太く白い米麺に黄色い鶏カレー油と煎ったひよこ豆粉をからめ、ゆで卵、香菜、揚げ麺をのせたナンジートゥ
🔪下準備30分
🔥調理1時間30分
🌍料理ミャンマー料理

ナンジートゥの作り方|マンダレーの太い米麺と鶏カレー油

約15分で読めます世界ごはん紀行編集部
Cooking flow

作り方を先に見る

STEP 11 / 7

鶏肉を弱火でゆでる

手順1: 鶏肉を弱火でゆでる

鍋に骨付き鶏もも肉、丸ごとのにんにく4片、しょうが、ナンプラー大さじ2、水720mlを入れて中火にかけます。沸いたらアクを取って弱火に落とし、表面がふつふつと小さく揺れる程度の火加減で45分〜1時間煮ます。フォークで押すと肉がほろりと骨から外れるようになれば、ゆで上がりです。鶏肉を取り出し、ゆで汁はスープ用に取っておきます。

STEP 22 / 7

ひよこ豆粉を煎る

手順2: ひよこ豆粉を煎る

ゆで鶏を待つあいだに、乾いたフライパンにひよこ豆粉240mlを入れ、弱火にかけて木べらで絶えず混ぜながら煎ります。8〜10分ほどで粉の色が白っぽいクリーム色から薄いきつね色に変わり、豆の青くさい匂いが消えて香ばしい香りに変わります。粉はさらさらと軽く動く状態が目安です。焦げやすいので火を強めず、色づいたらすぐバットに広げて冷まします。

STEP 33 / 7

にんにく唐辛子油を作る

手順3: にんにく唐辛子油を作る

小さなフライパンにサラダ油大さじ3と、みじん切りのにんにく2片を入れて弱めの中火にかけます。1〜2分でにんにくから細かい泡が出て、薄く色づいて香りが立ったら火から下ろし、すぐに粗びき唐辛子大さじ5を加えて混ぜます。唐辛子は余熱で香りを出すので、火にかけたまま入れると焦げて苦くなります。そのまま冷まします。

STEP 44 / 7

鶏肉をほぐす

手順4: 鶏肉をほぐす

取り出した鶏肉が手で触れられるくらいに冷めたら、骨を外し、フォーク2本で5分ほどかけて長さ3〜4cmの細い繊維状にほぐします。軟骨や筋は取り除きます。細かくほぐすほど、油と粉が麺全体に行き渡りやすくなります。

STEP 55 / 7

鶏カレーを作り、水分を飛ばす

手順5: 鶏カレーを作り、水分を飛ばす

フライパンにサラダ油大さじ6を中火で熱し、みじん切りの玉ねぎとにんにく大さじ1を入れて5〜7分炒めます。全体がむらなく茶色く色づいたら、ターメリック小さじ1/2とパプリカパウダー小さじ2を加えて30秒ほど混ぜ、油が鮮やかな黄色に染まったら、ほぐした鶏肉を入れ、全体に油が絡むまで混ぜます。ナンプラー大さじ1とゆで汁大さじ2を加え、3〜4分炒めながら水分を飛ばします。フライパンを傾けたとき、底に汁気が残らず、油だけが澄んで流れる状態になれば完成です。

STEP 66 / 7

油を分け、揚げ麺を作る

手順6: 油を分け、揚げ麺を作る

火を止め、フライパンを傾けて鶏肉を片側に寄せ、流れてきた黄色い油をスプーンで別の器に移します。この油が和え麺の味の中心になります。続いて小鍋に揚げ油を深さ3cmほど入れ、180°Cに熱します。細いライスヌードルを長さ5cmほどに手で折り、少量ずつ入れると、5秒ほどで白く膨らみます。すぐに網じゃくしで引き上げ、ペーパータオルに取ります。

STEP 77 / 7

麺をゆでて和える

手順7: 麺をゆでて和える

太い米麺は袋の表示どおりに、芯がなくやわらかくなるまでゆでて流水で洗い、水気をよくきります。冷凍うどんなら表示どおりに温めて水気をきります。1皿分(約170g)をボウルに入れ、鶏カレーの油を5等分した量(大さじ1強)、ほぐした鶏肉の1/5、煎ったひよこ豆粉大さじ2、ナンプラー小さじ1、ライム果汁小さじ1を加え、全体が黄色くなり粉がしっとり麺にまとわりつくまで、清潔な手かトングで30秒ほど和えます。皿に盛り、ゆで卵、香菜、揚げ麺をのせ、にんにく唐辛子油をひとつまみ添えます。

揚げ麺を作るときは、乾麺が一瞬で大きくふくらみます。鍋に入れる量はひとつまみずつにして、油は鍋の深さの半分以下にしてください。揚げている間は鍋から目を離さず、煙が出たらすぐに火を止めます。

和えるときに粉っぽさが残るなら、鶏カレーの油を小さじ1ずつ足してください。逆に油っぽく重たいときは、ライム果汁を少し足すと口当たりが軽くなります。油、粉、酸味のつり合いは、1皿ずつ味見をしながら合わせるのがいちばん確かです。

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Ingredients

材料を分けて見る

材料表の分量4人分

表内の数値を目安として再計算します。塩、辛味、油は味を見ながら調整してください。

準備

買い出しの前に

ナンジートゥの材料の骨付き鶏もも肉、玉ねぎ、にんにく、しょうが、ターメリック、パプリカ、ひよこ豆粉、米麺

分量は、ビルマ料理のレシピサイトBurmaliciousのレシピ(5〜6人分)を基にしています。鶏カレーの油は、5皿に等分して使う家庭向けの配合にしました。

5品目

ゆで鶏

材料 分量 代替・備考
骨付き鶏もも肉(皮なし) 3本(約450g) 皮付きなら皮を除く
にんにく 4片 皮をむいて丸ごと
しょうが 厚さ1.3cmの輪切り1枚 皮付きのままでよい
ナンプラー 大さじ2 魚醤
水 720ml ゆで汁はスープに使う
7品目

鶏カレー

材料 分量 代替・備考
サラダ油 大さじ6 落花生油があればより現地に近い
玉ねぎ 1/2個(約70g) みじん切り
にんにく 大さじ1 みじん切り
ターメリック 小さじ1/2 パウダー
パプリカパウダー 小さじ2 辛くないもの
ナンプラー 大さじ1 —
鶏のゆで汁 大さじ2 上のゆで鶏から取る
4品目

にんにく唐辛子油と煎り粉

材料 分量 代替・備考
粗びき唐辛子 大さじ5 韓国唐辛子粉なら辛さがおだやか
サラダ油 大さじ3 —
にんにく 2片 みじん切り
ひよこ豆粉 240ml(約90g) ベサン。計量カップ1と1/5杯
7品目

和え麺の仕上げ

材料 分量 代替・備考
太い丸型の米麺(ゆでたもの) 850g 乾麺なら約300g。冷凍うどん5玉でも可
ナンプラー 小さじ5 1皿小さじ1
ライム果汁 小さじ5 1皿小さじ1。レモン果汁でも可
香菜 1束(約20g) ざく切り
ゆで卵 3個 輪切り
細いライスヌードル(乾麺) 20g 揚げ麺用。ビーフンで可
揚げ油 小鍋に深さ3cm 揚げ麺用
4品目

添えるスープ(任意)

材料 分量 代替・備考
鶏のゆで汁 残り全量 水を足して約750mlに
魚のすり身団子 10個 市販の魚団子やつみれ
小ねぎ 大さじ5 小口切り
白こしょう 小さじ1/4 —
注意

この料理には魚(ナンプラー、魚団子)、卵、豆(ひよこ豆)が入ります。うどんで作る場合は小麦も入ります。にんにく唐辛子油はかなり辛いので、子どもや辛いものが苦手な人は、各自の皿でごく少量ずつ加えてください。


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Shop the pantry

材料からそろえる、味の決め手

買い出しガイド

朝のマンダレー。通りの屋台の台に、白く太い麺がこんもり盛られたざるが並びます。注文すると、売り手は麺をひとつかみ皿に取り、黄色く光る鶏の油をひと回し、きな粉のような粉をぱらり、ライムをぎゅっと搾って、素手で手早く和えていきます。横には湯気の立つ小さな椀のスープ。ミャンマー中部の朝を代表する汁なし麺、ナンジートゥ(Nan gyi thoke)です。

金の糸から名前をもらった、マンダレーの朝の麺

マンダレーの朝の屋台で、太い米麺を皿に盛り、鶏カレー油と粉を和える売り手

ビルマ語で နန်းကြီးသုပ် と書きます。「ナンジー」は「太い糸」という意味で、丸くて太い米麺のこと。この「ナン」という言葉は、金細工師が金を引き延ばして細い糸にする工程に由来するといわれます。後ろの「トゥ(thoke)」は和え物のことで、ミャンマーには茶葉の和え物ラペットゥや豆腐の和え物など、「〜トゥ」と名のつく料理がたくさんあります。つまりこの名前は、太い米麺の和え物という、料理そのままの意味です。

生まれはミャンマー第二の都市マンダレーの屋台で、今も街を象徴する味とされています。朝ごはんに食べるのが定番ですが、昼食やおやつにもなり、屋台のほか、決まった場所の食堂、レストラン、喫茶店でも出されています。呼び名は地域で変わり、ミャンマー南部(下ビルマ)では「ナンジートゥ」、中部から北部では「モンディートゥ」と呼ぶことが多いそうです。最大都市ヤンゴンでは少し細い中太麺を使うのが普通で、「マンダレー・モンディ」の名で出す店もあります。

豆知識

マンダレーでは、麺の太さを選べる店もあります。いちばん太い「ナンジー」、中くらいの「ナンラッ」、細い「ナンテー」。同じ和え物でも、麺が変わると油と粉のからみ方がまったく違うものになります。

ビルマ料理のレシピサイトBurmaliciousは、この料理が豆類の産地として知られる中部の乾燥地帯で生まれたことに触れています。和え麺の主役のひとつが、煎ったひよこ豆の粉であるのもうなずけます。同じサイトは、主役は鶏肉ではなく、カレーの香りが移った油だとも書いています。鶏肉はほぐして少しのせる程度。ターメリックとパプリカで黄色く染まった油が麺を包み、ひよこ豆の粉が香ばしさととろみを足し、ライムとナンプラーが味を引き締めます。


日本の台所で作るときに知っておきたいこと

日本で手に入る太い米麺、ひよこ豆粉、ターメリック、パプリカパウダー、ナンプラー

いちばんの難所は麺です。マンダレーの麺は、米粉の生地を発酵させてから作る丸い太麺で、柔らかくなめらかなのに、濃いたれと和えてもべちゃっとしないのが特徴です。日本では同じ麺はほとんど手に入りません。近いのは、ベトナムのブンボーフエ用として売られている太い丸型のライスヌードル(米麺)で、アジア食材店や通販で見つかります。Burmaliciousのレシピも、入手できなければうどんで作ってよいとしています。冷凍うどんで作ると、もちっとした弾力が出て、米麺よりも食べごたえのある仕上がりになります。

ひよこ豆粉は、インドでベサン(besan)と呼ばれる粉です。インド食材店や製菓材料店、通販で手に入ります。これを油をひかずにじっくり煎ると、きな粉に似た香ばしい粉になります。手間ですが、ここを省くとこの料理らしさがほとんど消えてしまうので、ぜひ用意してください。

コツ

ひよこ豆粉は、一度に多めに煎って保存しておけます。完全に冷ましてから密閉びんに入れれば、次に作るときは鶏カレーを用意するだけで済みます。和え麺のほか、サラダやスープにふっても使えます。

ターメリック、パプリカパウダー、ナンプラーはスーパーの調味料売り場でそろいます。パプリカパウダーは辛くないタイプを使い、色を出す役目にします。辛さは、あとで加えるにんにく唐辛子油で調整します。


スープと付け合わせで、朝の一皿になる

ナンジートゥに、魚団子と小ねぎの澄んだスープを添えた朝の食卓
和え麺の横に、鶏のゆで汁で作る澄んだスープを添える

ナンジートゥには、小さな椀の澄んだスープが付きものです。鶏のゆで汁に水を足して約750mlにし、中火で沸かします。魚のすり身団子を入れて、浮き上がって中まで火が通るまで3〜5分煮たら、小ねぎと白こしょうを散らします。麺を食べる合間にスープをすすると、油と粉で重たくなった口の中がすっと軽くなります。

マンダレーやヤンゴンの屋台では、豆のかき揚げや魚のすり身を揚げたチップス、生の玉ねぎやエシャロットの薄切り、もやしなどを添えて出す店もあります。スープに高菜の漬け物を浮かべることもあるそうです。日本で作るなら、市販のさつま揚げを薄く切って添えると、魚の旨みが加わります。スープに高菜漬けを少し入れると、現地の酸味に近づきます。

豆知識

マンダレーには、鶏ではなく魚を丸ごと使い、澄んだスープと合わせて出す「コータウン・モンディ」と呼ばれる種類もあります。同じ街の中でも、麺と和えるものの組み合わせはいくつもあります。

ミャンマーの麺料理をほかにも作るなら、なまずのだしで米麺を食べる国民食モヒンガーや、ココナッツミルクのスープに小麦麺を合わせるオーノ・カウスエ、トマトと豚肉のたれで和えるシャン州のシャン・カウスエと比べてみてください。同じ米麺でも、地方ごとに味の組み立てががらりと変わります。

アレンジの楽しみ方

パスタの平麺で作ったナンジートゥと、豚肉のカレー油で和えた一皿

鶏肉の代わりに豚肉で作ることもあります。豚ももの塊肉を同じ香味野菜でやわらかくなるまでゆで、細くほぐして同じ手順でカレー油にします。ミャンマーには、太い米麺の代わりにパスタの平麺を使う和え麺もあり、乾燥のフェットチーネやタリアテッレをゆでて同じ油と粉で和えると、もっちりとした歯ごたえの一皿になります。

辛さが欲しい人は、和えるときににんにく唐辛子油を小さじ1ほど混ぜ込みます。肉なしで作るなら、鶏肉を省き、玉ねぎとにんにくを炒めた油にターメリックとパプリカを加えた香味油だけで和える方法もあります。ナンプラーの代わりに塩としょうゆで味をつければ、魚介も使わない一皿になります。

よくある質問

煎ったひよこ豆粉を密閉びんに入れて保存する様子

ひよこ豆粉が手に入らない場合は?

きな粉で代用すると、香ばしさとまとわりつく感じは近くなります。ただ、きな粉は大豆の甘い香りがあり、ひよこ豆粉の淡い香ばしさとは味が違います。きな粉を使う場合は煎る必要はありません。量を大さじ1から試してください。

麺は冷たいままでいいですか?

現地では、温かいカレー油で常温の麺を和えるのが一般的です。ゆでた麺を水で洗ったあと、冷たすぎるようなら熱湯をさっとかけて水気をきると、油が固まらずになじみます。

鶏カレーの油はどのくらい日持ちしますか?

鶏肉と一緒に密閉容器に入れて冷蔵し、翌日までに使い切ってください。温め直すときはフライパンで全体が熱くなるまで加熱します。煎ったひよこ豆粉は、完全に冷ましてから密閉びんに入れれば常温で保存できますが、湿気ると香りが落ちるので早めに使います。

にんにく唐辛子油は作り置きできますか?

清潔なびんに入れて冷蔵し、清潔なスプーンで取り分けてください。にんにく入りの油は、常温に置いたままにしないでください。においや色に変化があれば使わないようにします。

主な参考リンク

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