半透明のパンダン色の皮から黄色い緑豆餡が透けるバイン・フー・テー
🌍ジャンルベトナム料理

バイン・フー・テーの作り方|パンダン香る皮で緑豆餡を包むベトナムのもち菓子

世界ごはん紀行編集部
Cooking flow

作り方

STEP 11 / 6

緑豆を戻して蒸す

手順1: 緑豆を戻して蒸す

緑豆を洗い、十分やわらかくなるまで浸水させます。水気を切り、完全につぶせるやわらかさになるまで蒸します。粒の形が残らないのが目安です。

STEP 22 / 6

餡を練って小さな玉にする

手順2: 餡を練って小さな玉にする

蒸した緑豆をつぶし、餡用の砂糖30gと塩少々を加えて、鍋で混ぜながらなめらかで固めのペーストになるまで練ります。

型の数に合わせて、餡を小さな玉に丸めます。

STEP 33 / 6

皮の生地を、とろみが出始めるまで温める

手順3: 皮の生地を、とろみが出始めるまで温める

小鍋にタピオカ粉120g、パンダン水230ml、皮用の砂糖60gを、冷たいまま、粉のだまがなくなるまで混ぜます。ごく弱火にかけ、絶えず混ぜます。少しとろみが出たらすぐに火から外します。にごりがあって、流れる状態のままにします。透明にはせず、固まった生地にもしません。

STEP 44 / 6

型に生地、餡、生地の順に重ねる

手順4: 型に生地、餡、生地の順に重ねる

型に油を薄く塗ります。各型の底に生地をスプーンで入れ、中央に餡玉をひとつ置き、上からさらに生地をひとさじで覆います。

STEP 55 / 6

弱火で15分蒸す

手順5: 弱火で15分蒸す

型を蒸し器に水平に並べ、蓋をして弱火で15分蒸します。蒸し器の湯が空にならないよう、湯の量を見ておきます。皮が固まって半透明になり、黄色い餡が透けて見えれば蒸し上がりです。

STEP 66 / 6

冷まして型から外し、包む

手順6: 冷まして型から外し、包む

菓子が冷めてから、型からそっと外します。ひとつずつラップで包みます。

0 / 0
Ingredients

材料

材料表の分量4人分

表内の数値を目安として再計算します。塩、辛味、油は味を見ながら調整してください。

7品目

材料

タピオカ粉、パンダン水、砂糖、緑豆、塩、型に塗る油
皮用の砂糖と餡用の砂糖は別々に量ります
材料 分量 代替・備考
タピオカ粉(bột năng) 120g もちっと半透明の皮になる粉
パンダン水(nước lá dứa xay) 230ml パンダンの葉を水と一緒に砕いたもの。皮の水分・色・香りになる
砂糖(皮用) 60g 皮に甘みをつける
皮をむいた割り緑豆(đậu xanh) 100g 餡用
砂糖(餡用) 30g 餡に甘みをつける
塩 少々 餡の味をまとめる、ひとつまみ程度
油 適量 型に塗るだけに使う

皮用の砂糖60gと餡用の砂糖30gは、混ざらないように別々のボウルに分けておきます。油は型に塗るためだけのもので、生地にも餡にも入れません。

0 / 0

バイン・フー・テー ― もちっと緑の皮に、黄色い緑豆が透ける

この菓子が守るもの

パンダンで淡い緑に染まり、中の黄色い緑豆餡が透けて見えるほど半透明の、やわらかくもちっとしたタピオカ粉の皮。二層の皮で小さな餡玉をひとつ挟み、小さな型に入れて静かに蒸します。

バイン・フー・テー(bánh phu thê)は、外側のつやのあるもちもちしたタピオカの皮と、中心の濃厚で甘い緑豆餡の対比でできたベトナムの菓子です。「夫婦の菓子」と訳されることがあり、地域によっては同じ菓子をバイン・スー・セー(bánh xu xê)とも呼びます。

ここで紹介するのは、ハノイの家庭料理人クイン・フオン(Quỳnh Phương)さんがCookpad Vietnamで公開している家庭版をもとにしたレシピです。皮はパンダンの葉を水と一緒に砕いたパンダン水で作り、生地はとろみが出始めるまでだけ温めます。油を塗った型に生地、餡、生地の順に重ね、弱火で15分蒸します。ひと家庭の型蒸し版であり、ディンバン(Đình Bảng)に結びつけて語られる葉包みの婚礼菓子を再現したものではありません。

世界ごはん紀行の編集部では、このレシピをまだ台所で試作していません。型の大きさ、できあがる個数、緑豆の浸水時間、パンダンの葉の量などは決まっていないため、数字を示せないところは、見て判断する目安を書きます。同じ国の料理はベトナムのページにまとめています。

名前と表記

バイン・フー・テーは、ベトナム語では声調記号をつけて「bánh phu thê」と書き、記号なしだと「banh phu the」と表記されることも多い菓子です。「bánh xu xê」「banh xu xe」でも調べると、近い地方版が見つかります。


二個一組で贈る菓子 ― 婚礼の背景

旅行ガイドのGoVietnamは、バイン・フー・テーをキンバック(Kinh Bắc)地方やディンバンと結びつく菓子として紹介し、婚礼の贈り物のひとつとして説明しています。このガイドによると、菓子は婚礼の贈答盆に二個一組で並べられ、夫婦の和合を願う意味があります。婚礼菓子の葉包みや赤い紐にもそれぞれ意味があるそうです。これは旅行ガイド記事の説明で、独立した歴史記録ではないため、ひとつの伝承の紹介として読むのが無難で、確定した起源とは受け取らないでください。

同じガイドは、形・包み方・餡に地域差があることにも触れています。スー・セーという呼び名はハノイやフエ(Huế)などで使われ、フーイエン(Phú Yên)でも婚礼菓子の習慣が紹介されています。この記事の型蒸しの家庭版は、そうした中のひとつの作り方です。葉の箱や赤い紐は使わず、緑色はパンダン水から、形は小さな型からできます。

ベトナムの製菓サイト Làm Bánh Ngon が載せている別の家庭レシピは、配合も違い、皮が完全に透明になるまで加熱してから、生地が熱いうちに手で餡を包みます。この記事のレシピはそうではなく、生地は少しとろみが出るまで温めるだけにして、型の中で蒸して固めます。二つの方法はこのレシピでは混ぜません。


道具

  • 蓋つきの蒸し器
  • 小さな耐熱の型
  • 小鍋
  • ヘラ
  • ボウル

選び方と代用

タピオカ粉が、皮のもちっとした食感と半透明感を決めます。アジア食材店で探してください。「タピオカスターチ」「タピオカフラワー」「bột năng」などの名前で売られています。じゃがいもでんぷんやコーンスターチは別のものでふるまいも違うため、代用はおすすめしません。

パンダン水は、パンダンの葉を水と一緒に砕いて淡い緑色の液体にしたものです。生葉や冷凍葉は東南アジア食材店で探しますが、店によって取り扱いは違います。瓶入りのパンダンエキスは別の製品で、濃さ・色・香りがブランドごとに違うので、パンダン水230mlの代わりにそのまま使うことはできません。エキスを使うなら、水分量のバランスを組み直す別のレシピになります。

ここで使う緑豆は、皮をむいた黄色い割り緑豆で、つぶすとなめらかなペーストになります。皮つきの緑色の丸ごと緑豆では、食感も色も変わります。

アレルギー

ここに挙げた材料に小麦・乳・卵は入っていませんが、だからといってアレルゲンが一切ないわけではありません。タピオカ粉などの市販品は、同じ工場で作る他の原材料の混入に関する表示を確認してください。


うまくいかないとき ― 型にくっつく、餡がずれる、皮がにごる

状態 考えられる原因 対処
皮が型にくっつく 型に油を塗っていない、または側面まで塗れていない 生地を入れる前に、すべての型に油を薄く塗る。油は生地には入れない
餡が沈む、層が混ざる 組み立てるとき、餡がやわらかい、または温かい 餡を玉にして冷ましてから組み立てると置きやすい
生地が固くてすくえない 鍋で最初のとろみが出たあとも加熱した 次回は、とろみが出始めたらすぐに火から外す
蒸したあとも皮が白くにごる 型や蒸し器によって違うため、15分がすべての環境に合うとは限らない 見た目で判断する。皮が固まって半透明になっていればよい。次回のために、お使いの型での結果を控えておく
型から外すと裂ける 熱くてやわらかいうちに外した 菓子が冷めるまで待ってから外す

弱火で15分は、このレシピの蒸し時間ですが、どの型・蒸し器でも同じ結果になることを保証する時間ではありません。皮の見た目のほうが、あてになる目印です。

食べ方と残りの扱い

半分に切ったバイン・フー・テーの緑豆餡と、熱いお茶
半分に切ると、半透明の皮の中に黄色い餡が見える

菓子を半分に切ると、淡い緑の皮の内側に黄色い餡が見えます。小さな湯のみで熱いお茶を添えるのもひとつの方法ですが、皿には菓子だけでも十分です。

この菓子の保存期間は示せません。清潔な道具で作り、早めに食べてください。

最初の一回のあとに試したい変化

  • 丸ごとの緑豆:皮つきの緑豆を使うと、皮をむいたなめらかな版とは食感も色も違う餡になります。同じ菓子の置き換えというより、別の菓子として考えてください。
  • パンダンエキス版:生のパンダンの葉が手に入りにくければ、エキス版も作れますが、別のレシピです。パンダン水とそのまま入れ替えず、水分量と色を組み直す必要があります。
  • 甘さを控える:どちらの砂糖を減らす場合も、まず書かれたとおりに一度作って、比べる基準を持ってからにしてください。
  • 葉包みの見せ方:婚礼菓子の葉の箱や赤い紐は、別の様式です。その背景を伝えたいときは、盛りつけの工夫として加え、ここの型蒸しの作り方は変えないでください。

よくある質問

バイン・フー・テーとバイン・スー・セーは同じですか?

名前は重なります。GoVietnamのガイドは、地域によってスー・セーをこの菓子の名として使うと書いており、形・包み方・餡も場所によって違うと説明しています。名前は共通でも、作り方には幅があります。

じゃがいもでんぷんやコーンスターチでタピオカ粉の代わりになりますか?

この置き換えはおすすめしません。これらのでんぷんはタピオカ粉とふるまいが違い、このレシピでは代用を試していません。タピオカ粉を使ってください。

いくつできますか?

型の大きさで変わります。このレシピのもとにした家庭版には型の大きさも個数も書かれていないため、ここでも個数は示しません。

緑豆は皮をむいたものでないといけませんか?

ハノイの家庭版には「緑豆」とだけ書かれていて、皮をむいたものかどうかは書かれていません。この記事では、なめらかな黄色い餡にするため、皮をむいた割り緑豆を使っています。皮つきの豆だと食感が変わります。

パンダン水には、葉をどれくらい使いますか?

家庭版に書かれているのは、パンダン水の量230mlだけで、葉の重さや濃さはありません。葉を水と一緒に砕いて淡い緑色の液体にしてください。色と香りは、使う葉によって変わります。

どれくらい日持ちしますか?

この記事で使った資料からは根拠が得られないため、保存期間は示しません。清潔な道具で作り、早めに食べてください。

このレシピは試作済みですか?

まだです。世界ごはん紀行の編集部ではこのレシピを台所で試していないため、型の大きさや個数などの細部は決まっていません。

主な参考リンク

レシピ一覧に戻る