割れ米のごはん、焼き豚、卵餅、漬物、たれを盛り合わせたベトナムのコムタム
🌍ジャンルベトナム南部料理

コムタムの作り方|ベトナム南部の割れ米とレモングラス豚

世界ごはん紀行編集部
Cooking flow

作り方

STEP 11 / 8

割れ米を洗って炊く

手順1: 割れ米を洗って炊く

割れ米をざるに入れてボウルに重ね、こすらずに水の中でそっと回すように洗います。小さな粒をこれ以上割らないためです。炊飯器に割れ米用か白米用の設定があれば、指定の水量で炊きます。なければ米袋の表示に従ってください。割れ米を浸水させるかどうかは、公開されている情報にも違いがあるので、浸水は製品に書いてあるときだけにします。

炊けたら少し蒸らし、しゃもじで押さえつけず、持ち上げるようにほぐして粒を離します。

STEP 22 / 8

豚肉の厚みをそろえて漬ける

手順2: 豚肉の厚みをそろえて漬ける

肉が厚いときは、縁の筋を切り、たたいて厚みをそろえます。厚みが均一だと火の通りがそろい、硬くなりにくくなります。

魚醤、はちみつ、しょうゆ、油、みじん切りのにんにくとレモングラス、黒こしょうを混ぜ、豚肉にもみ込みます。冷蔵庫で最低1時間、できれば一晩漬けます。生の豚肉に触れた手と器具は洗ってください。

STEP 33 / 8

豚肉を中心まで焼く

手順3: 豚肉を中心まで焼く

焼く前に余分な下味を軽くぬぐいます。はちみつと砂糖は焦げやすいからです。グリルパンか上火のグリルを温め、中火よりやや弱めで、表面に焼き色がついても黒く焦げないよう、ときどき返しながら焼きます。炭火は必須ではありませんが、煙は出るので換気してください。

焼き時間は厚みで変わるため、「片面何分」で仕上がりとはしません。家庭での目安として、清潔な中心温度計を最も厚い部分に差し込み、中心が75℃に達してから、さらに1分以上加熱します。焼いた豚肉には、生の肉に触れていない清潔なトングと皿を使ってください。

STEP 44 / 8

卵と豚肉の蒸し餅(chả trứng)を蒸す

手順4: 卵と豚肉の蒸し餅(chả trứng)を蒸す

春雨ときくらげを水で戻し、しっかり水気を切って、春雨は短く切り、きくらげは刻みます。卵2個は卵黄と卵白に分け、卵黄2個は取っておきます。ボウルに豚ひき肉、春雨、きくらげ、エシャロット、残りの全卵2個と卵白2個分、魚醤、油、塩、こしょうを入れて混ぜます。

浅い耐熱皿に流し入れ、蓋をして約30分蒸します。時間は皿の深さで変わるので、中心が固まっているかを見て、清潔な中心温度計でひき肉の中心が75℃で1分以上になっているかを、豚肉と同じ家庭向けの目安で確かめます。蒸し時間だけを頼りにしないでください。取り分けた卵黄を溶いて表面に塗り、蓋を外して約5分、黄色い層が固まるまで蒸します。少し冷ましてから切ります。

STEP 55 / 8

漬物とたれをつくる

手順5: 漬物とたれをつくる

大根とにんじんは細切りにして少量の塩をまぶし、しんなりしたら水気をしぼります。そこに酢と砂糖を加えて和えます。きゅうりは薄切りにします。

nước chấm は、ぬるま湯に砂糖を溶かしてから、魚醤、ライム果汁、にんにく、唐辛子を加えます。味見をしながら少しずつ調整してください。魚醤は銘柄で塩気が違うので、この配合は出発点です。好みに合わせて整えます。

STEP 66 / 8

ねぎ油をつくる

手順6: ねぎ油をつくる

小さな耐熱ボウルに刻んだ青ねぎと塩ひとつまみを入れます。小鍋で油を熱し、ねぎの上にそっと注ぎます。じゅっと音がして、ねぎがしんなりします。熱い油は跳ねるので、手や顔を離して、ゆっくり注いでください。

STEP 77 / 8

皿に盛り合わせる

手順7: 皿に盛り合わせる

皿にごはんをよそい、焼いた豚肉、切り分けた chả trứng、漬物、きゅうりを脇に並べます。ごはんか豚肉の上にねぎ油を少しのせ、nước chấm は別の器で出して、各自が好きな量をかけられるようにします。

STEP 88 / 8

食卓でたれをかける

手順8: 食卓でたれをかける

食卓で、ごはんと豚肉に nước chấm をスプーンで少しかけ、食べ進めながら足していきます。少しずつかけると、割れ米がべたつかず、甘み・塩気・酸味のバランスも保てます。

公開されているレシピに書かれた短い焼き時間は、安全の基準にはなりません。豚肉は中心まで火を通し、中心75℃で1分以上を目安にしてください。

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Ingredients

材料

材料表の分量4人分

表内の数値を目安として再計算します。塩、辛味、油は味を見ながら調整してください。

準備

買い出しの前に

台所の作業台に並べたコムタム4人分の材料
割れ米、豚肉、豚ひき肉、卵4個、春雨、きくらげ、エシャロット、レモングラス、調味料と野菜
1品目

ごはん

材料 分量 代替・備考
割れ米(gạo tấm) 300g(炊く前) 水加減は米の袋の表示か炊飯器の設定に従う
8品目

焼き豚(sườn)

材料 分量 代替・備考
豚ロースまたは肩ロース(骨付き・骨なし) 4枚(合計600〜700g程度) 肩ロースは脂があり、家庭では乾きにくい
魚醤(nước mắm) 大さじ2 下味用
はちみつ 大さじ2 甘みと色づけ。焦げやすい
しょうゆ 大さじ2 参考にしたレシピの下味に入っていた調味料
油 大さじ2
にんにく 2〜3片 みじん切り
レモングラス 2本分の白い部分 細かいみじん切り
黒こしょう 小さじ1/2
9品目

卵と豚肉の蒸し餅(chả trứng)

材料 分量 代替・備考
豚ひき肉 200g
乾燥春雨(miến) 40g 水で戻して短く切る
乾燥きくらげ(mộc nhĩ) 1/2カップ 水で戻して刻む
エシャロット 大さじ3 刻む
卵 4個 卵黄2個は上塗り用に取り分ける
魚醤 大さじ1
油 大さじ1
塩 小さじ1/2
黒こしょう 小さじ1/2
6品目

甘酸っぱい魚醤だれ(nước chấm)

材料 分量 代替・備考
魚醤 大さじ2
水 大さじ6 ぬるま湯。砂糖を溶かす
砂糖 大さじ1
ライム果汁 大さじ2 酢でも可
にんにく 1片 みじん切り
唐辛子 適量 刻む
3品目

ねぎ油

材料 分量 代替・備考
青ねぎ 4本 刻む
油 大さじ3
塩 ひとつまみ
6品目

漬物と野菜

材料 分量 代替・備考
大根 100g 細切り
にんじん 100g 細切り
酢 大さじ3
砂糖 大さじ2
塩 少々 水気を出す用
きゅうり 1本 薄切りにして生のまま添える

蒸し餅の卵は、4個すべてを使います。卵黄2個は上塗り用に取り分け、残り2個の全卵と卵白2個分を豚肉の生地に入れます。生地は卵白だけではありません。

なお、4人分の米は、生米ではなく炊いたごはんで4カップが目安です。ここでの生米300gは、4人分として家庭向けに決めた設定です。

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手に入りにくい材料の買い方

買い出しガイド

熱々の小さな米粒のごはん。そこに、レモングラスと魚醤の香りをまとい、縁にキャラメル色の焼き目がついた豚肉がのります。脇には細切りの大根とにんじんの漬物、ひんやりしたきゅうり、ごはんの上でつやつやと光るねぎ油。別の小鉢には、注ぐばかりの甘い魚醤だれ。これがベトナム南部、ホーチミン市(サイゴン)と強く結びついたコムタムの一皿です。割れた米粒そのものが料理の中心にあります。

名前にも手がかりがあります。Cơm は炊いたごはん、tấm は精米のときに割れてしまった米粒のこと。長粒の米をそのまま炊いたごはんとは違い、短く砕けた粒は、炊き上がりも、たれの含み方も変わってきます。

コムタム:割れ米が主役のサイゴンの一皿

豆知識

この皿で守りたいのは、短い粒をつぶさずほぐしたごはんと、甘い下味を焦がさず中まで火を通した豚肉です。たれは別の器に入れて出し、かける量は食べる人が決めます。

このレシピは、割れ米、レモングラスと魚醤の焼き豚、ねぎ油、甘酢っぱいたれ、簡単な漬物を軸に、卵と豚ひき肉の蒸し餅 chả trứng も加えて、店で出てくるような一皿に近づけた家庭向けの組み立てです。分量は公開されているレシピをもとに家庭の台所向けにまとめた提案で、これが唯一の伝統的な配合というわけではありません。店の盛り合わせに近い皿まで作れるように、蒸し餅の工程も入れてあります。


割れ米から、ホーチミン市の定番へ

ベトナム政府観光局の案内では、コムタムはホーチミン市の朝食の定番として紹介され、いまは一日を通して食べられています。tấm の米は、売り物にならない割れ米を農家が取っておいて食べていたものだと説明されており、豚肉、目玉焼き、ねぎ、パパイヤの甘酢漬け、甘い魚醤だれを合わせた皿が例に挙がっています。売り物にならなかった米が出発点というわけです。

VnExpress International は、コムタムをサイゴンの料理として紹介し、所得の低い人たちの食事と結びつけながら、現在はさまざまな形があることも伝えています。二つの資料を並べて読むと、精米の副産物だった割れ米が、都市の朝ごはんの文化に根づいていった料理だとわかります。ただし、いつ生まれたか、誰が考え出したかは、どちらにも書かれていません。この記事でも年代や考案者は特定しません。

変わってきたのは、皿に何をのせるかです。ごはんの脇に並ぶ具は店や地域、家庭で違います。次の節で、その主な組み合わせを見ていきます。

sườn・bì・chả、店ごとに変わる盛り合わせ

店の皿には、ごはんに添えて三つの定番がのることがあります。ほかに目玉焼き、ソーセージ、漬物なども、場所によって加わります。

名前 どんなもの このレシピでは
sườn(スオン) 焼き豚。下味をつけたポークチョップが多い 作る:レモングラスと魚醤の豚肉
bì(ビー) 細切りの豚皮と豚肉を、thính gạo(炒り米の粉)で和えたもの 基本のレシピには入れない。アレンジの項を参照
chả trứng(チャーチュン) 豚ひき肉と卵の蒸し餅。春雨やきくらげを入れることが多い 作る:上に卵黄の層をのせて蒸す
添え物 漬物、きゅうり、ねぎ油、甘い魚醤だれ 作る:大根とにんじんの簡単漬物、きゅうり、ねぎ油、nước chấm

観光局の案内には、薄切り肉、ソーセージ、煮卵をのせるロンスエン(Long Xuyên)風の皿も出てきます。ただし、この説明は主にこの一つの案内によるものなので、地域によって皿が変わる例の一つとして受け止めてください。決まった定義ではありません。

bì は買い物にも下ごしらえにも手間がかかるため、基本のレシピでは省きました。ごはん、焼き豚、蒸し餅、漬物、ねぎ油、たれがそろえば、食事として十分に成り立ちます。


道具

  • 炊飯器、または蓋つきの鍋(ごはん用)
  • 目の細かいざるとボウル(米をとぐ用)
  • グリルパン、または魚焼きグリルやオーブンのグリルなど上から焼く器具
  • 清潔な中心温度計
  • 蓋つきの蒸し器と、蒸し餅用の浅い耐熱皿
  • トングと、生の豚肉用・焼いた豚肉用の別々の皿
  • ねぎ油用の小さな耐熱ボウルと、油を温める小鍋

米、魚醤、レモングラスの選び方

この料理の個性を決めるのは、何より割れ米です。ベトナム食材店や東南アジア食材店で、gạo tấm や「ブロークンライス」の名前を探してください。

食材 選ぶときの目安 見つからないとき
割れ米(gạo tấm) 短く不揃いに割れた粒 ジャスミン米や日本のうるち米でもおいしく炊けますが、粒の長さ、ほぐれ方、たれの含み方が違います。割れ米そのものではありません
魚醤(nước mắm) 銘柄で塩気がかなり違う 水・砂糖・柑橘で、少しずつ味を調整する。分量を一度に大きく変えない
レモングラス 生の茎の白い部分を使う 生が手に入らなければ冷凍も助けになる。しょうがやレモンの皮は別の香りになり、完全な代わりにはならない
しょうゆ 参考にしたレシピが下味に使っていたもの 現地のどの型にも入るわけではない。ここでは色とコクを足す役割
きくらげ・春雨 乾燥品をアジア食材店などで 省くと蒸し餅の食感が変わる

割れ米の短い粒は、米袋の表示どおりに炊くのが前提です。魚醤の塩気は銘柄しだいなので、たれは味を見ながら整えます。


失敗したときの直し方

困りごと 考えられる原因 直し方
ごはんが団子状、またはべちゃつく 洗うときにこすりすぎた。水加減や浸水が製品に合っていない やさしく洗い、炊飯器か米袋の水加減・浸水の指示に従う。ほぐすときは押さず、持ち上げる
豚肉の表面が焦げる 下味の砂糖とはちみつが焦げやすい 余分な下味をぬぐい、火を弱め、こまめに返す
豚肉が硬くパサつく 厚みが不ぞろい。焼きすぎ 厚みをそろえてたたく。温度計で安全な加熱を確認し、勘で長く焼かない
たれが塩辛い 魚醤の銘柄で塩気が違う 水、砂糖、ライムを少しずつ足す
chả trứng が水っぽい、崩れる 戻した春雨ときくらげの水切り不足。熱いうちに切った しっかり水気を切り、少し冷ましてから切る
chả trứng の中心がゆるい 皿が思ったより深い 蓋をして蒸し続け、中心が固まり、清潔な温度計でひき肉の中心が75℃で1分以上になってから、卵黄の層をのせる

chả trứng の蒸し時間には幅があります。卵黄を塗る前に約30分蒸す方法もあれば、20〜25分蒸してから卵黄の層に8〜10分かける方法もあります。どちらの数字よりも、皿の深さのほうが大きく影響します。

アレンジ

  1. 骨付き豚ロースで店の見た目に近づける。 骨付きのロースを使うと、サイゴンの皿に近い姿になります。厚みに合わせて焼き時間を調整し、中心を確かめてください。
  2. 豚肉の代わりに鶏もも肉で作る。 別のレシピとして扱い、豚肉の時間を流用せず、中心まで火を通します。
  3. bì を加える。 細切りの豚皮と豚肉を thính gạo(炒り米の粉)で和えると、乾いた歯ざわりが加わります。手に入る加工品を確認し、衛生に気をつけて扱ってください。市販の豚皮スナックは同じものではありません。
  4. chả trứng を省いた簡単な皿にする。 割れ米、焼き豚、目玉焼き、漬物で、手早い皿になります。蒸し餅を添えた完全版よりは軽い構成です。
  5. ロンスエン風の盛り合わせを試す。 観光局の案内にある、薄切り肉、ソーセージ、煮卵の組み合わせです。これは主にその一つの資料に基づく例です。

保存、再加熱、アレルギー

先に作っておく場合は、具を別々にして早く冷まし、冷蔵庫に入れます。食べる分だけ取り出して、しっかり再加熱してください。炊いたごはんを常温に置いたままにしないでください。具体的な保存期間は、ここでは示しません。

アレルギー

この料理には、魚(魚醤)、卵、豚肉が使われ、しょうゆには通常、小麦と大豆が含まれます。含まれるアレルゲンは使う製品によって変わるので、表示を確認してください。

よくある質問

割れ米が見つからないときは?

ジャスミン米や日本のうるち米でも作れます。ただし、粒が長かったり粘りがあったりして、ほぐれ方もたれの含み方も違います。おいしい皿にはなりますが、料理名の由来になっている割れ米の食感とは別物です。

炭火なしで作れますか?

作れます。グリルパンや、魚焼きグリルなど上から焼く器具で焼けます。甘い下味は煙が出やすく焦げやすいので、余分な下味をぬぐい、火は強くしすぎないでください。

bì と chả は必ず必要ですか?

いいえ。sườn、bì、chả がそろうのは店の盛り合わせの一例で、店、地域、家庭で組み合わせは変わります。家庭では、ごはん、焼き豚、漬物、ねぎ油、たれだけでも食事になります。chả trứng や bì は加えるものです。

ブンティットヌンとの違いは?

どちらも焼き豚を使いますが、ブンティットヌンは米粉の麺(ブン)に具とたれを合わせる料理です。コムタムは割れ米を中心に皿に盛り、甘い魚醤だれをかけて食べます。ブンティットヌンと並べて作ると違いがよくわかります。北部の焼き豚つけ麺ブンチャーも、別の料理として比べてみてください。

主な参考リンク

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