カステンゲル:オランダ語の名前を持つインドネシアのチーズスティック
生地にはエダム、上にのせるのは粗くおろしたチェダー。この2種類のチーズは置き場所を入れ替えず、生地はまとまるまでしか混ぜず、上面が黄金色になるまで穏やかな温度で焼きます。
インドネシアでルバラン(Lebaran)の時期が来ると、訪ねてくる家族や客人のために菓子の缶が並びます。カステンゲル(kastengel)は、その缶を満たすクッキーのひとつです。インドネシアのMinistry of Creative Economyは、カステンゲルをこうしたルバランの菓子缶のもてなしの一部として、また今日も家庭規模で作られ、売られている菓子として紹介しています。
カステンゲルは小さくて細長い、塩味の焼き菓子です。主役は砂糖ではなくチーズの風味です。この記事で作るのは、インドネシアの料理サイトPrimarasaが公開している一つの配合です。バターとマーガリンの生地におろしたエダムを練り込み、短い棒状に切り、卵黄と牛乳を塗って、粗くおろしたチェダーをのせます。インドネシアにはチーズや分量の違うレシピもありますが、この記事ではこの1配合だけに従い、ほかのレシピの分量は混ぜていません。
Primarasaはこのレシピを、出来上がり約450g、全体で約60分、うちオーブンで約20分と記載しています。これは掲載元自身の数字です。世界ごはん紀行ではこのレシピを台所で試していないため、収量も時間も実測しておらず、目安として受け止めてください。同じ国のほかの料理はインドネシアのレシピからご覧いただけます。
カステンゲルとは:「チーズの棒」が現地の菓子になるまで
名前はオランダ語に由来します。 Ministry of Creative Economyは、カステンゲルをオランダ語のkaasstengels、つまり「チーズの棒」(kaasはチーズ、stengelsは棒)と結びつけています。同省の記事は、オランダ人の住民が持ち込んだ焼き菓子がインドネシアの材料に合わせて変わり、現在のルバランの菓子文化の一部になった、と説明しています。ただしこれは文化の概説であり、発明された正確な年代や特定の家庭の習慣を記録したものではないため、この記事でも起源の年は示しません。
言語学の側からもこうした変化は調べられています。ジャーナルLingTera(Universitas Negeri Yogyakarta)に載った論文は、オランダ語由来の食べ物の名前がインドネシアでどう保たれ、どう変えられたかを扱い、そうした名前を歴史やアイデンティティの目印として論じています。kaasstengelsが日常のインドネシア語でkastengelになったのは、オランダ語の名前が現地の発音や綴りに合わせて形を変えた例にあたります。ただし論文が扱うのは名前であって、菓子そのものがいつ、どう定着したかまでは示していません。
綴りは二通り見かけます。kaasstengelsはオランダ語の形、kastengel(kastengelsとも)はインドネシアで一般的な綴りです。レシピを探すときも、店でエダムを探すときも、両方の綴りで検索すると見つけやすくなります。
この配合とほかの配合
Universitas Negeri Surabayaの英語教育プログラムのサイトには、同じくkastengelと呼ぶ別の家庭レシピがあり、祝いの席の塩味のチーズクッキーとして紹介されています。こちらはチェダーとマーガリンを軸にした配合で、分量も作り方も異なります。カステンゲルに唯一の決まったレシピがあるわけではないことが分かります。この記事では比較のためにだけ使い、分量も手順も以下には取り入れていません。
選び方と代用
お住まいの地域の売り場で選ぶ小麦粉、バター、卵は、ご自身の判断で選ぶもので、この配合では試していません。有塩バターを使うと、無塩バターよりも塩気が強く感じられます。
- エダム: チーズ売り場や輸入食材店で探します。生地の中で主な風味になるチーズです。- エダム: チーズ売り場や輸入食材店で探します。生地の中で主な風味になるチーズです。エダムが見つからないときは、若いゴーダも候補になります。ただし、このレシピには含まれず、試していません。また、風味・塩気・水分がエダムとは違います。
- チェダー: 粗くおろせるブロックタイプが上面に向きます。のせるだけで、生地には入れません。
- 生地のマーガリン: バターを増やして置き換えると、香り、水分、食感が変わります。そのまま置き換えた場合は試していません。
- 牛乳: 塗り液には、普通の液体の牛乳を小さじ1だけ使います。
道具
- チーズおろし器(エダムと、粗くおろすチェダーの両方に使います)
- エダムを風に当てて乾かす浅い皿
- ボウル(大1つ、小麦粉とエダム用に1つ、塗り液用に小1つ)
- ハンドミキサー
- 木べらまたはゴムべら
- 食品用のプラスチックシート2枚(生地をはさんでのばすため)
- めん棒
- 包丁(または抜き型)
- 天板
- 刷毛
- オーブンミトン
- 平らなヘラ
- ワイヤーラック(焼いたあとに冷ますため)
よくあるトラブルと確認点
| 困りごと | 確認すること | 対処 |
|---|---|---|
| 生地が固い | 粉を入れてからどのくらい混ぜたか | 生地がまとまるまでだけ折り混ぜる。混ぜすぎると生地が固くなる |
| 棒の大きさがばらばら | のばした生地の厚さ | 切る前に、2枚のシートではさんで均一な1cmにのばす |
| 天板の上で窮屈になる | 棒と棒のあいだの間隔 | 1本ずつ2cmあけて並べる |
| チーズを入れる場所を間違えた | どのチーズをどこに入れたか | エダムは生地に、チェダーは塗り液のあとに上面にのせる |
| 約20分で上面が淡い | 時間だけでなく色 | オーブンによって差がある。130°Cで、中まで火が通って黄金色になるまで焼く |
| 上面が濃い色になってきた | 焼き上がりまであとどのくらいか | 黄金色になったら取り出す。濃い茶色になるまで焼かない |
アレンジの案
以下は比較のための案で、上のレシピには含まれず、いずれもここでは試していません。
- 抜き型と包丁で切った棒: 包丁の代わりに抜き型も使えます。1枚の天板で二つの見た目を比べられます。
- 上面のチェダーの細かさ: 上のレシピは粗くおろします。細かくおろすと、上面の見た目が変わります。
- エダムだけで作る: エダムそのものの風味を比べたい人もいるかもしれません。ただしチーズの量を変えると別のレシピになり、別に試す必要があります。
- エダムが見つからないときの若いゴーダ: あくまで案です。風味、塩気、水分が変わると考えてください。
ルバランの菓子缶と、日常のお茶

Ministry of Creative Economyは、カステンゲルを、訪ねてきた客のために缶に入れて出すルバランの菓子のひとつに数え、こうしたクッキー文化が今日の家庭規模の商いも支えていると述べています。これは現在の習慣の一場面を伝えるもので、すべてのインドネシアの家庭が同じようにカステンゲルを作る、という意味ではありません。
祝いの時期を離れても、数本を小皿にのせ、紅茶やコーヒーに添えれば手軽なおやつになります。飲み物はあくまで添え物で、クッキーだけで十分です。
よくある質問
Kaasstengelsとカステンゲルは別の食べ物ですか?
同じ名前の二つの綴りです。Kaasstengelsは「チーズの棒」を意味するオランダ語の形で、kastengelはインドネシア語に合わせた形です。Ministry of Creative Economyがそう説明し、LingTeraの論文は名前の変化の一例として論じています。この記事では、インドネシアの焼きチーズクッキーを扱っています。
エダムが見つからないときは何を使えますか?
Primarasaのレシピは代用品を示していません。Primarasaのレシピは代用品を示していません。若いゴーダは代替候補のひとつですが、試していません。このレシピには含まれず、風味・塩気・水分がエダムとは違います。
何分焼きますか?
Primarasaのこの配合では、130°Cで約20分、火が通って黄金色になるまでです。レシピはファンの設定や天板の段を指定しておらず、家庭のオーブンは機種によって違うので、色を見て判断してください。
どのくらいの量ができますか?
Primarasaは450gと記載しています。これは掲載元の数字で、この記事のために量った重さではありません。
冷めると固くなるのはなぜですか?
Universitas Negeri Surabayaのカステンゲルの投稿は、クッキーが冷めるにつれて固くなると書いています。ただしその投稿は別の配合なので、あくまで一般的な観察として受け止めてください。ここのレシピでは、ワイヤーラックの上で冷ますことだけをお伝えしています。
どう保存すればよいですか?
レシピには保存についての記載がないため、この記事では保存の方法も期間も案内しません。
























