ワッフルメーカーを開けると、キッチンにパンダンが広がる
パンダンの甘く青い香りと、ココナッツの風味。外側は黄金色の焼き目、内側はやわらかな食感。焼いたらすぐ、温かいうちに食べます。
ワッフルメーカーの蓋を持ち上げると、湯気といっしょにパンダンの香りが立ちのぼります。表面の格子模様はこんがりと色づき、淡い緑の生地にはココナッツフレークが細かな粒になって見えています。ここで紹介するバインケップ・ラーユア(bánh kẹp lá dứa)は、ワッフルメーカーで焼くパンダンとココナッツのワッフルです。この記事が手本にしたHelen Leさんのレシピは、これを南部ベトナム風の軽食に分類しています。
めざすのは食感の対比です。Vietnamese Cuisinesの書き手は、家族のレシピを作り直して、外側はさっくり、内側はもちもちのワッフルに仕上げたと書いています。割ったときに味わいたいのも、この組み合わせです。生地はシンプルで、卵、ココナッツミルク、パンダンエキス、小麦粉、コーンスターチ、砂糖、ベーキングパウダー、ココナッツフレーク、塩。バターは、ワッフルメーカーに塗るためだけに使います。
分量と作り方は、直径約20cm(8インチ)のワッフル3枚分を作るHelen Leさんのレシピによります。世界ごはん紀行では、このレシピの試作はしていません。
同じ国の料理はベトナムのページでも紹介しています。
同じ名前でも、薄焼きのパンダン菓子とは別の軽食
バインケップ・ラーユアという名前は、ひとつの菓子だけを指すわけではありません。Vietnamese Cuisinesの書き手は、自分の「中がもちっとしたワッフル」と、同じ名前で呼ばれる軽くてぱりっとしたパンダン風のピッツェル(薄焼き菓子)を分けて書いています。この記事で扱うのはワッフルメーカーで焼く厚みのあるワッフルのほうで、薄くてぱりぱりのウエハースではありません。
これについて書く人たちに共通しているのは、国の歴史ではなく、それぞれの記憶です。Vietnamese Cuisinesの書き手は、ベトナム旅行でパンダンワッフルを見かけたことを振り返り、自分のレシピは母親の好きなレシピから育ったと言います。Tam's RecipesのTam Toさんは、夜市でサトウキビジュースといっしょにこの軽食を食べた記憶を書いています。いずれも個人の記録です。どの市場や家庭でもそうだという裏づけにはなりませんし、この記事で使った資料から、この料理がいつどこで生まれたのかは分かりません。
数字についての補足
Helen Leさんのレシピカードにはいくつか食い違いがあり、この記事では次のように扱いました。
- ココナッツミルク: カードには「240 ml (1 1/4 cup)」とありますが、この2つの量は一致しません。この記事では240mlを使い、カップには換算しません。
- 時間: カードは準備15分、調理15分、休ませる15分としながら、合計は30分としています。合わないので、この記事では合計時間を示しません。決まっている時間は、休ませる15分だけです。焼く時間は、お持ちのワッフルメーカーと、1枚ずつ続けて焼くことによって変わります。
- 塩: カードの「salf」は塩(salt)と読みました。
- バター: カードは材料に溶かしバターを挙げていますが、作り方ではワッフルメーカーに塗るために使います。生地には混ぜません。
生地の温度、ワッフルメーカーの温度、1枚ごとの生地の量、1枚ごとの焼き時間は示されていないので、ここにも書きません。栄養の数値も示しません。
材料(ワッフル3枚分・直径約20cm)

| --- | --- | --- | | 卵 | 1個 | 生地をまとめる。最初に泡立つまで混ぜる | | ココナッツミルク | 240ml | 液体とココナッツの風味 | | パンダンエキス | 小さじ1/2 | パンダンらしい香りの決め手 | | 小麦粉(中力粉) | 1カップ(140g) | ワッフルの骨格 | | コーンスターチ | 大さじ2 | 軽さと歯切れの調整 | | 砂糖 | 1/3カップ(70g) | 甘みと焼き色 | | ベーキングパウダー | 小さじ1 | ふくらませる | | ココナッツフレーク | 1/2カップ | 生地に入れるココナッツの風味と食感 | | 塩 | 小さじ1/4 | 甘みを引き締める | | バター(溶かす) | 大さじ2 | ワッフルメーカーの鉄板に塗る |
道具
- ワッフルメーカー(直径約20cmの丸型だと、3枚分の分量に合います)
- ボウル2つ
- 泡立て器
- 計量カップ、計量スプーン、キッチンスケール
- お玉
- 刷毛(バターを塗る用)
選び方と代用
パンダンエキス。 食品用のパンダンエキスを使います。生のパンダンの葉を水と混ぜてこし、繊維を取り除く方法は、配合も分量も別のレシピなので、ここでは置き換えません。生や冷凍のパンダンの葉、エキスはアジア系スーパーで売られていることがありますが、あるかどうかは地域によって違います。バニラや抹茶は同じ代わりにはなりません。エキスは商品ごとに色が違うので、生地がどれだけ緑になったかではなく香りで判断し、見た目を合わせるために別の色素は足さないでください。
コーンスターチ。 とうもろこしのでんぷんを使います。片栗粉とは同じ材料として扱いません。置き換えると食感が変わります。
ココナッツフレーク。 甘みのあるものも無糖のものも売られていることがあるので、買うときに表示を確認してください。フレークを入れない場合は、ココナッツミルクを1カップにします。
小麦粉。 中力粉を使います。別の粉にすると食感が変わります。
このレシピには小麦、卵、乳(バター)が入り、ココナッツも使います。ココナッツミルク、ココナッツフレーク、パンダンエキスなど市販の材料は、原材料表示と、共有設備や製造ラインについての表示を確認してください。
作り方:生地を休ませてから、黄金色に焼く
ボウルに卵1個を割り入れ、泡立て器で泡立つまで混ぜます。

- ココナッツミルクとパンダンエキスを混ぜ込む
泡立てた卵に、ココナッツミルク240mlとパンダンエキス小さじ1/2を加え、均一になるまで混ぜます。

- 粉類を別のボウルで混ぜる
2つ目のボウルに、小麦粉1カップ(140g)、コーンスターチ大さじ2、砂糖1/3カップ(70g)、ベーキングパウダー小さじ1、ココナッツフレーク1/2カップ、塩小さじ1/4を入れて混ぜます。

- 液体と粉類を合わせる
卵、ココナッツミルク、パンダンを混ぜた液体を粉類に注ぎ、混ぜて生地にします。

- 生地を休ませ、ワッフルメーカーを温める
生地を15分休ませます。その間に、ワッフルメーカーを説明書どおりに予熱します。温まったら、溶かしバターの一部を鉄板に刷毛で塗ります。熱い鉄板に手を近づけないでください。

- 生地をワッフルメーカーに流す
バターを塗って予熱したワッフルメーカーの中央に、お玉1杯分の生地を流します。適した量は、鉄板の大きさと形によって変わります。

- 蓋を閉じて押さえ、黄金色になるまで焼く
蓋を閉じて押さえ、数秒そのまま保ちます。表面が黄金色になるまで焼き、ワッフルを取り出します。残りの生地でも手順6と7をくり返し、必要に応じて残りのバターを鉄板に塗りながら、全部で3枚焼きます。

焼きたてを、温かいうちに

Tam Toさんは、このワッフルは焼きたてを温かいうちに食べるのがよく、置いておくとしっとりしすぎてしまうことがあると書いています。ワッフルメーカーから出したらそのつど出し、手で割って食べてください。
残ったワッフルや生地の保存についての確かめた情報はなく、温め直しの手順もありません。すぐに食べる分だけ作ってください。
うまくいかないとき
| 見た目 | 確認すること | 対処 |
|---|---|---|
| 表面がまだ白っぽい | まだ焼き上がっていない | 蓋を開けるタイミングはワッフルメーカーの説明書に従い、表面が黄金色になるまで焼く |
| ワッフルがやわらかく、しっとりしすぎた | 焼いてからの時間 | 焼きたてを温かいうちに食べる。1枚ずつ焼いて、1枚ずつ出す |
| 生地が鉄板に足りない、またはあふれる | 鉄板の大きさと形 | 3枚分という収量は、直径約20cmの丸いワッフルが前提。どのメーカーにも同じ量が収まるとは思わず、お玉1杯の量を調整する |
| 緑が写真より薄い、または濃い | パンダンエキスの製品 | エキスは色が商品ごとに違う。香りを目安にして小さじ1/2のまま使い、色素は足さない |
| ワッフル全体に細かな粒が見える | ココナッツフレーク | 想定どおり。フレークは生地の一部 |
レシピの中でできる変化
- プレーン: ここで紹介した形で、ソースも砂糖も上にのせません。
- はちみつ、シロップ、粉砂糖: Helen Leさんは、ほかのトッピングとあわせて、これらを食べ方の選択肢に挙げています。食卓で添えるもので、基本のレシピには含みません。
- ココナッツフレークなし: Helen Leさんは、フレークの代わりにココナッツミルク1カップを提案しています。
- パンダンの量は一定に: 色が薄いからといって、エキスを増やして鮮やかな緑を追わないでください。香りが大切です。
よくある質問
バインケップ・ラーユアとはどんな軽食ですか?
この記事では、ワッフルメーカーで焼く、厚みのあるパンダンとココナッツのワッフルです。Helen Leさんは、これを南部ベトナム風の軽食に分類しています。同じ名前は、ピッツェルに似た薄くてぱりぱりのパンダンのウエハースにも使われますが、Vietnamese Cuisinesの書き手は、それを別のものとして扱っています。
パンダンエキスが見つかりません。生のパンダンの葉は使えますか?
Tam Toさんのレシピのように、生の葉を水と混ぜてこす方法もありますが、それは分量の違う別の配合です。このレシピは食品用パンダンエキスをもとにしているので、まずそちらを探してください。バニラや抹茶では、同じ風味になりません。
コーンスターチの代わりに片栗粉を使えますか?
ここでは同じ材料として扱いません。置き換えると食感が変わるので、このレシピではコーンスターチを使ってください。
焼き上がりはどう見分けますか?
表面が黄金色になるまで焼きます。このレシピには決まった温度や焼き時間が示されていないので、ワッフルメーカーの説明書に従い、色で判断してください。
全部でどのくらい時間がかかりますか?
生地を休ませる時間は15分です。Helen Leさんのレシピカードの準備、調理、休ませる時間は、書かれた合計と合わないため、ここでは合計時間を示しません。3枚を1枚ずつ焼くので、焼く時間はお使いのワッフルメーカーによります。
ココナッツミルクは、なぜ1 1/4カップではなく240mlですか?
レシピカードには両方が書かれていますが、同じ量ではありません。この記事では、書かれたとおり240mlを使い、換算はしていません。
なぜすぐに食べるのですか?
Tam Toさんは、しっとりしすぎるのを避けるため、焼きたてを温かいうちに食べることを勧めています。保存や温め直しの情報は、ここにはありません。







