卵黄入りのクレマ・ジェラートを白い器に盛った様子
🌍ジャンルイタリア料理

イタリアのジェラートを家庭で作る|卵黄入りクレマの基本レシピ

世界ごはん紀行編集部
Cooking flow

作り方

STEP 11 / 7

卵黄と砂糖を混ぜ、牛乳をバニラとレモンで温める

手順1: 卵黄と砂糖を混ぜ、牛乳をバニラとレモンで温める

卵黄120gに砂糖120gを混ぜ合わせます。鍋に牛乳600gと生クリーム60gを入れ、縦に割いたバニラビーンズとレモンの皮を加えて温め始めます。目的は香りを牛乳に移すことです。沸騰させないようにしてください。

STEP 22 / 7

粉類を混ぜ入れる

手順2: 粉類を混ぜ入れる

牛乳が熱くなる前に、残りの砂糖30g、ブドウ糖30g、脱脂粉乳40gを、乾いたまま均一に混ぜておきます。牛乳が温まり始めたら、この粉類を少しずつ散らし入れながら、泡立て器を止めずに混ぜます。粉だまりを作らないことが大切です。

STEP 33 / 7

約75℃まで温め、卵黄を温度に慣らす

手順3: 約75℃まで温め、卵黄を温度に慣らす

中火で混ぜ続け、約75℃になったら火から外します。温かい乳液を卵黄と砂糖の混ぜたものに少しずつ注ぎ、そのつど泡立て器で混ぜます。卵黄が一度に固まらないよう、少しずつ温度に慣らすのがこの工程の目的です。

STEP 44 / 7

鍋に戻して85℃まで加熱し、保持を確かめる

手順4: 鍋に戻して85℃まで加熱し、保持を確かめる

卵黄を合わせた液を鍋に戻し、混ぜ続けながら85℃まで加熱します。沸騰させないでください。

家庭での追加の確認として、ベース全体を混ぜながら温度計で測り、75℃以上が1分以上続いていることを確かめます。75℃を下回ったときは、その条件を満たすまで再び加熱しますが、85℃を超えて煮立たせないでください。火は中程度にとどめて泡立て器を動かし続けます。火が強すぎると卵黄がざらつきます。

STEP 55 / 7

急冷し、香り素材を取り除き、4時間以上冷やす

手順5: 急冷し、香り素材を取り除き、4時間以上冷やす

熱いベースを清潔な浅い容器に移し、氷水を入れたボウルに当てて急いで冷まします。バニラのさやとレモンの皮は取り除きます。ふたをして冷蔵庫で4時間以上冷やします。日本の食中毒予防の案内では、冷蔵庫は10℃以下が目安です。ベースを室温に置いたままにしないでください。

STEP 66 / 7

冷やしたベースをなめらかにする

手順6: 冷やしたベースをなめらかにする

冷えたベースをハンドブレンダーかブレンダーにかけ、均一でなめらかにします。ベースは冷蔵庫から出してそのままメーカーへ入れます。公開元の手順に、先に冷凍する工程はありません。

STEP 77 / 7

アイスクリームメーカーで撹拌する

手順7: アイスクリームメーカーで撹拌する

ベースをアイスクリームメーカーに入れ、メーカーの説明書に従って撹拌しながら凍らせます。撹拌の時間や仕上がりは機種によって違うため、決まった時間は示しません。始める前に、容量や、あらかじめ冷やしておく必要があるかどうかを説明書で確認してください。

温度計は、85℃と75℃のどちらを測るときも、鍋底ではなくベースの中ほどに差して、混ぜながら読みます。火を弱めて泡立て器を止めないことが、卵黄をなめらかに保ついちばんの近道です。

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Ingredients

材料

材料表の分量4人分

表内の数値を目安として再計算します。塩、辛味、油は味を見ながら調整してください。

8品目

買い出しの前に

牛乳、生クリーム、卵黄、砂糖、ブドウ糖、脱脂粉乳、バニラ、レモンの材料
材料は別々の容器に分け、砂糖を分けてから始められるようにしておく

このレシピは1kg分です。何人分になるかは、器やスプーンの大きさで変わります。材料はすべて計量し、卵黄は個数より重さを基準にしてください。

材料 分量 代替・備考
全脂肪牛乳(原文: latte fresco intero) 600g 乳の主役。成分無調整の牛乳を使う
生クリーム(panna fresca) 60g 乳のコクを足す。公開元は脂肪分を指定していない
卵黄(tuorli d'uovo grandi) 120g(大6個) コクと丸みの元。個数より重さを基準にする
砂糖(zucchero) 150g 120gは卵黄と混ぜ、30gは粉類と混ぜる
ブドウ糖(destrosio) 30g ベースの糖のバランスを作る。食品用の粉末
脱脂粉乳(latte magro in polvere) 40g 乳固形分を補う
バニラビーンズ(baccello di vaniglia) 1本 縦に割いて牛乳に香りを移す
レモンの皮(scorza intera di 1/2 limone) 1/2個分(皮を丸ごと) 軽い香りづけ。冷やす前に取り除く
準備

日本で揃えるときの判断

全脂肪牛乳、生クリーム、卵、砂糖、レモンは、ふだんのスーパーで買えます。ブドウ糖(食品用の粉末)、脱脂粉乳、バニラビーンズは、製菓材料店や通販のほうが探しやすい材料です。

  • ブドウ糖: Gelato d'Essaiは、ブドウ糖30gを追加の砂糖25gに置き換える案を示しています。甘さや凍り方が変わることがあるので、少し違う仕上がりになると考えてください。
  • バニラビーンズ: バニラエクストラクトに替えることもできますが、さやから移した香りとは違います。同等の置き換えではなく、レシピの変更です。
  • 脱脂粉乳: 省いたり、でんぷんなど別の粉に替えたりしないでください。別の配合になります。
  • 生クリーム: 公開元は脂肪分を指定していないので、「生クリーム」という以上の決まりはありません。
  • レモンの皮: 原文は「半個分の皮を丸ごと」です。白いわたを残して薄くむくのは、台所での実用的な提案で、原文の指示ではありません。

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手に入りにくい材料の買い方

買い出しガイド

道具

  • 料理用温度計(約75℃、85℃、手順4の保持の確認に使います)
  • 鍋
  • 泡立て器
  • 卵黄と砂糖用のボウル、粉類を混ぜておく小さなボウル
  • 冷やすための清潔な浅い容器(金属製が向いています)
  • 氷水を入れる大きめのボウル
  • ハンドブレンダーまたはブレンダー
  • アイスクリームメーカー
  • 冷凍庫に入れる清潔なふた付きの容器

ジェラートは、すくってからあっという間になくなります。器のふちが少しずつゆるみ、スプーンを動かす手が自然と速くなって、数分で食べ終わってしまう。ところが家で作ろうとすると、時計の進み方がまるで違います。牛乳をバニラとレモンの皮で温め、卵黄を温度に慣らし、ベースを急いで冷まして、冷蔵庫で4時間以上寝かせる。食卓の数分の裏には、台所の長い時間があるのです。

ジェラートは、食卓では数分、台所では何時間

この一台で残したい味

牛乳の香り、バニラとレモンの皮の軽い香り、卵黄の丸み。この記事では、複数のレシピを混ぜずに、ひとつのクレマ(crema)配合を公開どおりに作ります。

この記事が追うのは、その台所の長い側です。使うのは、イタリアのジェラテリア「Gelato d'Essai」が家庭向けに公開しているクレマのレシピ。全脂肪牛乳、少量の生クリーム、卵黄、砂糖、ブドウ糖、脱脂粉乳でつくる1kg分の配合です。作り方のあいだに、イタリアの街で冷たい菓子がどう暮らしに入ってきたのか、そして「ジェラート」がなぜひとつの配合ではなく、いくつもの型の総称なのかも見ていきます。

ジェラートとは何か、そして今日作るのはどれか

ジェラートは、ひとつの決まったレシピではありません。イタリアのジェラートには、牛乳を主体にしたフィオル・ディ・ラッテ(fior di latte)、卵黄を使うクレマ、果実と水を基調にしたソルベット(sorbetto)などの型があります。出発点のベースがそれぞれ違うので、ある型のレシピをそのまま別の型に当てはめることはできません。

同じクレマでも、公開されているレシピは一様ではありません。今回使うGelato d'Essaiの配合は、牛乳を約75℃まで温めて卵黄を温度に慣らし、合わせたベースを85℃まで加熱します。いっぽう、Great Italian Chefsに載っているクリスティーナ・ボウアーマン(Cristina Bowerman)のクレマは、分量が異なり、シナモンで香りをつけ、混ぜ始めが45℃、85℃で5分加熱という別の手順です。これは別のレシピなので、材料も工程もこの記事には混ぜません。

ですからここで紹介するのは、クレマのはっきりした一例であって、唯一の正解のジェラートではありません。よそで別の温度や割合を見かけたら、別の配合の話だと考えてください。


うまくいかないときの見直し方

症状 見る点 戻し方
粉がダマになる 粉類を一度に入れた、または砂糖と先に混ぜていない 砂糖、ブドウ糖、脱脂粉乳を乾いたまま混ぜ、少しずつ散らしながら泡立て器で混ぜる
卵が粒状に固まる 火が強すぎる、混ぜる手が止まった、卵黄を急に温めた 手順3で温かい乳液をゆっくり卵黄へ注ぎ、手順4では混ぜ続ける。温度計を使い、85℃を超えて煮立たせない
ベースが凍ってメーカーに入らない ベースを冷凍庫に入れた 公開元は冷蔵庫で寝かせてからブレンダーにかけ、メーカーへ入れる。冷蔵庫に置く
硬い、氷っぽい メーカーの容量、予冷、冷凍庫の条件 砂糖を減らさない。メーカーの容量、予冷、撹拌の説明書に従う。家庭の機器や冷凍庫には差があるため、原因をひとつに絞ることはできない
アイスクリームメーカーがない — Gelato d'Essaiは、製氷皿でベースを凍らせ、そのキューブを強力なブレンダーで撹拌する案を示している。機械で撹拌したものと同じ食感は期待しない

基本の配合からの5つの変化

どれも基本の配合からの変更で、レシピの一部ではありません。

  1. バニラなし: バニラビーンズを省き、牛乳と卵黄のクレマを前面に出します。
  2. レモンの皮なし: 皮を省き、牛乳とバニラの香りに寄せます。
  3. ブドウ糖なし: 公開元の案どおり、ブドウ糖の代わりに追加の砂糖25gを使います。甘さや凍り方が変わることがあります。
  4. 季節の果物を添える: 果物は別添えにします。ベースには混ぜず、変えるのは配合ではなくお皿です。
  5. エスプレッソを添える: エスプレッソを別に添えて、温かさと冷たさの対比を楽しみます。液体はベースに混ぜません。
食後の小さな器に盛ったジェラートをスプーンで食べる場面
食後の小さな器に盛る。食卓ではふちが早くゆるむ

雪と氷と、街のなかの冷たい菓子

冷凍庫がなかった時代、冷たい菓子は雪や氷に頼っていました。ジェラートの機械を手がける企業グループが運営するカルピジャーニ・ジェラート博物館(Carpigiani Gelato Museum)は、その歴史を段階に分けて示しています。氷と雪を使った冷たい食べ物、16〜18世紀のジェラートと専門職の登場、19〜20世紀の街頭販売と冷凍技術、そして20世紀の機械化と衛生管理です。ただし博物館の概説なので、確定した起源の物語というより大まかな流れとして読むのがよいでしょう。ジェラートの始まりを、ひとりの人物やひとつの都市に結びつけることはできません。

もう少し近くから見られるのが、18世紀のナポリです。ケンブリッジ大学ゴンヴィル・アンド・キーズ・カレッジが紹介している歴史家メリッサ・カラレス(Melissa Calaresu)の研究は、この街のソルベッテリア(sorbetterie)を人々が集まる社交の場として、また街頭で売られた冷たい菓子と、上流層に限らない幅広い消費者に目を向けています。その背後には、雪や氷を集め、街へ運び、貯蔵する仕事がありました。暑さ、氷の供給、人が集まる場所が、冷たい菓子が街に届く道すじを形づくっていたのです。当時の氷菓やソルベは今日のジェラートと同じものではなく、現代のジェラテリアのカウンターをそのまま歴史に重ねて読むことはできません。

通じて言えるのは、イタリアの冷たい菓子が、誰が氷を手に入れられたか、どこで買って食べたか、のちに機械と衛生の決まりが製造をどう変えたかといった条件とともに姿を変えてきたことです。クレマ、フィオル・ディ・ラッテ、ソルベットと、今日の多彩な型は、その長い流れの先にあります。ジェラートはほかの形でも食卓に現れ、ブリオッシュにジェラートをはさんだ「brioche con gelato」は、それ自体がひとつの別の料理です。

保存とアレルギー

  • 冷やす: 加熱したベースは浅い容器で急いで冷まし、室温に置いたままにしません。
  • 温度: 日本の厚生労働省は、冷蔵庫は10℃以下、冷凍庫は−15℃以下を目安として示しています。
  • 冷凍: できあがったジェラートは、清潔なふた付きの容器に入れて冷凍庫へ。家庭の冷凍庫では品質が変わることがあります。食べる分だけ取り出し、長く室温に出さないでください。
  • アレルゲン: 乳と卵を含みます。表示を確認し、共用の器具では交差接触にも注意してください。

よくある質問

ジェラートとアイスクリームは何が違いますか?

脂肪分や空気の含み方だけで簡単に分けられる答えはありません。どちらも配合、作り方、出し方に幅があり、ここで使った資料も、数値で示せる単一の定義を裏づけてはいません。はっきり言えるのは、ジェラート自体がクレマ、フィオル・ディ・ラッテ、ソルベットなど、いくつもの型を含むということです。

アイスクリームメーカーがなくても作れますか?

Gelato d'Essaiは、ベースを製氷皿で凍らせ、そのキューブを強力なブレンダーで撹拌する方法を示しています。作れる方法ですが、機械で撹拌したものと同じ食感になるとは限りません。

ブドウ糖を砂糖に替えられますか?

替えられます。公開元はブドウ糖30gの代わりに追加の砂糖25gを提案しています。甘さや凍り方はいくらか変わると考えてください。

何人分ですか?

公開元はこのレシピを約1kg分として示しています。人数は書かれていません。器やスプーンの大きさで変わるためです。

卵黄は何℃まで加熱しますか?

公開元のレシピでは、牛乳を約75℃で卵黄に注ぎ、合わせたベースを沸騰させずに85℃まで加熱します。保持時間は書かれていません。日本の一般的な食中毒予防の指針に基づく家庭向けの追加確認として、ベース全体を混ぜながら測り、75℃以上が1分以上続くことを確かめてください。85℃を超えて煮立たせないようにします。

主な参考リンク

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