バターとセージをまとった手作りのじゃがいもニョッキ。フォークでつけた溝にソースが絡む
🌍ジャンルイタリア料理

じゃがいものニョッキの作り方|フォークの溝と軽い生地で仕上げるイタリアの手仕事

世界ごはん紀行編集部
Cooking flow

作り方

STEP 11 / 7

じゃがいもを皮付きのまま水からゆでる

手順1: じゃがいもを皮付きのまま水からゆでる

じゃがいもは皮付きのまま大きな鍋に入れ、かぶるよりたっぷりの冷たい水を注いで火にかけます。沸騰してから30〜40分が目安です。ただし大きさで時間が変わるので、フォークを中心まで刺して、抵抗なくすっと通れば火が通っています。時間よりフォークの感触を頼りにしてください。

STEP 22 / 7

熱いうちに粉の上へつぶす

手順2: 熱いうちに粉の上へつぶす

湯を切る前に、清潔な作業台に小麦粉300gを山形に出しておきます。じゃがいもの湯を切り、熱いうちにライサーで、粉の上へ直接つぶします。この方法なら皮はライサーの中に残るので、先にむく必要はありません。じゃがいもは非常に熱いので、素手ではなく布か耐熱手袋で持ってください。

STEP 33 / 7

卵と塩を加え、手早くまとめる

手順3: 卵と塩を加え、手早くまとめる

つぶしたじゃがいもと粉の上に、軽く溶いた卵と、生地用の塩を適量加えます。全体を手早く、柔らかくなめらかな生地になるまで合わせたら、そこで止めます。必要以上にこねると硬くなります。粉を足せば直る、と考えないでください。生地がべたつくときは、練り込まずに、作業台にセモリナ粉を軽くふって扱います。こねすぎないことが、軽さの決め手です。

STEP 44 / 7

直径約2cmの棒にのばして切る

手順4: 直径約2cmの棒にのばして切る

生地をいくつかに分けます。使わない分は、乾かないよう布をかけておきます。軽く打ち粉をした作業台の上で、一つ分を指先で転がし、直径約2cmの棒にのばします。それを包丁で、一口大に切ります。

STEP 55 / 7

フォークで溝をつけて、離して並べる

手順5: フォークで溝をつけて、離して並べる

切った生地を一つずつ、親指でフォークの背(またはニョッキボード)に軽く押し当て、転がして落とします。外側に溝が、内側に小さなくぼみができます。この溝は飾りではなく、ソースがとどまる面になります。専用の板がなくても、フォークで十分です。できたものは、セモリナ粉を軽くふったトレイか布に、くっつかないよう間隔をあけて並べます。

STEP 66 / 7

塩湯に少量ずつ入れ、浮いたらすくう

手順6: 塩湯に少量ずつ入れ、浮いたらすくう

大きな鍋で湯を沸かし、塩を加えます。ニョッキは数個ずつ入れてください。一度にたくさん入れると、湯の温度が下がります。表面に浮いてきたものから、穴あきお玉ですくい上げます。ゆで時間は決まった分数ではなく、浮いてきたら取り出すのが目安です。

STEP 77 / 7

温かいうちにソースと和える

手順7: 温かいうちにソースと和える

すくったニョッキは、そのまま用意したソースの中へ移し、温かいうちにやさしく和えます。バターとセージの場合は、フライパンでバターを溶かしてセージを数枚入れ、ゆでたニョッキを回し入れます。フライパンの中で少し焼き色がつくこともあります。バターとセージの量は好みで決めてください。ソースは溝に残る程度の軽さにして、生地を覆い隠さないようにします。

生地がべたつくときも、粉を練り込むのではなく、作業台に打ち粉を軽くふって扱います。使わない生地には布をかけて乾燥を防ぎ、成形したニョッキは離して並べておくと、くっつきません。

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Ingredients

材料

材料表の分量4人分

表内の数値を目安として再計算します。塩、辛味、油は味を見ながら調整してください。

準備

買い出しの前に

じゃがいも、小麦粉、卵、塩、打ち粉用のセモリナ粉を並べたニョッキの材料
じゃがいも、小麦粉、卵、塩、デュラム小麦のセモリナ粉。バターとセージは提供用に別に置く

分量は4人分です。塩と打ち粉のセモリナ粉は適量です。生地に水は加えません。

5品目

ニョッキの生地

材料 分量 代替・備考
じゃがいも(赤皮の粉質のもの) 1kg 生地の主役。粉質で水分の少ないものを選ぶ。新じゃがは水分が多く、粉が増えがち
小麦粉(all-purpose flour) 300g じゃがいもをまとめる。多すぎると硬く、少なすぎると崩れる
卵(Mサイズ) 1個 軽く溶いておく。この記事は卵入りの配合だけを扱う
細かい塩 適量 生地用
デュラム小麦のセモリナ粉(remilled) 適量 作業台とトレイの打ち粉用。生地には混ぜない
1品目

ゆでるとき

材料 分量 代替・備考
ゆで湯用の塩 適量 生地の塩とは別に、湯に入れる
2品目

食べ方の例:バターとセージ

材料 分量 代替・備考
バター 適量 ソース用。生地には入れない
生のセージ 数枚、適量 バターに香りをつける

じゃがいも。 品種の名前より、粉質かどうかで選びます。粉質で成熟したじゃがいもが向いていて、新じゃがや煮崩れしにくい粘りのあるタイプは、水分が多くなります。赤皮のじゃがいもが手に入らなければ、日本では男爵のような粉質の品種で代用できます。品種によって粉の吸い方が違うので、生地が説明より柔らかい・硬いと感じたら、新しい比率を考え出すのではなく、手触りで判断してください。

小麦粉。 all-purpose flourを使います。日本の薄力粉などに替えると、吸水や食感が変わる可能性があります。

セモリナ粉。 打ち粉専用です。強力粉など別の粉で代用したときの違いは確かめていません。片栗粉やコーンスターチとも別のものです。

注意

生地には小麦と卵が入っています。打ち粉のセモリナ粉も小麦です。バターを添えれば乳も加わります。商品の表示でアレルゲンや共用設備の記載を確認してください。

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手に入りにくい材料の買い方

買い出しガイド

使う道具

  • じゃがいもをゆでる大きな鍋と、ニョッキをゆでる大きな鍋(同じ鍋に湯を入れ直してもよい)
  • ポテトライサー:熱いじゃがいもを均一につぶせて、皮が手前に残ります
  • フォーク:火の通りを確かめるのと、溝をつけるのに使います。ニョッキボードがあれば使えますが、なくてもかまいません
  • 包丁
  • 生地にかぶせる清潔な布と、セモリナ粉を軽くふったトレイか布
  • 穴あきお玉
  • 熱いじゃがいもを持つための布か、耐熱手袋

ゆでたてのじゃがいもから、湯気が立ちのぼります。ライサーで押し出して、山のように盛った粉の上へ。柔らかい生地を手早くひとまとめにして、長い棒にのばし、切り分け、小さな一片ずつフォークに押し当てて溝をつけていく。じゃがいものニョッキは、そんな台所の手仕事から生まれます。生地の軽さが食感を決める料理です。

今回作るのは、イタリア料理の中の「じゃがいものニョッキ」です。ニョッキという名前はもっと広く、セモリナ粉を使うローマ風のものや、パンを使った団子、粉と水の生地など、材料の違う団子の一族をまとめて指します。この記事は、焼き上げるセモリナ粉の料理ではありません。イタリアのレシピサイトGialloZafferanoが掲載している、卵入りのじゃがいものニョッキを、最初から最後まで一つの配合で通して紹介します。

豆知識

この生地で大切なのは、熱いうちにつぶすこと、手早くまとめること、硬くなる前に止めることです。ふんわり軽く仕上げるのは、粉の量を足すことではなく、混ぜる段階での引き算です。


硬い、崩れる、べたつくときの見直し

原典は、粉の量の釣り合いをこう説明しています。粉が多いとニョッキは硬くなり、少ないと崩れます。たいていの問題は、じゃがいも、粉、扱い方のどれかに行き当たります。

状態 考えられる原因 確かめること
硬い・重い 粉が多い、生地を長く混ぜた まとまったところで混ぜるのをやめる。打ち粉を生地に練り込まない
ゆでると崩れる 水分の多い・新しいじゃがいも、粉が少ない、一度に入れすぎた 粉質のじゃがいもを皮付きでゆでる。少量ずつゆでる
生地の表面が乾く 使わない生地を出したままにした 成形していない分は布をかけておく
トレイの上でくっつく 生地同士が触れている、打ち粉が足りない セモリナ粉を軽くふったトレイか布に、間隔をあけて並べる

失敗した生地を救う確かな比率はないので、ここでも新しい数字は示しません。混ぜる前のじゃがいも選び、熱いうちにつぶすこと、短く混ぜることが、いちばん確かな対策です。

保存は、ばら凍結してから袋へ

原典によると、ゆでる前のニョッキは、布の上に置いたままで数時間までとされています。これは原典の取り扱いの注意で、常温での食品安全を保証するものではありません。その日のうちにゆでるのがいちばん簡単です。

冷凍するときは、ゆでる前のニョッキをトレイにくっつかないよう並べて凍らせます。原典の目安は約20分ですが、動かしても互いにくっつかない程度まで凍っているかどうかが本当の目安です。そのあとで冷凍用の袋に移します。ゆでるときは解凍せず凍ったまま、沸騰した塩湯に数個ずつ入れてください。

注意

原典には、ゆでたニョッキの冷蔵保存期間、冷凍の期限、温め直しの方法が載っていません。そのため、この記事でも案内しません。作りたてをゆでるか、ゆでる前に冷凍する方法をおすすめします。

ソースは生地を覆いすぎないものから

コツ

どのソースを選ぶときも、溝に収まる程度の量にとどめると、ニョッキの柔らかさが引き立ちます。

  • バターとセージ: この記事で写真にした組み合わせで、原典も提案しているものの一つです。香りがよく、軽い仕上がりになります。
  • トマトソース: じゃがいも生地のやさしい味に、酸味が加わります。
  • ゴルゴンゾーラなどの濃いチーズソース: 量を控えめにして、ニョッキの食感を覆い隠さないようにします。

どれも食べ方の提案で、生地の配合ではありません。イタリア全土で決まった一つのソースがあるわけでもありません。

ニョッキという大きな一族の、一つの顔

ニョッキは、一つの決まった料理ではありません。料理史家のLuca Cesariは、イタリアの専門誌Gambero Rossoで、ニョッキを材料の違う料理の一族として扱い、セモリナ粉のニョッキやカネーデルリ(canederli)のような団子もその中に含めています。じゃがいもが使われる前から続くニョッキの系統があり、のちには粉と水と卵を使うものも生まれました。じゃがいも入りは、その後に広がった一つの変種だと説明されています。つまり、じゃがいものニョッキは、古くから変わらない一つのレシピではないのです。

豆知識

イタリアの辞書Treccaniは、じゃがいもと粉で作るニョッキのほか、同じ名前で呼ばれる地方の料理も載せています。語源はヴェネト語のgnòcoとの関連を示していますが、確実とは言い切っていないので、名前の由来はあえて決めないでおきます。

じゃがいものニョッキの中にも、地域による違いがあります。エミリア=ロマーニャ州の伝統食品の記録には、ピアチェンツァ、モデナ、フォルリ=チェゼーナ周辺のニョッキ(gnocchi、gnocc)が載っています。ゆでたじゃがいもをつぶし、粉と少量のパルミジャーノを混ぜ、約1cmの太さの棒にして約1cmに切り、フォークで筋をつけ、塩湯で浮くまでゆでるというものです。これは別の地域版で、上のレシピに足すものではありません。

イタリア政府観光局のサイトは、イタリアの食文化が地域、都市、家庭ごとの違いで形づくられていると紹介しています。この記事の配合は、その幅の中の、記録のはっきりした家庭レシピの一つです。ニョッキの唯一の正解ではありません。

同じ国のほかの料理はイタリアの料理で紹介しています。

よくある質問

じゃがいもを使わないニョッキもありますか?

あります。ニョッキは幅広い名前で、セモリナ粉のもの、パンを使った団子、昔ながらの粉の生地などがあります。このレシピは、じゃがいものニョッキだけを扱っています。

ニョッキボードは必要ですか?

いいえ。原典では、溝をつけるのにフォークでもニョッキボードでもよいとされています。フォークで十分うまくできます。

卵なしで作れますか?

原典のページには、粉と塩の量が違う、卵なしの別の配合も載っています。それは別のレシピなので、そちらの分量のとおりに作ってください。この配合から卵を抜いたり、二つの配合を混ぜたりしないでください。

冷凍したニョッキは解凍してからゆでますか?

いいえ。凍ったまま、沸騰した塩湯に数個ずつ入れます。

ゆで時間は何分ですか?

決まった時間ではなく、浮いてきたものから順に取り出すのを目安にしてください。

主な参考リンク

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