皿に重ねた薄焼きクレープにバターと砂糖を添えたブルターニュ風のおやつ
🌍ジャンルフランス料理

フランスのクレープの作り方|バターと砂糖で食べる薄い小麦粉生地

世界ごはん紀行編集部
Cooking flow

作り方

STEP 11 / 9

粉類を合わせる

手順1: 粉類を合わせる

ボウルに小麦粉、砂糖(入れる場合)、塩を入れ、泡立て器で均一になるまで混ぜます。砂糖と塩が粉全体にいきわたり、どちらかが固まって残ることを防げます。

STEP 22 / 9

卵を中央から混ぜていく

手順2: 卵を中央から混ぜていく

粉の真ん中をくぼませ、卵を割り入れます。中央で小さく円を描くように混ぜながら、周りの粉を少しずつ取り込んでいきます。粉全体に液体を一度に注ぐより、卵に粉を少しずつ混ぜていくほうが、だまになりにくくなります。この段階では、中央は濃いペースト状で、縁にはまだ乾いた粉が残っています。

STEP 33 / 9

牛乳を数回に分けて加える

手順3: 牛乳を数回に分けて加える

牛乳を少しずつ注ぎ、そのたびになめらかになるまで混ぜます。全量を入れ終えたら、泡立て器から薄く流れ落ちるけれど、水のようにさらさらではない状態が目安です。粉によって差が出るので、最初に焼く1枚が、生地を調整するいちばんの手がかりになります。

STEP 44 / 9

冷ました溶かしバターと香りづけを加える

手順4: 冷ました溶かしバターと香りづけを加える

無塩バター30gを溶かし、熱いまま卵の生地に当たらないよう冷まします。生地に混ぜ込み、使うならバニラを加えます。香りづけは1種類だけにしてください。

STEP 55 / 9

冷蔵庫で休ませる

手順5: 冷蔵庫で休ませる

ボウルに覆いをして、冷蔵庫で最低30分、時間があれば2時間ほど休ませます。この休ませる時間は生地作りの一部で、保存期間ではありません。置く場所も室温ではなく冷蔵庫です。休ませたあとに小さなだまが見えるときは、目の細かいこし器で濾します。

STEP 66 / 9

フライパンを温めて油を塗る

手順6: フライパンを温めて油を塗る

フライパンを中火にかけ、折りたたんだキッチンペーパーでバターをごく薄く塗ります。ほんのり膜が張る程度で、たまるほど入れる必要はありません。毎回たっぷりバターを塗らなくてもよいので、フライパンの様子を見て、足りなくなったときだけ少し足します。

STEP 77 / 9

少量の生地を流して傾ける

手順7: 少量の生地を流して傾ける

生地を軽く混ぜ直し、お玉1杯弱をフライパンの中央に流します。すぐにフライパンを傾けて回し、底全体に薄く均一に広げてください。余った生地が厚くたまるようなら、次の1枚は量を減らします。

STEP 88 / 9

縁が乾き、底に淡い焼き色がついたら返す

手順8: 縁が乾き、底に淡い焼き色がついたら返す

縁が乾いてフライパンから浮き始め、表面が固まり、底が淡い黄金色になるまで焼きます。ヘラを下に差し入れて返し、裏面は短く、うっすら焼き色の点がつく程度に焼きます。おおまかな目安は、1面目が1〜2分、返してから1分ほどです。フライパンや熱源で変わります。ほかのレシピも見ておくと、ロサンゼルス・タイムズ掲載のジュリア・チャイルドのレシピは1面目が60〜80秒、裏面が約30秒、750gのシェフ・ダミアンのレシピは片面約1分としています。時間がどうであれ、生地が完全に固まってから火から下ろしてください。

STEP 99 / 9

重ねて食卓へ

手順9: 重ねて食卓へ

焼けたクレープは皿に滑らせ、重ねていきます。残りの生地も同じように焼き、フライパンはバターが必要になったときだけ薄く塗ります。バターと砂糖、ジャムなどと一緒に積み上げたクレープを食卓に出し、各自で仕上げてもらいます。

0 / 0
Ingredients

材料

材料表の分量4人分

表内の数値を目安として再計算します。塩、辛味、油は味を見ながら調整してください。

7品目

買い出しの前に

クレープ生地用の小麦粉、牛乳、卵、バター、砂糖、塩、バニラをボウルとフライパンのそばに並べた材料
小麦粉、牛乳、卵、バター、砂糖、塩で生地を作る。バニラは任意の香りづけ

生地の材料は、ふつうのスーパーで揃うものばかりです。

### 生地
材料 分量 代替・備考
小麦粉(all-purpose flour/plain flour) 250g 生地の土台。粉によって吸水が違うので、最初の1枚の流れ方で濃さを判断する
牛乳 500ml 数回に分けて加え、なめらかに保つ
卵 4個 サイズに差があるので、個数だけでなく生地の流れも見る
無塩バター(溶かして冷ます) 30g 生地の香りと焼き色のため。熱いまま入れない
砂糖 大さじ2 省いてもよい。省くと甘さの控えめな生地になる
塩 ひとつまみ 味をまとめる
バニラエクストラクト 小さじ1(任意) 香りづけは1種類だけ。下の説明を参照
1品目

フライパン用

材料 分量 代替・備考
バター 少量 焼く前に薄く塗る。生地に入れる30gとは別

生地に入れる30gのバターと、フライパンに薄く塗るバター、食卓で足すバターは、それぞれ別のものです。バターは3か所で役割が違うので、買い物や計量のときに混ぜないようにしてください。

香りづけには、ラム酒、バニラ、オレンジフラワーウォーターのいずれかを小さじ1使います。このレシピではバニラを使います。ラム酒やオレンジフラワーウォーターにする場合は、バニラの代わりに入れ、いくつも重ねないでください。ラム酒はアルコールを含むので、子どもやお酒を避ける人に出すときは省くか、バニラにします。

食卓に出すバター、砂糖、ジャム、飲み物は、生地の材料ではなく食べるときの選択肢です。

粉について

日本で作るなら、ふつうの薄力粉が現実的な選択です。ただし、この配合で試したものではありません。どの粉でも、まず1枚試し焼きをして生地の濃さを調整するのが確実です。

アレルゲン

この生地には小麦・卵・乳が入っています。グルテンフリーの粉や植物性ミルクは、このレシピでは単純な置き換えになりません。ここではそうした配合は扱いません。香りづけにラム酒を使う場合は、生地にアルコールが含まれます。

0 / 0

手に入りにくい材料の買い方

買い出しガイド

道具

ブルターニュでは、クレープ職人が鋳鉄の平らな焼き台のビリッグ(billig)、生地を円形に広げるロゼル(rozell)、返すためのヘラのスパネル(spanell)を使うと、ブルターニュ観光局が紹介しています。家庭では、どれも必要ありません。ふつうのフライパンと手首の傾け方で十分に焼けます。


午後の食卓に、薄いクレープが重なっていく

この生地で目指す仕上がり

薄く均一に広がり、縁が乾いて浮き上がり、底に淡い焼き色がつく生地です。生地の味は控えめにしておき、バターや砂糖、ジャムは食卓で足します。

友人が午後に集まり、コンロには温まったフライパン。薄いクレープが、一枚、また一枚と皿に重なっていきます。ある人はバターと砂糖に手を伸ばし、別の人はジャムの瓶を引き寄せる。フランスの家庭料理家ジェラルディーヌ(La Cuisine de Géraldine)は、クレープを友人が集まるときのおやつとして紹介しています。このレシピの出発点もその情景です。クレープ自体は素朴に焼き、仕上げは食べる人がそれぞれ決める。

この記事では、小麦粉・牛乳・卵で作る基本の生地と、ふつうのフライパンで薄く焼くための判断、ブルターニュでの食べ方を紹介します。そば粉のガレットは生地が別物なので、レシピには混ぜず、比較の話にとどめます。

配合はジェラルディーヌの基本レシピに沿っています。出典によると約16枚分です。ただしこれは出典の記載で、保証できる枚数ではありません。実際に何枚焼けるかは、フライパンと広げる薄さで変わります。

失敗したときの見直し方

原因はひとつに決めつけず、生地の濃さ、フライパンの温度、流す量を順に見ていくと、手がかりをつかみやすくなります。最初の1枚は試し焼きと考えて、火加減と生地の量を決めるのに使ってください。

症状 確認すること 直し方
生地にだまがある 牛乳を一度に入れていないか、粉を少しずつ取り込んでいるか 次回は牛乳を少量ずつ加え、中央から外へ混ぜる。今回は休ませたあとに確認し、目の細かいこし器で濾す
生地が厚くて広がらない 粉の吸水が多い、流す量が多い 次の1枚の前に牛乳を少しずつ混ぜ、流れ方を確かめる。一度にたくさん足さない
穴があく、破れる だま、フライパンの温度、流す量 1つずつ見直す。だまを濾し、火加減を調整し、流す量を調整する。原因はひとつとは限らない
焦げるのが早い、色が濃い フライパンが熱すぎる 火を少し弱めるか、フライパンを一度コンロから外して落ち着かせる。砂糖入りの生地は色づきやすいことがある
最初の1枚がそろわない フライパンの温度、流す量がつかめていない 最初の1枚を試し焼きとして使い、残りの火加減と生地の量を決める

バターと砂糖から食べてみる

焼きたてのクレープにバターと砂糖をのせ、ジャムやりんごジュースを添えた食卓
バター、砂糖、ジャム、飲み物は生地の材料ではなく、食卓で選ぶもの

ブルターニュ観光局は、バターと砂糖をクレープそのものの味をしっかり確かめられる組み合わせとして紹介しています。同じ資料には、ジャム、キャラメル、焼きりんごも挙がっています。いくつか並べて、各自で選んでもらいましょう。ジャムはどこでも手に入り、果物の酸味を添えてくれます。ただし、特別な地方の伝統として扱う必要はありません。

ブルターニュでは、シードルがこの地方の食卓と結びついた飲み物で、フランス観光開発機構の公式サイトもガレットと並べて触れています。お酒を飲まない人や子どもには、りんごジュースなども食卓に合います。これは現実的な選び方であって、現地の伝統ではありません。こうした組み合わせは、ブルターニュのどの家庭でも出す決まった一式ではありません。

アレンジの選択肢

  • 砂糖を省く。ジェラルディーヌは、砂糖は任意で好みによると書いています。省くと甘さが控えめになり、塩味の具に合わせやすい生地になります。ほかの配合は変わりません。
  • バターと砂糖。ブルターニュ観光局が、クレープそのものの味を確かめるための定番として紹介している、飾り気のない食べ方です。
  • ジャム。手軽で、果物の風味が加わります。
  • 塩バターキャラメル。甘さに塩気が少し加わる組み合わせで、ブルターニュと結びつけて語られます。
  • そば粉のガレットとの食べ比べ。ガレットは、そば粉を使った別の生地で、ふつうは食事向けです。卵、ハム、チーズをのせたガレット・コンプレットがよく知られています。並べて作ると、粉も名前も用途も違う薄焼きだとわかります。このレシピで、小麦粉の生地にそば粉を置き換えることはしません。

クレープとガレット|ブルターニュの中でも呼び名は変わる

ブルターニュはクレープ文化を語るうえで外せない土地ですが、クレープはその外でも食べられていて、この記事は発祥の地をひとつに決めることはしません。ブルターニュの中でさえ、呼び名にはひとつの決まりがあるわけではありません。ブルターニュ観光局によると、西部では小麦粉のものもそば粉のものもクレープと呼ぶことがあり、東部では塩味のそば粉のものをガレットと呼びます。つまり「クレープは甘くて小麦粉、ガレットは塩味でそば粉」というのは、あくまで傾向であって、フランス全土で通じる法則ではありません。同じ資料には、クレープの専門家が技術を教える学校があることも書かれています。

2月2日はシャンドルール

フランスでは、2月2日はシャンドルール(Chandeleur)と呼ばれ、家族や友人が集まってクレープを食べる日です。フランス観光開発機構の公式サイトは、クリスマスから40日後の行事として紹介しています。同じ資料には、この日にクレープを食べる理由や習慣の始まりについて、いくつかの説が載っています。確かな史実として定まったものはないので、ひとつの正しい起源を探すより、食卓の習慣として楽しむのがよさそうです。

同じ国のほかの料理はフランスの料理で紹介しています。

よくある質問

生地を休ませずに焼いてもよいですか?

このレシピでは、冷蔵庫で最低30分、時間があれば2時間ほど休ませることをすすめています。レシピによって考え方は違い、ロサンゼルス・タイムズ掲載のジュリア・チャイルドのレシピは最低2時間、750gのシェフ・ダミアンのレシピは1時間休ませます。休ませるときは、室温ではなく覆いをして冷蔵庫で行ってください。

甘くない生地にできますか?

できます。砂糖は任意なので、省けば甘さの控えめな生地になり、塩味の具にも合わせやすくなります。ただし、これは小麦粉のクレープです。ブルターニュのそば粉のガレットは、別の生地で作ります。

クレープとガレットは何が違いますか?

おおまかには、クレープは小麦粉、ガレットはそば粉で塩味の食事向け、という傾向があります。ただしブルターニュの中でも使い方は一様ではありません。西部ではそば粉のものもクレープと呼ぶことがあり、東部では塩味のそば粉のものをガレットと呼びます。全国共通の定義はありません。

クレープ専用のパンは必要ですか?

必要ありません。ビリッグはブルターニュの専門的な焼き台で、家庭で揃える必要はありません。広めのフライパンに薄くバターを塗り、傾けて生地を広げれば焼けます。

余った生地や焼いたクレープは保存できますか?

このレシピの出典には、生地や焼いたクレープの信頼できる保存方法が書かれていないため、保存期間や温度は案内しません。焼きたての香りと柔らかさを楽しむ前提のレシピです。冷蔵庫で休ませる時間は作り方の一部であり、保存期間ではありません。

主な参考リンク

レシピ一覧に戻る