カトゥパ:小さな葉のかごに詰めた、黄色いごはん
ココナッツとターメリックをおろして絞り、黄色い液は米に、絞りかすは鍋底に使います。どちらも使い切り、捨てるものはありません。
細く裂いた若いココヤシの葉で編んだ小さな袋が、鍋の水の中に並んでいます。袋の中の生米は、生のターメリックとココナッツで黄色く染まり、詰めてあるのは半分ほど。鍋から上げて開くと、米は袋いっぱいにふくらみ、ぎゅっと詰まった金色のかたまりになっています。これが東ティモールのごはん料理、カトゥパです。
カトゥパは東ティモールでも作り方がひとつではありません。この記事が取り上げるのは、オーストラリア国際農業研究センター(ACIAR)の料理書『Cooking fish and seafood in Timor-Leste』に載っている、ビケケ(Viqueque)自治体で著者の家族がふだん作る一型です。分量・順序・時間はすべてこの型のもので、ほかの作り方と混ぜていません。
この作り方は、すでに編まれた袋を使うところから始まります。生の葉から袋を編む方法は扱いません。編み方を知りたい方は、ACIARの書籍に編み方の別の章があります。
このレシピは、世界ごはん紀行の台所では試作していません。16個・4人分という収量は書籍に載っている数字で、実測した結果ではありません。写真は各動作の雰囲気を示すもので、分量・時間・温度・食品の安全性を保証するものではありません。
カトゥパとは:作り方がいくつもあるごはん
東ティモール政府観光局の公式サイトは、カトゥパを、祝いの席でよく出される米団子と簡潔に紹介しています。ページの記述はこれだけで、レシピは載っていません。
東ティモールの執筆者らとともにつくられたACIARの料理書は、国内にカトゥパの作り方がいくつかあることを記したうえで、そのひとつであるビケケの家庭の型を紹介しています。この記事の材料と手順は、すべてこの型にもとづいています。
カトゥパは、東ティモールの人々とともに海を渡ることもあります。2012年、ブラジルの大学UNILABの広報室は、キャンパスの催しで東ティモール出身の学生たちが、祝いの機会に自国の料理のひとつとしてカトゥパを紹介したと伝えました。これは一つの大学での一度の催しの報告で、各家庭の祝い方を示すものではありません。
添えるものについては、ACIARの書籍が焼き魚とaimanas(唐辛子の薬味)を一緒に出すことを提案し、East Timor Guideの料理ガイドも同じ組み合わせを紹介しています。あくまで食卓での提案で、この記事ではそのレシピは扱いません。
この作り方ならではの点
ココナッツとターメリックを二度使います。 一緒におろして布で絞ると、米に味と色をつける黄色い液が取れます。絞りかすは捨てずに鍋底に広げ、詰めた袋をその上に置いてから水を入れます。
袋は半分ほどしか詰めません。 生米を、刻んだにんにくと赤玉ねぎ、塩、こしょうと一緒に編み袋へ入れ、中にたっぷり余裕を残して閉じます。
油もだしも足しません。 この型にはココナッツミルクも油もスープも出てきません。味のもとは、生のココナッツとターメリック、香味野菜、塩とこしょうです。
この料理に使える食材・調味料
道具
- 食品用に準備された、若いココヤシの葉で編み済みの空の袋(16個)
- おろし器
- ココナッツとターメリックをそれぞれおろす2つの器と、絞った液と絞りかすを分ける器
- 絞るための清潔な布
- まな板と包丁
- 米を選り分ける浅い器とざる
- 大きな混ぜ用ボウルとスプーン
- 蓋つきの大きな鍋
- 袋を鍋から取り出す道具
- 袋を拭く清潔な布
- 冷ますための浅い平かご
選び方と代用
若いココヤシの葉で編まれ、食品用として販売・準備された袋を使ってください。食品に触れてよい用途かを確かめ、詰める前の準備は供給元の指示に従います。由来のわからない葉や観葉植物の葉、ろう紙、木綿の袋は、伝統的な代わりにはならないので使わないでください。
紙袋やバナナの葉で包んだごはんは、編んだカトゥパの袋とは別のものです。この記事では代用品として扱いません。食品用の編み袋が手に入らない場合、この作り方はそのとおりには作れません。
うまくいかないとき
この作り方は試作しておらず、炊き上がりの細かい確認方法も示されていません。そのため、以下の対処は作り方そのものに書かれている範囲にとどめています。
| 状況 | 対処 |
|---|---|
| 袋に半分以上詰めてしまった | 閉じる前に、半分ほどになるまでスプーンで米を戻す。半分ほど詰めるのはこの作り方の一部 |
| 袋がうまく閉じない | もとの編み目に沿って、葉の端をもう一度差し込む。ひも、ほかの葉、紙、布で代用しない |
| 炊き上がりの見極めに迷う | 中火で40〜60分の範囲を守る。この型には確かめられた見た目の目安がないので、ここでも示さない |
| 絞りかすを捨てたくなる | 取っておく。袋の下に敷いて使う |
| 残して取っておきたい | この型では保存と温め直しは扱っていない。同じ食事のうちに出すことを前提にする |
よくある質問
カップの大きさや米の種類は?
この型では、カップの容量も米の品種も指定されていません。米2½カップは、ふだん使っているカップで量ってください。塩とこしょうは記載の量のままにします。グラムなどへの換算は、ここでは示しません。
バナナの葉や紙袋で包んでもよい?
それはまた別の料理で、編み袋に詰めるカトゥパではありません。この記事ではそれらの包みを同等のものとは扱いません。由来のわからない葉や観葉植物の葉、ろう紙、木綿の袋も同じです。食品用の編んだヤシ葉の袋を使い、供給元の食品接触の情報と準備の指示を確かめてください。
袋を自分で編むには?
この記事では編み方を教えません。すでに編まれた袋を使うところから始めます。編み方を知りたい方は、ACIARの料理書『Cooking fish and seafood in Timor-Leste』に編み方の別の章があります。
炊いたカトゥパはどのくらい持ちますか?
この型には、保存期間、室温に置く目安、温め直しの方法が書かれていません。平かごですばやく冷まし、同じ食事のうちに出してください。
絞りかすを取っておくのはなぜ?
この型では、鍋底に絞りかすを広げ、その上に詰めた袋を置いてから水を入れます。液は米の味つけに、かすは鍋の中で使います。
何を添えればよいですか?
ACIARの書籍は焼き魚とaimanasを挙げ、East Timor Guideも似た組み合わせを紹介しています。どちらも任意で、この記事にそのレシピはありません。






























