豚肉と内臓、ミキ、砕いたチチャロン、青ねぎ、炒りにんにくを盛ったラパス・バッチョイの一杯
🌍ジャンルフィリピン料理

バッチョイの作り方|イロイロ・ラパス地区の豚肉と内臓の麺スープ

世界ごはん紀行編集部
Cooking flow

作り方

STEP 11 / 5

沸いた水に味をつける

手順1: 沸いた水に味をつける

寸胴鍋に水7カップを入れて沸かします。塩小さじ1と1/2、砂糖小さじ2、オニオンパウダー小さじ1、黒こしょう小さじ1と1/2を加え、使う場合はシュリンプペースト小さじ1も加えます。混ぜて調味料を行き渡らせ、1分煮ます。

STEP 22 / 5

豚肉をやわらかくなるまで煮る

手順2: 豚肉をやわらかくなるまで煮る

味をつけた湯に豚肉1ポンドを入れ、静かな煮立ちを保って、やわらかくなるまで約30〜45分煮ます。部位や肉の大きさで変わるので、この時間は目安です。やわらかさをスプーンで確かめたら、いちばん厚い部分を温度計で確認してください。中心が75°Cで1分以上、または63°Cで30分以上必要です。生の豚肉に触れた手と道具は洗います。

STEP 33 / 5

腸とレバーを加える

手順3: 腸とレバーを加える

下処理した腸1ポンドとレバーの細切り1/4ポンドを鍋に加えます。目安として6〜10分煮てから、それぞれのいちばん厚い部分を温度計で確かめます。腸は事前にゆでてあっても、どちらも同じ「75°Cで1分以上」、または63°Cで30分以上が必要です。足りなければ煮続けて、もう一度確認します。レバーを生や半生で出してはいけません。生の内臓に触れた手と道具は洗います。

STEP 44 / 5

肉を切り、麺をゆでる

手順4: 肉を切り、麺をゆでる

火の通った豚肉、腸、レバーを鍋から引き上げ、スープは熱いまま保ちます。清潔なまな板と清潔な包丁で、豚肉を細切りにし、大きな内臓は切り分けます。ミキ1ポンドをパッケージの表示どおりにゆでて、しっかり湯切りします。やわらかくなりすぎないよう、麺は盛りつけるまでスープに入れません。

STEP 55 / 5

器に盛って出す

手順5: 器に盛って出す

麺を器に分け、切った肉をのせます。熱いスープをおたまで注ぎます。砕いたチチャロン1カップ、刻んだ青ねぎ大さじ3、炒りにんにく1/4カップを、器の数で分けて仕上げにのせ、すぐに出します。

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Ingredients

材料

材料表の分量4人分

表内の数値を目安として再計算します。塩、辛味、油は味を見ながら調整してください。

13品目

材料

ミキ、豚肉、下処理済みの豚腸、豚レバー、塩、黒こしょう、砂糖、任意のシュリンプペースト、オニオンパウダー、水、チチャロン、青ねぎ、にんにくを分けて並べたバッチョイの材料
水を火にかける前に、内臓の下処理とトッピングの用意をすませておく

この分量で1バッチ分になります。甲殻類アレルギーの人がいる場合はシュリンプペーストを抜き、市販の材料は原材料表示を確認してください。

材料 分量 役割
水 7カップ スープの水分
塩 小さじ1と1/2 基本の味つけ
黒こしょう(粉) 小さじ1と1/2 スープにこしょうのきりっとした辛みを添える
砂糖 小さじ2 塩気と旨みのあるスープのバランスを整える
オニオンパウダー 小さじ1 スープの味つけ
シュリンプペースト(bagoong / guinamos) 小さじ1(任意) 発酵した旨みの深み
豚肉 1ポンド 主役の肉。やわらかくなるまで煮る
豚の腸(下処理済み。ゆでて薄切り) 1ポンド 歯ごたえとこくを出す内臓
豚レバー(細切り) 1/4ポンド こくのある内臓のアクセント
ミキ(麺) 1ポンド 別にゆでて湯切りする
チチャロン(豚皮の揚げ物。砕く) 1カップ 上にのせて、食感と塩気、豚の風味を足す
青ねぎ(刻む) 大さじ3 仕上げの香り。刻む前に流水でよく洗う
にんにく(炒ったもの) 1/4カップ カリッとした香りのトッピング
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手に入りにくい材料の買い方

買い出しガイド

バッチョイ — 熱いスープ、弾むミキ、砕けるチチャロン

この一杯で守りたいこと

麺は盛りつけの直前までスープと分けておくこと、豚肉と内臓には中まで火を通すこと、カリカリの具は最後にのせること。

器ができあがっていく様子を思い浮かべてみてください。まずミキの麺を入れ、豚肉、腸、レバーの薄切りをのせます。そこへ熱くて旨みのあるスープをひとすくい注ぎ、砕いたチチャロン、刻んだ青ねぎ、炒りにんにくをのせて仕上げます。やわらかい麺と肉に対して、トッピングはしばらくのあいだカリッと香ばしいままです。

これがバッチョイです。強く結びつけて語られるイロイロ市のラパス地区にちなんで、ラパス・バッチョイとも呼ばれます。名前が指しているのは、ひとつの決まった配合というより、ひとつの土地と、そこから広がる一群のバッチョイです。フィリピン大学の政策ブリーフは、この料理を地域の食文化遺産として紹介しています。そのうえで、起源をめぐる話がいくつかあること、店ごとに違いがあることも書いています。

このレシピについて

ここで紹介するのは、The Asian Living(旧 Fab Asian Lifestyle)でTito Jさんが公開している家庭向けのレシピ1つです。イロイロの特定の店のスープを再現するものではありません。買い物の前に、次の点を知っておいてください。

  • 分量: レシピに人数の記載がないため、分量は1バッチ分として示します。人数や一杯の量は示しません。
  • 計量: レシピにはカップやスプーンの規格の定めがないため、カップ・大さじ・小さじは掲載どおりにし、換算しません。
  • 試作: 世界ごはん紀行では、このレシピを試作していません。時間はレシピの目安で、当編集部が測ったものではありません。
  • 安全: レシピには加熱温度の記載がないため、手順の温度は当編集部が足したものです。山梨県と島根県が紹介している日本の公的な食品安全の指針にもとづき、時間より先に、この温度で肉の火通りを判断します。

道具

  • 水と豚肉がゆったり入る、底の厚い寸胴鍋
  • 計量カップと計量スプーン
  • 麺をゆでる別の鍋とざる
  • 調理用温度計
  • おたま
  • 生の豚肉・内臓に使う包丁とまな板、加熱後の肉に使う清潔な別の包丁とまな板
  • 盛りつけ用の器

選び方と代用

別々の皿に並べた生のミキと太めの生卵麺、チチャロンとプレーンな豚皮
どの代用品も料理の大まかな形は保てるが、食感や味つけは変わる

ミキ:フィリピン食材店やアジア食材店で、生のミキを探してください。見つからない場合、当編集部の提案は太めの生卵麺です。ただし食感もスープのからみ方も変わります。

豚肉:部位を決めたいなら、肩肉が無難です。分量は1ポンドのままにします。

腸とレバー:信頼できる肉屋で、下処理済みの豚腸を頼んでください。さらに仕入れ先の指示に従って洗います。使うのは、すでに下処理をして、ゆでて、切ってある腸です。下処理済みでも、スープの中でしっかり加熱する必要があります。レバーは新鮮な豚レバーを使います。牛レバーでは風味が変わるので、同じ置き換えにはなりません。

シュリンプペースト:bagoongとguinamosは同じ任意の調味料として扱われますが、2つの名前がどこでも同じものを指すわけではありません。手に入るならシュリンプペーストを買い、塩気と発酵の香りがあることを見込んでおいてください。魚醤は同等品ではありません。試す場合は、自分なりのアレンジとして扱ってください。

チチャロン:まずはフィリピンのチチャロンを選びます。プレーンな豚皮でも代わりになりますが、塩気や味つけが違うので、パッケージを比べて、足しながら味を見てください。

にんにく:焦げる直前まで炒り、盛りつけるまで乾いた状態で取っておきます。

うまくいかないときは

以下は試作室での結果ではなく、一般的な調理の提案です。出発点として使ってください。

症状 考えられる理由 対処
スープの味がぼんやりしている 味つけが好みより薄い、またはシュリンプペーストを入れていない スープを味見して、塩を少しずつ足す。シュリンプペーストを足す場合は、塩気も一緒に加わることを覚えておく
麺がやわらかい スープに浸していた、または盛りつけが早すぎた しっかり湯切りし、器に盛るのは直前にする
45分たっても豚肉がまだ硬い 部位や肉の大きさに、もっと時間が必要 やわらかくなるまで煮続け、もう一度温度を確認する
内臓が噛みにくい 下処理、切り方、事前のゆで方が原因かもしれない 温度の確認に通るまで加熱する。時間を延ばしても解決しないことがあるので、次回は下処理の方法と切る厚さを見直す
温度計の値が低い いちばん厚い部分まで熱が通っていない 煮立っているスープに戻し、出す前にもう一度確認する
トッピングがしんなりした のせるのが早すぎた チチャロンとにんにくは、器が食卓に着く直前にのせる

アレンジと、変わるところ

どれも器の仕上がりを別の方向へ変えます。一つずつ試して、組み合わせるのは避けてください。

アレンジ 変わるところ 気をつけること
シュリンプペーストあり/なし 発酵した海産物の香りと塩気 小さじ1を入れるか、抜く。甲殻類アレルギーの場合は入れない
ミキの代わりに太めの生卵麺 食感とスープのからみ方 家庭での代用で、同等品ではない
チチャロンの代わりにプレーンな豚皮 塩気と味つけ 食べる直前まで別にしておく
卵を加える 別のこくのある要素が加わる レシピの紹介文には生卵を任意とする記述がありますが、材料表と手順には含まれていません。分量も方法もここでは示しません
店風のガラスープ 調理時間がはるかに長い、別のレシピになる 下記を参照

バージョンの幅を知る手がかりとして、Unilever Food Solutions Philippinesは、エグゼクティブシェフのKenneth Cachoさんの名前で、業務用のラパス風レシピを公開しています。豚と牛の骨、豚と牛のすね肉、牛と豚の肩肉、レバー、腸、飴色玉ねぎ、guinamosを、水10,000mlで、スープを4〜6時間煮るものです。明確な人数の記載はなく、材料表と手順で味つけが完全には一致していません。比較のためだけに紹介するもので、その分量はここの家庭向けレシピには入れません。


ラパスの食卓で、バッチョイが意味するもの

カリカリのチチャロンとにんにくをのせた仕上がりのバッチョイと、横に添えた追加のカルド用の小さな器
フィリピン大学のブリーフは、客がスープのおかわりを頼むと報告している

フィリピン大学統合開発研究センター(UP CIDS)のブリーフは、カルド(kaldo、スープ)のおかわりを頼む食べ方の習慣を報告しています。これは地元での描写として紹介されたもので、どの食卓にも当てはまるルールではありません。それでも、一杯の個性が麺や肉だけでなくスープにも宿っていることがよくわかります。

ブリーフは、この一杯の一般的な姿として、やわらかい豚肉、内臓、風味のあるスープ、砕いたチチャロン、青ねぎ、にんにくを挙げ、店によってはイロンゴ(Ilonggo)のginamosを加えると書いています。ここで使った家庭向けレシピでは、bagoongまたはguinamosは任意です。あわせて読むと、これは料理の必須条件というより、一部の料理人が使う味つけだとわかります。

バッチョイがどこで始まったのかは、いまも定まっていません。The Asian Livingは起源の主張には議論があると述べ、ブリーフも複数の起源の話があると書いているので、当記事では特定の発明者も年も挙げません。ブリーフは、地理的表示(GI)による保護に向けた取り組みについても論じ、書かれた時点では技術的な基準が合意されていなかったと記しています。登録が完了したとは書いておらず、材料や基準にばらつきがあっても、その名前は文化的に大切なものでありつづけられます。

バッチョイは、麺、スープ、内臓を軸にしたフィリピン料理のひとつです。パンシット・カントンは炒め麺、ソパスは鶏肉入りのマカロニスープ、パレスは牛の煮込みをご飯とスープと合わせたもの、ボピスは内臓の酸味のある炒め物です。フィリピンの料理をもっと見ることもできます。

よくある質問

何人分ですか?

レシピに記載がないので、こちらでも示しません。分量は1バッチ分として扱い、器の数は食卓に合わせて決めてください。

カップは何mlのものを使えばいいですか?

レシピにはカップ・大さじ・小さじの規格の定めがないため、掲載どおりに記し、換算していません。

このレシピは試作されていますか?

いいえ、世界ごはん紀行では試作していません。時間は目安にして、肉に火が通ったかどうかは、やわらかさと温度計で判断してください。

レシピに時間があるのに、なぜ温度計を使うのですか?

30〜45分と6〜10分はレシピの目安で、火が通ったことの保証ではありません。日本の公的な指針では、豚肉と豚の内臓は中まで加熱し、中心が75°Cで1分以上、または63°Cで30分以上にするとされています。日本では2015年6月から、豚肉と豚の内臓を生食用として販売・提供することが禁止されています。

ミキの代わりに何を使えますか?

当編集部が提案する代用は、太めの生卵麺です。アレンジのひとつで、食感は変わります。

内臓なしでもバッチョイですか?

抜くと別の家庭向けのバリエーションになります。このレシピにも、UP CIDSが描く一杯にも、腸とレバーが含まれているので、できあがるのはこの料理の軽い親戚です。

ginamosは必要ですか?

このレシピでは任意なので、必要ではありません。UP CIDSのブリーフによれば、加える店もあります。甲殻類アレルギーの場合は入れないでください。

チチャロンが手に入らないときは?

手に入るなら、プレーンな豚皮を使ってください。味つけは変わります。代わりになるものを何ものせないと、このトッピングがなくなった分、器の歯ざわりも失われます。

卵や骨を入れてもいいですか?

どちらも、このレシピの材料表にも手順にもありません。The Asian Livingは紹介文で任意の生卵に触れ、じっくり煮た骨についても一般的な言及をしていますが、どちらも分量や方法は示していないので、ここでは加えていません。

残りを保存して温め直せますか?

出典に基づく保存期間がないため、示しません。この一杯は、盛りつけたらすぐに食べることを前提としています。スープや肉を温め直す場合は、中心が75°C以上になるまで加熱してください。

主な参考リンク

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