ゴートウォーター。骨付きヤギ肉と胡椒、香辛料の色が見える煮込み
🌍ジャンルカリブ料理(アンティグア・バーブーダほか)

ゴートウォーターの作り方|アンティグア・バーブーダなどカリブの島々のクローブ香るヤギ肉の煮込み

世界ごはん紀行編集部
Cooking flow

作り方

STEP 11 / 7

ヤギ肉を下ごしらえする

手順1: ヤギ肉を下ごしらえする

食品衛生の助言では、生肉は洗わないことになっています。水はねで菌が調理台や道具に飛び散るおそれがあるためです。洗わずにキッチンペーパーで水気を拭くだけでもかまいません。洗わない場合に風味がどう変わるかは、試していません。

レモン水で洗うなら、先に周りの食材や道具を片付けておきます。大きなボウルに水を張ってレモン果汁を混ぜ、その中で肉を洗います。水道の水を肉に直接当てないでください。ざるで水を切り、水気を拭き取ります。使ったボウル、ざる、シンクはすぐに洗います。

生肉用の包丁とまな板は野菜用と分けます。使ったあとは洗って熱湯をかけてください。生肉を触ったあとは手を洗います。

STEP 22 / 7

砂糖をキャラメル状にして、肉に焼き色をつける

手順2: 砂糖をキャラメル状にして、肉に焼き色をつける

厚手の鍋に油を熱し、砂糖か糖蜜を溶かして黄金色のキャラメル状にします。ヤギ肉を入れ、全体に焼き色がつくまで返しながら焼きます。キャラメルが黒く苦くなる前に次へ進んでください。

STEP 33 / 7

水と香辛料を加える

手順3: 水と香辛料を加える

水1L、クローブ、オールスパイス、メース、タイムの枝を加えます。沸騰させ、浮いてきたアクをすくい取ります。

STEP 44 / 7

粗い野菜ペーストを作る

手順4: 粗い野菜ペーストを作る

にんにく、スコッチボネット、セロリ、緑と赤のピーマン、青ねぎ、玉ねぎをフードプロセッサーに入れます。液状になる前に止めて、粗いペーストにします。

STEP 55 / 7

肉がとても柔らかくなるまで煮る

手順5: 肉がとても柔らかくなるまで煮る

ペースト、ブラウニングソース、月桂樹の葉を鍋に加え、再び沸騰させます。ふたをして弱火で120〜150分、肉がとても柔らかくなるまで煮ます。時間はヤギの月齢や部位で変わるので、肉の状態を見て決めてください。中心を75°Cにして1分以上加熱します。

STEP 66 / 7

軽くとろみをつける

手順6: 軽くとろみをつける

コーンスターチ小さじ1を水50mlで溶き、鍋に混ぜ入れます。ふたをせずに10分煮て、少しとろみがつけばできあがりです。目安はシングルクリーム(軽く注げるクリーム)くらいの濃さです。

STEP 77 / 7

仕上げて盛りつける

手順7: 仕上げて盛りつける

子どもやお酒を避ける人の分は、先にお玉で取り分けておきます。残りには、火を止める直前にラム酒を混ぜます(入れる場合)。入れるのが直前なので、アルコールが残る場合があります。流水でよく洗ったタイムを散らし、熱いうちにパンを添えて出します。

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Ingredients

材料

材料表の分量4人分

表内の数値を目安として再計算します。塩、辛味、油は味を見ながら調整してください。

23品目

材料

ヤギ肉、レモン、油、砂糖、クローブ、オールスパイス、メース、タイム、にんにく、スコッチボネット、セロリ、赤と緑のピーマン、青ねぎ、玉ねぎ、ブラウニングソース、月桂樹の葉、澱粉、ラム酒、パン
ゴートウォーターの材料。パンは鍋に入れず、食卓用に別にしておく
材料 分量 代替・備考
骨付きヤギ肉 1kg、5cm角に切る 煮込みの中心になる材料
レモン果汁 レモン1個分 手順1のレモン水で洗う場合に使う。皮をよく洗ってから搾る
洗う用の水 適量 レモン水で洗うときに、大きなボウルに満たす
植物油 大さじ1 砂糖をキャラメル状にし、肉に焼き色をつけるのに使う
ブラウンシュガーまたは糖蜜 大さじ1 油の中で溶かして色をつける
クローブ 小さじ2 香り
オールスパイス 小さじ2 香り
メース(粉) 小さじ2 香り
生のタイム 数本、仕上げ用に少々 鍋に入れ、最後にも散らす。仕上げ用は流水でよく洗う
にんにく 1/2株、皮をむいてつぶす 粗い野菜ペースト用
スコッチボネット 1個、刻む 辛みと香り
セロリ 1本、刻む 粗い野菜ペースト用
緑のピーマン 1/2個、1.5cm角 粗い野菜ペースト用
赤のピーマン 1個、細かく刻む 粗い野菜ペースト用
青ねぎ 2本、細かく刻む 粗い野菜ペースト用
玉ねぎ 1個、刻む 粗い野菜ペースト用
ブラウニングソース(gravy browning) 小さじ1 色づけ
月桂樹の葉 1〜2枚 香り
煮込み用の水 1L 煮込みの汁になる
コーンスターチ(cornflour) 小さじ1 軽いとろみづけ
コーンスターチを溶く水 50ml 加える前にコーンスターチを溶く
ラム酒 大さじ1(なくてもよい) 仕上げ用
パン 適量 食卓で添える。鍋には入れない
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手に入りにくい材料の買い方

買い出しガイド

ゴートウォーター:骨付きヤギ肉をクローブ、オールスパイス、メースで煮込む

この鍋が守るもの

骨付きのヤギ肉、クローブ・オールスパイス・メース、スコッチボネットの辛み、そして最後にだけ軽くとろみをつけた煮汁です。

Eat Your Worldに載った2013年の旅行記には、アンティグアのビーチバーで食べたゴートウォーターが出てきます。クローブとシナモンの香りがして、煮汁には小さなダンプリングが入り、フンジー(fungee)が添えられていたそうです。店の料理人は、土曜日に出すのが昔からの習わしだと話していたといいます。これはあくまで一軒の店の一人の料理人の話で、島全体の決まりではありません。それでも、鍋ごとに姿を変える料理への入り口としては格好の話です。アンティグア・バーブーダの観光広報(Pressroom)は、ゴートウォーターをアンティグアの名物で、地元の定番料理だと紹介し、レストランや路上の屋台ごとにレシピが違うと伝えています。

このレシピについて

以下のレシピは、Fabulous Fusion Foodが掲載している版に沿っています。このページはアンティグア・バーブーダの料理として載せていて、6人分、準備20分、調理160分、合計180分と記されています。著者名は書かれていませんが、材料と作り方はBBC Good FoodのKeshia Sakarahのレシピとほぼ一致します。BBC Good Foodは、ゴートウォーターをモントセラトの国民食として紹介しています。つまり、アンティグアだけに伝わる配合でも、唯一の正統な版でもありません。アンティグアとその近隣の島々が、それぞれのやり方で自分たちの料理だと考えているひと皿の、レシピのひとつです。

試作はしていません

世界ごはん紀行では、このレシピを台所で試作していません。以下に編集部の提案として載せる代用や見た目の確認も、試していません。


選び方と代用

ここに書くのは編集部の提案で、現地のやり方ではありません。どれも試作していません。

  • ヤギ肉:いちばん手に入れにくい材料で、専門の取扱店で探すことになりそうです。骨付きのものを頼んでください。
  • メース:クローブ、オールスパイス、メースが味の中心です。ナツメグはメースと同じではなく、香りが変わります。
  • スコッチボネット:辛みと香りの両方を担います。ハバネロなど別の辛い唐辛子では、どちらも変わります。
  • ブラウニングソース:色をつけるための材料です。ウスターソースを同じものとは考えないでください。 確認できた代用品はありません。
  • コーンスターチ:じゃがいも澱粉は別の材料なので、同じように働くとは考えないでください。

道具

  • ふた付きの大きな厚手の鍋
  • フードプロセッサー
  • 大きなボウルとざる
  • キッチンペーパー
  • アクをすくうスプーンかお玉
  • コーンスターチを溶く小さなボウル
  • 生肉用と分けた包丁とまな板

うまくいかないときは

ここに書く確認ポイントは編集部の提案で、試作はしていません。

気づいたこと 考えられる理由 対処
キャラメルが焦げて苦い匂いがする 砂糖の色が濃くなりすぎた キャラメルが黒くなる前、黄金色のうちに肉を入れる
野菜が液状になる 回しすぎた 粒感が見えるうちに止める
肉がまだ硬い ヤギの月齢や部位による ふたをして、とても柔らかくなるまで煮続ける。時間の幅は目安で、保証ではない
煮汁が重い、ペースト状になる 澱粉が多すぎる 小さじ1を守り、軽く注げる濃さでやめる
辛すぎる スコッチボネットの種と果肉 次回は下の「アレンジ」を参照

アレンジ

ここに書くのは編集部のアイデアで、現地の料理人が認めた代用ではありません。どれも試作していません。

  • 辛さを抑える:スコッチボネットの種を取ります。辛みも香りも変わります。
  • 別の唐辛子を使う:ほかの辛い唐辛子を使います。香りが変わります。
  • ヤギ肉の代わりにラム肉:ヤギ肉が手に入らないときの選択肢です。味は変わり、煮込み時間も変わるかもしれないので、柔らかさで判断してください。
  • ブラウンシュガーか糖蜜:どちらも手順2で鍋に入れられます。キャラメルの出来や甘さを比べてはいません。

食べ方と保存

タイムを散らし、プレーンなパンを添えたゴートウォーター
熱いうちに、鍋には入れないパンを添えて食べる

熱いうちに、パンと一緒に食べます。パンは鍋に入れず、食卓で添えてください。

残りものの保存

煮込みを室温に長く置かないでください。鍋のまま室温で冷ますのも避けます。ウエルシュ菌(食中毒を起こす細菌)の芽胞は、ふつうの加熱では死にません。残ったら浅い容器に小分けして素早く冷まし、冷蔵なら10°C以下、冷凍なら−15°C以下で保存します。温め直すときはよくかき混ぜながら、全体が75°C以上になるまで加熱してください。長く置きすぎたものは捨てます。

島ごとのゴートウォーター

煮込みの鍋を囲む、カリブの屋外の食卓の雰囲気
ゴートウォーターは、ひとつの島だけの食卓の料理ではない

アンティグア・バーブーダの観光広報は、ゴートウォーターを、唐辛子、クローブ、シナモンで味つけしたスパイシーな煮込みと説明しています。レシピはレストランや屋台ごとに違うとも書いています。上のレシピにはシナモンが入っていません。名前を保ったまま、料理がこれだけ動くことがよく分かります。

島 資料が伝えていること 読み方
アンティグア 地元の定番で、レシピは店や屋台ごとに違う。2013年の旅行記には、小さなダンプリングとフンジーの付け合わせ、料理人が話した土曜日の話が出てくる 旅行記は一人の料理人と一つの場所の話で、ダンプリングとフンジーはこのレシピには入っていない
モントセラト 国民食。雄ヤギの煮込みで、濃すぎず薄すぎない汁が望ましいとされ、パンかごはんと食べる。金曜の昼食や、みんなで集まる行事と結びついている モントセラト自身の説明であり、アンティグアの習慣ではない
シント・マールテン National Heritage Foundation & Museumが地元の料理として挙げている 作り方も歴史も書かれていない

使った資料からは、ゴートウォーターがどこで始まったかは分かりません。そのため、起源については何も言いません。

よくある質問

ゴートウォーターは水っぽい薄いスープですか?

いいえ。Fabulous Fusion Foodは、食材の名前に「water」がつく料理を、薄いだしではなく風味豊かなスープや煮込みだと説明しています。アンティグアの観光広報も、ゴートウォーターをスパイシーな煮込みと呼んでいます。名前の由来は確認できなかったので、「water」は料理名の一部としてそのまま扱います。

これはアンティグアのレシピですか?

Fabulous Fusion Foodはアンティグア・バーブーダの料理として載せていますが、同じレシピがBBC Good Foodではモントセラトの国民食として出ています。島々で共有されている料理のレシピのひとつとして読んでください。アンティグア自身の資料も、島内でレシピは違うと述べています。

なぜコーンスターチは小さじ1なのですか?

Fabulous Fusion FoodもBBC Good Foodも、材料欄にコーンスターチ小さじ1と、別に「小麦粉またはコーンスターチ 小さじ1〜2」の行を載せています。ところが作り方では、「the cornflour」を水50mlと混ぜるとしか書かれていません。BBC Good Foodでは、この余分な行はパンのあとの最後にあり、用途の記載がなく、小麦粉は作り方のどこにも出てきません。ほかの点で違いのあるGood Food Middle East版は、小さじ1のコーンスターチだけを載せています。小さじ1にしたのは編集部の判断です。著者への確認も、台所での試作もしていません。

煮込み用の水が、いつもの材料リストにないのはなぜですか?

Fabulous Fusion Foodは、煮込み用の水1Lとコーンスターチを溶く水50mlを、作り方にしか書いていません。最初から見えるよう、どちらも材料表に移しました。

レモン水で肉を洗わないといけませんか?

いいえ。レモン水で洗う手順はFabulous Fusion Foodの作り方にあるものですが、農林水産省の近畿農政局は、水で菌が調理台や道具に飛び散るおそれがあるとして、生肉は洗わないよう勧めています。水気を拭くだけで十分で、洗わないと風味がどう変わるかは試していません。

クローブとオールスパイスは粒ですか、粉ですか?

レシピには書かれていません。それぞれ小さじ2とあり、「ground(粉)」と指定されているのはメースだけです。そのため、この分量のまま載せていて、換算もしていません。

塩が入らないのはなぜですか?

材料にも作り方にも塩の記載がないので、分量は足していません。最後に味を見て、ほしければ塩を足すのは編集部の提案で、レシピの一部ではなく、試作もしていません。

ゴートウォーターは必ず土曜日に食べる料理ですか?

そのような決まりを裏づけるものはありません。土曜日の話は、アンティグアの旅行記に出てくる一軒の料理人のものです。モントセラトの観光局は、自分の島の話として、金曜の昼食とみんなで集まる行事に触れています。

何日もちますか?

日数は示しません。参考にした日本の食品安全関連の公的な案内に、日数が書かれていないためです。冷まし方、温度、温め直しについての案内は上の保存の注意に載せていて、長く置きすぎた食品は捨てるよう伝えています。芽胞についての案内はカレーを例にしていて、この煮込みに当てはめるのは編集部の判断です。

主な参考リンク

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