殻付きの温かいフィリピンのバロットと、塩・酢を添えた小皿
🌍ジャンルフィリピン料理

バロットの食べ方と作り方|フィリピンの温かい孵化アヒル卵

世界ごはん紀行編集部
Cooking flow

作り方

STEP 11 / 3

卵を確かめて、調味料を用意する

手順1: 卵を確かめて、調味料を用意する

卵が食品として販売されていること、ラベルや販売者が加熱状態を明示していることを確認します。保存と加熱の指示を読み、下の手順と違う点があればそちらに従います。ラベルに別の記載がなければ、卵は冷蔵しておきます。すでに加熱済みの卵や冷凍の卵には、下のゆで時間を使わず、パッケージの指示に従ってください。

塩と酢は別々の小皿に入れます。唐辛子を生のまま使うときは、流水でよく洗ってから酢に入れます。

STEP 22 / 3

穏やかに沸かして加熱する

手順2: 穏やかに沸かして加熱する

卵を小鍋に一層に並べ、卵が2〜3cm浸かるまで水を注ぎます。

湯が安定して穏やかに沸いた時点から計り始め、穏やかな沸騰を保ったまま30〜35分加熱します。販売者やラベルの指示が違う場合は、そちらに従います。

STEP 33 / 3

取り出して、確かめて、開ける

手順3: 取り出して、確かめて、開ける

穴あきお玉で卵を耐熱ボウルに移し、3〜5分置いてから手に取ります。

最初に作るときは、卵を1個だけ試しに開けて確かめます。中身が完全に固まり、中心まで十分に熱が通っていて、75°C以上で1分以上になっていることが条件です。そうなっていなければ、その卵は食べません。開けていない卵を穏やかに沸いた湯に戻して加熱を続け、別の1個で確かめ直します。

卵の丸い広いほうの端をゆっくり開けます。中の汁が熱いことがあるからです。まず汁をすすり、好みで塩か酢を足して、残りを温かいうちに食べます。固い白身は残してもかまいません。

卵に触れた器具や容器はすべてしっかり洗って消毒します。残った分は浅い容器で冷まし、2時間以内に冷蔵して2日以内に食べきります。ラベルに別の記載があれば、それに従います。

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Ingredients

材料

材料表の分量4人分

表内の数値を目安として再計算します。塩、辛味、油は味を見ながら調整してください。

5品目

材料

調理用の食品として売られているバロット6個と、水、塩、酢、お好みの赤唐辛子
バロット6個、水、塩、酢、お好みの小さな唐辛子
材料 分量 代替・備考
生のバロット(balut / balot)。調理用の食品として販売されているもの 6個 汁も黄身も小さなアヒルも、この料理のすべて
水 卵が2〜3cm浸かる量 ゆで湯
細かい塩(asin) 小さじ1/2 味つけ用。別皿で添える
サトウキビ酢または米酢(suka) 60ml 酸味のきいたたれ。別皿で添える
小さな唐辛子(sili) 1本 お好みで。酢に辛みを足す

塩と酢は別々の小皿に入れ、各自が好みの量を選べるようにします。

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バロット:温かい殻、ひと口の汁、ひとつまみの塩

このレシピの範囲

このレシピは、専門の作り手が孵化を進め、調理用の食品として販売されているバロットから始めます。家庭での孵化は扱いません。ふつうのアヒル卵はバロットの代わりになりません。

フィリピン観光省(Tourism Philippines)は、バロットが夜の路上で売られ、温かいうちに食べられる様子を紹介しています。殻の上を割り、まず汁をすすり、それから黄身と小さなアヒルの部分を塩やにんにく酢で食べます。固い白身は残す人もいるそうです。

バロット(balot とも書きます)は、受精卵を孵化させて、主にアヒルの卵をゆでたり蒸したりして食べる料理です。アジアに広く見られる孵化卵の仲間ですが、フィリピンには独自の好みと独自の流通があります。ほかのフィリピン料理はフィリピンの料理もご覧ください。

このレシピは台所で試作していません。PagkainPinoy の「Classic Balut」というレシピを土台にしています。このページは編集者によるもので、著者の経歴、引用、試作メモは載っていません。ここで紹介するのは家庭でできる一つの方法であり、フィリピンの公式な標準ではありません。6個という量、穏やかなゆで方、加熱時間はそのページのものです。販売者や商品ラベルの指示がある場合は、いつでもそちらが優先です。

公表されている加熱時間は資料によって違います。PagkainPinoy は、湯が安定して穏やかに沸いた時点から数えて30〜35分としています。フィリピン国家栄養評議会(National Nutrition Council)は20〜30分と書いていますが、いつから数えるのかは示していません。Vicky Pham のベトナム式の別レシピは約35分です。これらの時間は足したり平均したりしません。このレシピでは、計り始めがはっきりしている PagkainPinoy の時間を使います。

加熱の目安と食品の安全

卵は完全に固まり、中心まで十分に熱が通っている必要があります。大阪府の公的なサルモネラ対策の案内は、卵を75°C以上で1分以上加熱するよう勧めています。これは日本の自治体による一般的な卵の案内で、国の基準でもバロット専用のルールでもありません。米国 FDA も、黄身と白身が固まるまで加熱するよう勧めていますが、これも一般的な案内です。ここに書いた時間で安全が保証されるわけではありません。写真は説明用の例で、特定の商品、そのラベル、加熱状態、中心温度を示すものではありません。


道具

  • 卵を一層で並べられる大きさの小鍋
  • 穴あきお玉
  • 耐熱ボウル
  • 塩と酢を入れる小皿
  • キッチンタイマー
  • 試し割りした卵の確認に使う調理用温度計

選び方と代用

バロットに本当の代用品はありません。鶏卵も生のアヒル卵もペノイも、できあがるのは別の食べ物です。孵化用の卵を調理したり、家庭で卵を孵化させたりしてはいけません。

フィリピン食材店やアジア食材店、フィリピン食品の輸入業者に、食品用のバロットがあるかを具体的に尋ねてください。特定の販売店やブランドは確認していませんし、お住まいの地域では見つけにくいかもしれません。きちんと表示された商品が見つからなければ、このレシピは作らないのが一番です。

買う前に、卵が生でゆでる必要があるのか、すでに加熱済みか、冷凍かを確かめてください。以下のゆで時間は生の卵だけに当てはまります。

米酢はサトウキビ酢より手に入りやすいですが、香りが違うので同じものではありません。唐辛子を抜けば、辛くないたれになります。

失敗しやすい点と安全な扱い

困りごと 対処
パッケージに生か加熱済みかが書かれていない 販売者に尋ねます。加熱状態が確認できなければ、その卵は使いません
ふつうのアヒル卵か孵化用の卵しか見つからない 使いません。ふつうのアヒル卵はバロットではなく、家庭での孵化もできません
卵がすでに加熱済み、または冷凍されている 生の卵用のゆで時間は当てはめません。パッケージの指示に従います
ラベルの時間がこのレシピと違う ラベルに従います
試し割りした卵が固まっていない、または中心まで熱が通っていない 食べません。開けていない卵を穏やかに沸いた湯に戻して加熱を続け、別の1個で確かめます
外見で火の通りを判断したい 殻の見た目、孵化の日数、胚の育ち具合には頼りません。どれも家庭でできる安全確認ではありません
酢や塩が強すぎる 別々に出して、少しずつ足します

加熱が不十分な卵は、子ども、高齢者、妊娠中の人、免疫力の落ちている人には出さないでください。大阪府と FDA の案内は、どちらもリスクの高い人たちを挙げています。バロットはアヒルの卵なので、卵アレルギーのある人はアレルゲンとして扱ってください。

残ったバロットについて、PagkainPinoy は冷まして2時間以内に冷蔵し、2日以内に食べるよう勧めています。商品のラベルの指示があれば、そちらが優先です。

食べ方のバリエーション:皿の上で変わる5つの形

バロットの横に、別々に添えた塩と酢
塩と酢は別にして、各自が選べるようにする
バリエーション 変わるところ 備考
塩だけ 味つけがシンプルになる よく報告されている添え方
酢だけ 酸味のきいた仕上がりになる こちらもよく報告されている。にんにく酢や醤油を挙げる記述もある
唐辛子入りの酢 辛みが加わる お好みの選択で、決まった習慣ではない。生の唐辛子は先に流水でよく洗う
バロット・サ・プティ(balut sa puti) より早い発生段階のもので、現地で報告されている 背景の説明のみ。家庭で作るものではない
トクワット・バロット(tokwa't balut) 加熱したバロットと揚げ豆腐を、酢・玉ねぎ・唐辛子・調味料のたれであえる 独立した盛り合わせの料理で、上のレシピとは別物

バロットは小さな軽食なので、モンゴ、シニガン、カレカレのようなフィリピンの食事の定番とは別に楽しめます。いっしょに食べるとは限りません。

パテロスから各地へ:バロットと作り手たち

夕方のフィリピンの屋台で、温かいバロットを入れた籠を売る様子
フィリピン観光省は、バロットを夜に売られる温かい屋台料理として紹介している

バロットとペノイは同じものではありません。日本調理科学会誌の研究は、バロットを孵化させた受精アヒル卵のゆで卵、ペノイを孵化させた無精卵のアヒル卵と説明しています。

好まれる発生段階も地域によって違います。フィリピンの慣行を扱った学術的な報告には17〜18日あたりを好むとする記述があり、フィリピン観光省は14〜18日とし、多くの作り手が17日を好むと述べています。ベトナムやカンボジアの近縁の食べ物は、より進んだ段階のものが一般的だと説明されています。これらの数字は現地の好みを表したもので、すべての生産者に共通する決まりでも、家庭の料理人への指示でもありません。

パテロス(Pateros)はこの商いと深く結びついた土地で、バロットの重要な産業が育ちました。Journal of Ethnic Foods の論文によると、その後、生産とそれによる暮らしはラグナ、中部ルソンなどへ広がりました。この論文は、何をもって本物のバロットとするかをめぐる意見の違いにも触れています。

起源については、はっきり定まっていません。中国の影響や、この技術がフィリピンで地域に根づいていった経緯が研究者によって論じられていますが、いつ伝わったかは資料によって違います。この記事では、起源の年を一つに決めることはしません。

よくある質問

バロットは生の受精卵をそのまま食べるものですか?

いいえ。受精卵を孵化させ、そのあとで加熱したものです。好まれる発生段階は地域によって違います。

ペノイはバロットと同じですか?

いいえ。ペノイは孵化させた無精卵のアヒル卵で、バロットは受精卵です。

胚も白身も食べなければいけませんか?

好みは人によって違います。フィリピン観光省は、先に汁を飲み、それから黄身と胚を食べると紹介しています。固い白身は残す人もいるそうです。

ふつうのアヒル卵で作れますか?

作れません。ふつうのアヒル卵ではバロットになりませんし、この記事では家庭での孵化も扱いません。

ベトナムやカンボジアでも同じ孵化日数ですか?

いいえ。そちらの近縁の食べ物は、フィリピンで好まれる段階より進んだものが一般的だと説明されています。

別の資料は20〜30分なのに、なぜ30〜35分なのですか?

30〜35分は、湯が安定して穏やかに沸いてから計り始めるレシピの時間です。国家栄養評議会の20〜30分は計り始めがはっきりしないため、両者をそのまま比べることはできません。販売者やラベルの指示が最優先で、そのうえで卵が完全に固まり、中心まで熱が通っている必要があります。

主な参考リンク

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