白玉ねぎ、セラーノ唐辛子、香菜、塩を、石のモルカヘテで水気のある緑のペーストになるまですり合わせます。そこへ熟したアボカドを加え、ざっくりとほぐれるところで手を止めます。石臼がなければ、ふつうのボウルでアボカドをフォークの背でつぶし、刻んだ香味野菜を混ぜても作れます。どちらの方法も、このレシピのもとにした資料に載っています。そして食卓での出番は同じで、コーントルティーヤチップスや温かいコーントルティーヤに添えたり、カルネ・アサダのような焼いた肉の脇に置いたりします。
香味野菜をすり合わせ、アボカドは粗く残す
この一皿で守りたいのは、熟したアボカドを粗くつぶすことです。なめらかなピュレにはしません。塩でアボカドの味を引き立て、セラーノで青い辛みを、玉ねぎと香菜で香りを添えます。トマトは最後に加え、つぶしません。
メキシコの生物多様性委員会CONABIOは、メキシコの伝統料理を、歴史的な連続性をもち、共同体によって受け継がれる生きた文化として説明しています。ワカモレも、ひとつの決まった配合というより、家庭の台所で作られる日常の一品として、その中に収まる料理です。公開されているレシピ同士でも、トマトを入れるか、ライムやレモンを加えるかは分かれています。この記事は、そのうち1つのレシピを土台に、トマトあり・柑橘なしの配合で進め、好みに寄せるポイントも示します。
この料理に使える食材・調味料
道具
- まな板と包丁
- アボカドの果肉をすくうスプーン
- ボウルと丈夫なフォーク
- 任意:モルカヘテとテホロテ(石のすり鉢とすりこ木)。石臼の方法で作る場合
特別なものを買い足す必要はありません。ボウルとフォークで作る方法も、手抜きではありません。
選び方と代用
アボカド。 軽く押すとわずかにへこむくらいで、やわらかすぎないものを選びます。実を傷めないよう、触れるのは軽くにしてください。硬いものはつぶしにくく、青臭さが残ることもあります。
唐辛子。 セラーノが見つからなければ、ほかの生の青唐辛子かハラペーニョを少量から試します。辛みも青い香りもセラーノとは同じになりません。
玉ねぎ。 白玉ねぎの代わりにふつうの玉ねぎを使うときは、量を控えめにします。辛みが強いと感じたら、刻んだ玉ねぎを水に短くさらし、よく水気を切ってください。これは家庭向けの提案で、もとのレシピの手順ではありません。
トマト。 ローマトマトがなければ、固めの生トマトを選びます。種のまわりの水っぽい部分を除くと、水っぽくなりにくくなります。Larousse Cocinaのレシピも、種を除いたトマトを使っています。
香菜。 省くこともできますが、香りの層が一枚減ります。パセリは別の風味になり、代わりにはなりません。
ライムとレモン。 基本の配合に柑橘は入っていません。ライムやレモン汁を加える作り方もあります。酸味がほしければ、味見をしてから少量ずつ足してください。
主な材料はアボカド、香菜、玉ねぎ、唐辛子、トマトです。ご自身やお客さまにこれらのアレルギーや体質に合わない食材がある場合は、作る前、出す前に確認してください。
モルカヘテで作る場合は、香味野菜を先にすりつぶす

モルカヘテと、石のすりこ木であるテホロテは、風味を作るための伝統的な道具です。フォークの方法とは順番が違います。
- 刻んだ玉ねぎ、セラーノ、香菜、塩をモルカヘテに入れ、ペースト状になるまですります。
- アボカドの果肉を加え、ペーストに合わせながら塊を残して粗くつぶします。
- 最後にトマトを加え、つぶさないように混ぜます。
この手順は、前の節の手順3〜5の代わりに行うもので、あとから足すものではありません。香味野菜を先にすると、香りがアボカド全体に行き渡ります。もとのレシピは題名で「authentic(本物の)」ワカモレとうたっていますが、それは書き手の言い方で、モルカヘテだけが正しいという意味ではありません。購入を考えるなら「モルカヘテ」「メキシコ 石臼」などで探せますが、ボウルとフォークでも十分に作れます。
辛さ、酸味、粒感を好みに合わせる
辛さ。 基本の配合はセラーノ2本です。1本から始めるのは家庭向けの調整で、もとの分量ではありません。種とワタを除くのも辛みを和らげる方法です。一度に変えるのは1つだけにすると、何が効いたのかがわかります。
酸味。 Mexican Food Journalのレシピは柑橘を入れず、Larousse Cocinaの基本のレシピはレモン汁を使います。どちらかが間違いというわけではありません。この記事の柑橘なしの配合を基本にして、味見のあとに必要を感じたときだけ少し足してください。
粒感。 粗くつぶすのが基本です。チップスにつけるなら形をより多く残し、トルティーヤに塗るなら、好みで少し細かくつぶしてもかまいません。
うまくいかないとき
| 症状 | 考えられる原因 | 直し方 |
|---|---|---|
| 水っぽい | トマトの水分が多い、アボカドをつぶしすぎた、トマトを早く入れた | トマトの種のまわりの水っぽい部分を除き、アボカドは粗めにつぶして、トマトは最後に混ぜる |
| 味がぼやける | 塩が足りない | まず塩を少し足して味を見直す。辛みと酸味を同時に増やさず、1つずつ調整する |
| 辛すぎる | 唐辛子が多い、種やワタが残っている | 次回はセラーノ1本から始め、種とワタを除く。残りは丸ごと取り分けておき、味見のあとに足す |
| 色が茶色くなる | 作ってから置いた | 食べる直前に作り、すぐ出す |
アレンジ
どれも基本から1か所だけ変えたものです。全部を一度に試さず、1つずつ試してください。
| アレンジ | 変えるところ | 基本との違い |
|---|---|---|
| 辛さ控えめ | セラーノを入れず、唐辛子は食卓で添える | 各自が好みの辛さを足せる |
| トマトなし | トマトを省く | アボカドと香味野菜が中心になる、編集部のアレンジ。ここで参照した2つのレシピはどちらもトマトを入れている |
| ライムあり | ライム汁を少し加える | 酸味が明るくなり、柑橘の香りが立つ |
| モルカヘテ | 香味野菜を先にすりつぶす | 香味がアボカドにより均一になじむ |
| 用途別 | チップス用は粗め、トルティーヤに塗るなら少しなめらかに | 同じ配合で食感を変える |
チップスと温かいコーントルティーヤで食べる

Mexican Food Journalのレシピは、コーントルティーヤチップス、温かいコーントルティーヤ、カルネ・アサダのような肉料理の添えを挙げています。温めたトルティーヤにひとさじのせれば、それだけで簡単な一口になります。食卓を組み立てるなら、タコスの横に並べたり、ソースを比べるテーブルならモレ・ポブラーノの脇に置いたり、青唐辛子を使う別のメキシコ料理、エンチラーダス・ベルデスと合わせたりするのも合います。
CONABIOは、アボカドをメキシコで栽培化された作物のひとつとして挙げています。同じページには、メキシコの伝統料理のユネスコへの登録提案が2010年に受理されたという説明もあります。これはワカモレが作られている広い背景ですが、この料理の成立年代や、特定の地域・祝祭との結びつきを示すものではありません。
Larousse Cocinaのレシピは『Larousse de la cocina mexicana』に由来し、起源の地域としてメキシコを示しています。この記事の配合とは組み立てが違い、アボカドは5個、まず果肉を塩とレモン汁でつぶしてから他の材料を加え、収量は2カップとあります。同じ名前でも幅があることがわかります。
作ったら、早めに食べる
ワカモレは変色が早く、もとのレシピもすぐ出すことを勧めています。この記事では、確かな根拠がないため、保存できる時間や緑色を保つ方法は案内しません。いちばん簡単なのは、香味野菜とトマトを先に準備しておき、アボカドは食べる直前に切ってつぶすやり方です。
よくある質問
ライムやレモンは必要ですか?
必須ではありません。この記事の基本の配合には柑橘が入っておらず、Mexican Food Journalのレシピもライムを任意としています。Larousse Cocinaのレシピはレモン汁を使います。どちらの流儀もあるので、味見をして酸味がほしいときだけ、少し足してください。
モルカヘテは必要ですか?
必要ありません。ボウルとフォークで作る方法も、同じレシピに載っています。モルカヘテを使うと香味野菜のなじませ方が変わりますが、なくてもおいしいワカモレは作れます。
トマトは必須ですか?
この記事の基本の配合にはトマトが入っていて、Larousse Cocinaの例にも入っています。トマトを省くのは、基本を変える編集部のアレンジです。省くと、アボカドと香味野菜が主役のワカモレになります。
何日くらい保存できますか?
信頼できる安全な保存時間を確認できていないため、日数ではお答えしません。ワカモレは変色が早いので、作りたてをすぐに食べてください。
辛くしないで作るには?
セラーノを減らすか入れず、入れる場合は種とワタを除きます。刻んだ唐辛子を別添えにして、各自で足してもらう方法もあります。













