ベーコンとコルニッションを巻いた牛肉ルーラーデに濃いソースをかけ、団子と赤キャベツを添えたドイツの食卓
🌍ジャンルドイツ料理

ドイツの牛肉巻き煮込み ルーラーデの作り方|ベーコンとピクルスを巻いて蓋をして煮る

世界ごはん紀行編集部
Cooking flow

作り方

STEP 11 / 10

牛肉をのばす

手順1: 牛肉をのばす

牛肉を1枚ずつラップで挟み、肉たたきで全体が同じ厚さになるまで軽くたたきます。レシピは厚さを指定していません。破れずに巻ける薄さを目安にしてください。生肉に触れたあとは、手と道具を洗い、加熱しない食品には使わないでください。

STEP 22 / 10

詰め物とソース用の野菜を切る

手順2: 詰め物とソース用の野菜を切る

コルニッション8本は縦に4つ割りにし、詰め物用の白玉ねぎ2個は薄切りにします。別に、にんじん、根セロリ、ポロねぎ、ソース用の玉ねぎ100gを約1cm角に切ります。詰め物の玉ねぎとソースの玉ねぎは、分けておきます。

STEP 33 / 10

味をつけて具を重ねる

手順3: 味をつけて具を重ねる

のばした牛肉を広げ、塩とこしょうをふります。マスタードを1枚につき小さじ1、薄く塗ります。ベーコンを3枚ずつのせ、コルニッション2本分と玉ねぎの4分の1を、広いほうの端に寄せて置きます。縁は空けておき、肉が具を包めるようにします。

STEP 44 / 10

巻く

手順4: 巻く

牛肉の長い辺を内側に折って具をおおい、広い端からきつめに巻いていきます。具を端いっぱいまで置くと、巻くときにはみ出しやすくなります。

STEP 55 / 10

留めて、外側に味をつける

手順5: 留めて、外側に味をつける

巻き終わりの合わせ目をルーラーデ用ピン(Rouladennadel)で留めます。たこ糸でもかまいません。そのあと、巻き上がった肉の外側全体に塩とこしょうをふります。食べる前にすべて外すので、使ったピンや糸の数を覚えておいてください。

STEP 66 / 10

全面に焼き色をつける

手順6: 全面に焼き色をつける

オーブン対応の鍋に油大さじ3を熱し、巻き終わりの面を含めて全体に焼き色をつけたら、いったん取り出します。鍋が混み合うと焼き色がつきにくいので、鍋の大きさによっては数回に分けて焼きます。鍋底の焼き付きに気を配り、深い色にして焦がさないようにします。焦げると、ソースが苦くなります。

STEP 77 / 10

野菜とトマトペーストを炒める

手順7: 野菜とトマトペーストを炒める

オーブンを180°C(ファン160°C)に予熱します。鍋に残りの油大さじ2を足し(油の合計は大さじ5のままです)、角切りのにんじん、根セロリ、ポロねぎ、玉ねぎを炒めます。ローリエ、タイム、トマトペーストを加えて短く炒めます。

STEP 88 / 10

ワインと水を加え、蓋をして煮込む

手順8: ワインと水を加え、蓋をして煮込む

赤ワイン150mlを注いで少し煮詰めます。牛肉のルーラーデを鍋に戻し、水400mlと塩、こしょうを加えます。蓋をして、オーブンの下段で90〜120分煮込み、途中で1回上下を返します。串が抵抗なく通ればできあがりです。まだ固いようなら120分を過ぎても煮込みを続けますが、鍋の中の液体が足りているかを確かめてください。

STEP 99 / 10

煮汁をこしてとろみをつける

手順9: 煮汁をこしてとろみをつける

ルーラーデを取り出して温かく保ち、ローリエとタイムを取り除きます。野菜と煮汁をざるで押しこして鍋に移し、沸かして塩とこしょうで味を調えます。コーンスターチ大さじ1を少量の冷水で溶いて加え、とろみをつけたら、ルーラーデを戻して弱火で8〜10分温めます。じゃがいもでんぷんなど別のでんぷんを使うのは、このレシピからの変更なので、とろみの付き方が変わることがあります。

STEP 1010 / 10

ピンを外して盛りつける

手順10: ピンを外して盛りつける

ピンやたこ糸をすべて外し、ルーラーデを皿に盛ってソースをかけます。好みで、ゆでた団子や赤キャベツを添えます。どちらも任意で、レシピ自体は付け合わせを決めていません。

鍋の底に残る焼き付きは、ソースの風味の土台になります。焦がさずに濃い色をつけておくと、ワインを入れたときに鍋底からはがれて煮汁に溶けます。

essen & trinkenの記事は、肉の温度の目安として65°Cを挙げています。これは掲載媒体独自の目安で、公的な安全基準ではありません。串がすっと通ることは柔らかさの目安であり、十分に加熱された証拠ではありません。色が変わったことも、同じです。別の確認として、日本の厚生労働省が示す家庭調理の一般的な目安は、中心を75°Cで1分以上加熱することです。生肉や、生肉に触れた道具と手は、そのまま食べる食品に近づけないでください。

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Ingredients

材料

材料表の分量4人分

表内の数値を目安として再計算します。塩、辛味、油は味を見ながら調整してください。

20品目

材料

ルーラーデの材料。牛肉4枚、コルニッション、玉ねぎ、ベーコン、中辛マスタード、ソース用の根菜
詰め物とソースでは玉ねぎを使い分けるので、別々に並べておく

塩とこしょうは「適量」です。玉ねぎが2か所に出てくる点にご注意ください。詰め物には丸ごとの玉ねぎ、ソースにはさいの目に切った玉ねぎを使います。

材料 分量 代替・備考
牛肉のルーラーデ用薄切り(Rinderrouladen) 4枚(各約200g) 皮になる肉。Oberschaleが向く。UnterschaleやHüfteも使える
コルニッション(Cornichons) 8本 詰め物。縦に4つ割り。1個あたり2本分
白玉ねぎ・詰め物用(weiße Zwiebeln) 2個 詰め物。薄切りにして4等分する
中辛マスタード(mittelscharfer Senf) 小さじ4 肉1枚に小さじ1を薄く塗る
ベーコン(Bacon) 12枚 1個あたり3枚
塩・黒こしょう(Salz / Pfeffer) 適量 肉の内側と外側、ソースの味つけに使う
にんじん(Möhren) 100g ソース用の野菜。約1cm角
根セロリ(Knollensellerie) 100g ソース用の野菜。約1cm角
ポロねぎ(Lauch) 80g ソース用の野菜。約1cm角
白玉ねぎ・ソース用(weiße Zwiebeln) 100g ソース用の野菜。約1cm角
油(Öl) 大さじ5 肉を焼くのに大さじ3、野菜用に残りの大さじ2
ローリエ(Lorbeerblätter) 2枚 煮込みの香り。ソースを仕上げる前に取り出す
タイム(Thymian) 1枝 煮込みの香り。ソースを仕上げる前に取り出す
トマトペースト(Tomatenmark) 大さじ1 野菜と一緒に短く炒める
赤ワイン(Rotwein) 150ml 鍋底の焼き付きをはがし、酸味と香りを加える
水(Wasser) 400ml 煮込みの液体
コーンスターチ(Speisestärke) 大さじ1 ソースにとろみをつける。このレシピが選んだでんぷん
冷水(でんぷんを溶く用) 少々 煮込み用の水400mlとは別。でんぷんを溶くのに使う
ゆでた団子(じゃがいもの団子) 好みで 付け合わせ。別に用意する
調理済みの赤キャベツ 好みで 付け合わせ。別に用意する

団子と赤キャベツは、写真に写っている任意の付け合わせです。ルーラーデのレシピ自体はこれらに依存せず、付け合わせの作り方はこの記事では扱いません。

アレルギーと表示の確認

この料理には、牛肉、豚肉(ベーコン)、マスタード、ワインが含まれます。ベーコン、マスタード、ピクルス、市販の付け合わせは、アレルゲンの表示を確認してください。

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手に入りにくい材料の買い方

買い出しガイド

日曜の食卓で、牛肉の渦巻きがほどける

この鍋が目指す仕上がり

薄切りの牛肉で、マスタード、ベーコン、玉ねぎ、酸味のある小さなピクルスを巻き、焼き色をつけてから蓋をして煮込みます。串がすっと通るまで煮て、ソースは同じ鍋からつくります。

フランケン地方では、ルーラーデ(Rouladen)は日曜や祝日の食事でおなじみの料理として、家庭の食卓にも地域のレストランにも並びます。手間と時間のかかる料理です。牛肉をたたいて薄くのばし、具を重ねて巻き、焼き色をつけてから、根菜と赤ワインとともにゆっくり煮込みます。食卓で切り分けると、断面の真ん中にベーコンと玉ねぎとピクルスの渦巻きが現れ、そこへ濃い色のソースが流れ込みます。

Rinderroulade(複数形はRinderrouladen)は、この巻き料理の牛肉版です。この記事では、ドイツの料理雑誌essen & trinkenに載っている定番の4人分レシピを最初から最後まで追い、フランケンとザクセンの地域の例も並べて紹介します。家庭で作るときにつまずきやすいのは、十分に大きい牛肉を手に入れること、ほどけないように巻くこと、そして煮込みの終わりを見極めることの3点です。それぞれ、以下の節で順に取り上げます。

ルーラーデとは何か、巻く料理の名前と古い記録

Rinderrouladeは、具を詰めて巻き、煮込んだ牛肉料理です。 フランケン地方の団体Genussregion Oberfrankenは、Rouladeという言葉をフランス語のrouler(巻く)と結びつけています。「Rind」は牛肉のことで、肉ではなくキャベツの葉で包むドイツ式ロールキャベツのKohlroulade(コールルーラーデ)とは、ここで区別されます。

同じフランケンの資料は、早い時期の文献記録として、1733年のJohann Albrecht Grunauerの料理書に載る「Rollade」を挙げています。牛肉にベーコン、ゆでた牛タン、ピスタチオを詰めてワインソースで煮るもので、現在よく見る詰め物とはかなり違います。資料自身が、その後この料理がどう発展したかは記録されていないと述べています。そのため1733年のレシピは、現代のルーラーデの直接の祖先と見るのではなく、古い記録をのぞき見る小窓として受け取るのがよいでしょう。

豆知識

ドイツ語のRinderroulade(牛肉の巻き)とKohlroulade(キャベツ巻き)は、名前の頭の部分だけが違います。ルーラーデという言葉は「巻いたもの」を指すので、何で巻くか、何を巻くかで料理が分かれます。

フランケンとザクセンに見る、家庭と地域の違い

詰め物は家庭ごとに違います。フランケンで今日の定番として紹介されている詰め物は、ベーコン、玉ねぎ、酸味のあるきゅうりのピクルスで、団子と赤キャベツを添えて食べます。

ザクセン州の観光局は、クリムミッツシャウ(Crimmitschau)のレストランSchloßbräuの一皿を紹介しています。バウツェンのマスタード(Bautzener Senf)、きゅうり、玉ねぎ、燻製ベーコンを使い、かぼちゃ入りのポテトパンケーキ、Kürbisklitscher(キュルビスクリッチャー)を添える提案です。これは一軒のレストランの一例で、ザクセン全体やドイツ全体の決まりではありません。

この記事では、これらの配合を混ぜずに、essen & trinkenの1つのレシピの分量と手順で通します。中に入れるのは中辛マスタード、ベーコン、白玉ねぎ、コルニッション。ソースは赤ワインに、にんじん、根セロリ、ポロねぎ、玉ねぎを合わせます。ほかのドイツ料理も見てみたい方は、ドイツ料理のレシピ一覧もご覧ください。

牛肉、ピクルス、ベーコン、でんぷんの選び方

牛肉は、大きくて薄いものが必要です。 essen & trinkenは、向いている部位としてOberschale(もも肉の内側にあたる部位、topside)を挙げ、Unterschale(silverside)やHüfte(rump)も使えるとしています。ふつうの薄切り肉は、具を包むには幅が足りないことが多いので、精肉店で「巻いて煮込むための、大きくて薄い牛肉」と相談してみてください。小さい肉を重ねて大きさを補う場合は、元の部位を1枚で使うのとは仕上がりが少し変わります。レシピは具体的な厚さを指定していません。破れずに巻ける程度まで、肉をのばします。

コルニッションは、酸味のある小さなピクルスです。 甘いピクルスを使うと、詰め物の酸味も甘みも変わるので、できれば酸っぱいタイプを選んでください。

ベーコンは製品によって違います。 燻製の香りも塩気も差があり、あとで加える塩の量に響きます。ソースは味見をしてから塩を足します。

マスタードは、レシピが中辛を指定しています。 ほかのマスタードに替えると、辛さと酸味が変わります。

でんぷんは、ドイツ語の原文ではSpeisestärkeです。 食用でんぷん全般を指す言葉で、原料までは書かれていません。この記事のレシピではコーンスターチを選びました。じゃがいもでんぷん(日本の片栗粉もこの仲間)は別の製品で、同じ量で同じとろみや質感になるとは限りません。

ソース用の野菜にも注意があります。根セロリ(celeriac)は、茎のセロリとは別の野菜です。見つからずに省くとレシピからの変更になり、ソースの香りが変わります。ポロねぎを別の種類のねぎに替える場合も同じです。


道具

  • ラップと肉たたき:牛肉をのばすため
  • まな板と包丁:生肉用は、ほかの食材と分けておく
  • ルーラーデ用ピン(Rouladennadeln)またはたこ糸:巻いた肉を留める
  • 蓋付きの、オーブンに入れられる厚手の鍋:蓋と取っ手も180°Cに耐えるか確認してください
  • ざると、野菜を押しつぶすスプーン
  • 串:柔らかさの確認用

硬い、ほどける、ソースがゆるい、そんなときの対処

困りごと 考えられる原因 対処
巻きがほどける 具を端まで置いた、両脇を折っていない 具は広い端に寄せ、長辺を折ってから巻き、合わせ目を留める
焼き色が薄い 鍋が混み合っている 鍋の大きさに応じて、数回に分けて焼く
ソースが苦い 鍋底の焼き付きが焦げた 肉に色がつき、鍋が黒くならない火加減で焼く
90〜120分煮ても肉が固い 煮込み不足(essen & trinkenが挙げる主な原因) 蓋をしたまま煮込みを続け、串で確かめる。時間の幅は目安で、上限ではない
長く煮て液体が減ってきた 煮込み時間が長い 肉を返すときや時間を延ばすときに、鍋の中の液量を確認する
ソースが濃すぎる 煮詰めすぎ、またはでんぷんが多い でんぷんは冷水で溶いて、一度に入れず少しずつ加える
ソースがゆるい 煮詰めが足りない でんぷんを入れる前に少し長く煮てから、必要に応じてとろみをつける

保存と温め直し

essen & trinkenによると、できあがったルーラーデは、ソースと一緒に密閉容器に入れて、冷蔵で2〜3日、冷凍で最長3か月保存できる目安です。これは掲載媒体の目安で、家庭の状況によって変わるため、保証ではありません。

日本の厚生労働省の家庭向けの一般的な案内では、残ったものは浅い容器に小分けして早く冷ましてから冷蔵し、温め直すときは75°C以上にします(スープなど液体は沸騰するまで)。冷凍したルーラーデは冷蔵庫で解凍し、ソースと一緒に鍋で全体が十分に熱くなるまで温めてください。

家庭の好みで変える5つの食卓

原典の配合と、手を加えた案

最初の3つは、essen & trinkenのレシピに対する変更で、原典の一部ではありません。あとの2つは、地域の資料にある食べ方の例です。

  1. 酸味をおだやかに: コルニッションを原典の8本より減らすと、酸味がやわらぎます。
  2. 別のマスタードで: 中辛マスタードを替えると、辛さと酸味が変わります。ドイツの原典と同じ味にはなりません。
  3. アルコールを避ける: 赤ワインを牛のだしか水に替えます。ソースの香りは変わり、酸味も弱くなります。
  4. フランケン風に: Genussregion Oberfrankenが紹介するとおり、団子と赤キャベツを添えます。
  5. クリムミッツシャウの例: ザクセン州観光局のレストラン紹介にあるように、かぼちゃ入りのポテトパンケーキ、Kürbisklitscherを添えます。

よくある質問

どの部位の牛肉を使えばよいですか?

essen & trinkenは、Oberschale(もも肉の内側にあたる部位)が向くとし、UnterschaleやHüfteも代わりに使えるとしています。ふつうの薄切り肉では幅が足りないときは、精肉店に、巻いて煮込むための大きくて薄い肉を相談してください。

ルーラーデが固くなるのはなぜですか?

essen & trinkenが挙げる主な原因は、煮込み時間が短いことです。90分で打ち切らずに、串を刺して確かめ、抵抗なく通るまで蓋をして煮込んでください。そのとき、鍋の液量にも注意します。

作り置きはできますか?

できます。essen & trinkenによると、できあがったルーラーデは、ソースと一緒に密閉容器に入れて、冷蔵で2〜3日、冷凍で最長3か月が目安です。温め直すときは、ソースごと全体が十分に熱くなるまで加熱してください。

コルニッションの代わりに何を使えますか?

酸味のある小さなピクルスを選んでください。甘いピクルスを使うと詰め物の味が変わるため、甘めで違う仕上がりになります。

何を添えて食べますか?

じゃがいも、団子、赤キャベツ、シュペッツレ(Spätzle)などが典型的な付け合わせです。フランケンでは団子と赤キャベツが定番の組み合わせで、ザクセンのクリムミッツシャウにあるレストランでは、かぼちゃ入りのポテトパンケーキ、Kürbisklitscherを添えています。

主な参考リンク

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