシャドン・ベニの代わり
青ねぎ 3本 ざく切り。チャイブの代わり
タイム(生) 2枝 葉をしごく。乾燥なら小さじ1/2
しょうが 1かけ(約10g) 皮をむく
水 大さじ1 回りにくいときだけ
6品目

鶏肉の下味

材料 分量 代替・備考
骨付き鶏肉 1.4kg ぶつ切り。手羽元やもも肉
ライム果汁 大さじ2 レモン果汁か酢でもよい
塩 小さじ2
黒こしょう 小さじ1
グリーンシーズニング 1/4カップ(約60ml) 上の即席版
カレー粉 大さじ1
8品目

煮込み

材料 分量 代替・備考
ココナッツオイル 大さじ3 サラダ油でもよい
玉ねぎ 1/4カップ(約1/4個) みじん切り
にんにく 大さじ1 みじん切り
唐辛子 小さじ2 種を除いてみじん切り。現地のスコッチボネットの代わりにハバネロか青唐辛子
水 1/2カップ(約120ml)+1/2カップ 前半はカレー用、後半は煮汁を増やす場合
カレー粉 大さじ1
クミン(ゲーラ) 小さじ1/2 炒ってから粉にしたもの
ターメリック 小さじ1/4 好みで
コツ

カレー粉は、日本のカレールー用ではなく、粉末のカレーパウダーを使います。トリニ・グルメのレシピのように、カレー粉にゲーラ(クミン)を合わせるのがトリニダードの台所の定番です。

注意

ハバネロやスコッチボネットは非常に辛い唐辛子です。種とわたを除き、切るときは使い捨て手袋をつけてください。辛さに慣れていない場合は、青唐辛子や一味唐辛子で量を控えめにしましょう。


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材料からそろえる、味の決め手

買い出しガイド

鍋の油に、水で溶いたカレー粉を流し入れると、じゅわっと音を立てて泡が立ちます。混ぜ続けるうちに水分が飛び、カレーはざらりとした粒に変わって、油がにじみ出てくる。そこへハーブの緑色に染まった鶏肉を一気に入れ、全体に黄色をまとわせます。ふたをして煮込むうちに、スパイスとハーブの香りが台所いっぱいに広がっていく。カリブ海の島国トリニダード・トバゴで、インドから海を渡ってきたカレーが島の味になった一皿、カレーチキンです。薄く焼いたロティで包むようにして食べます。

インドから海を渡った人々と、島のカレー

トリニダード・トバゴの家庭の食卓に並ぶカレーチキンとロティ、ダール

トリニダード・トバゴのカレーの背景には、19世紀から20世紀初めにかけての大きな移住の歴史があります。トリニダード観光局のサイトVisit Trinidadによると、1845年5月、年季契約労働者としてインドから渡ってきた最初の人々を乗せた船ファテル・ラザク号が島に着きました。インドからの移住は1917年まで続き、14万人を超える人々がこの島へ渡っています。

移住者たちは、新しい労働力であると同時に、新しい文化を島へ持ち込みました。カレーやロティ、ダール(豆の煮込み)は、いまでは島の日常の料理として広く親しまれています。毎年5月30日は、その到着を記念する「インド人到着の日(Indian Arrival Day)」として祝日になっています。Visit Trinidadによると、1994年に祝日となり、1995年に現在の名前に改められました。

豆知識

トリニダードでは、クミンのことをヒンディー語由来の「ゲーラ(geera)」と呼びます。カレーリーフは「カリプレ(caripoulé)」です。インドの言葉が、いまも島の台所の言葉として使われています。

インドのカレーと同じ材料を使いながら、トリニダードのカレーチキンには島ならではの特徴があります。そのひとつが、肉に下味をつける「グリーンシーズニング」。もうひとつが、カレー粉を油でじっくり炒めてから肉を入れる手順です。どちらも、島で生まれたカレーの作法といえます。

グリーンシーズニングと「カレーを焼く」技法

パクチーや青ねぎ、タイム、にんにくで作るグリーンシーズニング

グリーンシーズニングは、トリニダード・トバゴの台所に欠かせない緑色の合わせ調味料です。トリニダード料理を紹介するサイト「トリニ・グルメ」のレシピでは、にんにく、タイム、シャドン・ベニ(culantro)、チャイブ、しょうがを合わせて作っています。シャドン・ベニは、パクチーに似た香りの葉の細長いハーブで、島の料理の香りの柱になっています。日本では手に入りにくいので、パクチーで代わりに作ります。

もうひとつの特徴が、カレー粉を水で溶いてから熱い油で炒める手順です。トリニダードのレシピサイト「フーディー・ネーション」のレシピでは、カレー粉、炒ったゲーラ、ターメリックを水で溶き、玉ねぎやにんにくを炒めた油に加えて、水分がほとんど飛ぶまで5分ほど炒めます。こうしてカレー粉に火を通すと、粉っぽさが抜けて香ばしさが出ます。

豆知識

トリニダードには、カレーと同じ鍋でゲーラを主役にした「ゲーラ・チキン」という料理もあります。丸ごとのゲーラを炒って香りを立て、にんにくやカレーリーフと炒めて作る、カレーよりも香ばしい鶏料理です。


カレーの香りを深くするコツ

鍋でカレーを炒め、粒状になって油がにじむ状態を確かめる

トリニダードのカレーチキンで一番大切なのは、カレーを炒める工程です。水で溶いたカレー粉をいきなり鶏肉と煮込むと、粉っぽさが残り、香りもぼやけます。水分がほとんど飛び、油がにじむまでしっかり炒めることで、スパイスの香りが油に移り、煮込んだあとの味に深みが出ます。

コツ

クミンは、ホールのものを油をひかないフライパンで1〜2分炒ってから粉にすると、香りが格段に強くなります。トリニダードのレシピで「炒ったゲーラ」が指定されているのは、この香ばしさのためです。

下味の時間も味を左右します。グリーンシーズニングは、鶏肉にしみ込むほど香りが深くなります。4時間で作れますが、前の晩に下味をつけておくと、肉の中までハーブとカレーの香りが入ります。

コツ

煮込み中に煮汁が煮詰まりすぎたら、湯を少しずつ足してください。ロティにつけて食べたいなら、煮汁を少し多めに残しておくとよいでしょう。

じゃがいもを足して、ひよこ豆で — アレンジのしかた

じゃがいもを加えたカレーチキンと、ひよこ豆のカレー

鶏肉と一緒に、大きめに切ったじゃがいもを煮込むと、カレーを吸ったじゃがいもがもう一品分のおいしさになります。じゃがいもは2〜3cm角に切り、鶏肉を入れて蒸し煮にしたあと、水を足すタイミングで加えてください。煮崩れたじゃがいもが、煮汁に自然なとろみをつけます。

肉を使わないなら、ひよこ豆の水煮で同じ手順をたどると、トリニダードの屋台の朝食「ダブルス」に使うひよこ豆のカレーに近い味になります。同じ島の料理のカレーの使い方の幅が見えてきます。

食べ方

カレーチキンを薄焼きのロティで包むようにして食べる完成写真
ロティとごはん、ダールを添えて

トリニダードでは、カレーチキンを薄く焼いたロティやごはんと一緒に食べます。ロティをちぎって鶏肉と煮汁を包み、手で口に運ぶのが島らしい食べ方です。日本では、市販のチャパティやトルティーヤ、ナンで代用しても楽しめます。

同じトリニダードの料理なら、ひよこ豆のカレーを揚げパンで挟む屋台料理ダブルスもおすすめです。同じスパイスでも、屋台の朝ごはんと家庭の夕食で、まったく違う形になります。鶏肉と米を炊き込むトリニダードのペラウと並べると、島の家庭料理の幅がよく分かります。

よくある質問

カレー粉とホールのクミン、ターメリックを並べた写真

カレールーで作れますか?

カレールーは小麦粉と油脂でとろみをつけたもので、トリニダードのカレーとは別物になります。粉末のカレーパウダーを使ってください。

現地ではカレーリーフも入れますか?

フーディー・ネーションのレシピでは、煮込みの途中でカリプレ(カレーリーフ)を1枚加えます。日本では手に入りにくいため今回の材料からは外しましたが、手元にあれば水を足すときに加えると、さわやかな香りが加わります。

辛さを抑えるには?

唐辛子を省くか、青唐辛子を少量にしてください。カレー粉自体の辛さは商品によって違うので、辛くない配合のものを選ぶと安心です。

作り置きできますか?

冷めたら密閉容器に入れて冷蔵し、温め直すときは中心まで熱くなるよう加熱してください。保存日数のはっきりした目安は示せないので、早めに食べきってください。

主な参考リンク

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