白い深皿に山盛りにした、溶かしバターで艶のある黄金色のシュペッツレ。チーズや付け合わせは添えていない
🌍ジャンルドイツ・シュヴァーベン料理

シュペッツレの作り方|卵生地を沸騰湯に押し出すシュヴァーベンの卵麺

世界ごはん紀行編集部
Cooking flow

作り方

STEP 11 / 4

生地を混ぜ、残りの水を少しずつ加える

手順1: 生地を混ぜ、残りの水を少しずつ加える

大きなボウルに小麦粉を入れて卵を割り入れ、塩ひとつまみと水の約半量を加えて木べらで混ぜます。この時点では、ボウルにまだ乾いた粉が残っています。

そのあと残りの水を少しずつ加え、加えるたびによく混ぜて、だまがなくなるまで続けます。生地がなめらかになり、プレスで押し出せる状態になったら水を止めます。総量は200–250 mlの範囲です。生地は「なめらかで粘りがあり、泡が出る」までよく混ぜるのが目安です。

STEP 22 / 4

生地を沸騰湯に押し出す

手順2: 生地を沸騰湯に押し出す

プレスに生地を入れ、沸騰している鍋の上にかざします。湯の上でプレスを円を描くように動かしながら、生地を押し出して切り落としていきます。この方法だと麺は長めの形になります。長さがそろわなくてかまいません。

一度に大量に押し出さず、小分けにして進めます。生地を一度に入れすぎると、湯の温度が下がったり、麺がくっついて塊になったりしやすくなります。

STEP 33 / 4

2〜3分茹で、浮いたらすくう

手順3: 2〜3分茹で、浮いたらすくう

麺を2〜3分茹で、湯面に浮いてきたら穴あきお玉ですくい上げます。鍋の湯の量や一度に入れる生地の量によって茹で上がりは変わるので、時計だけに頼らず麺の浮き方を見て判断してください。

STEP 44 / 4

冷水にくぐらせて水を切り、バターで温める

手順4: 冷水にくぐらせて水を切り、バターで温める

すくった麺はそのつど冷水のボウルにさっとくぐらせます。麺同士がくっつくのを防ぐための工程です。そのあと次の生地を同じように押し出して茹でます。生地をすべて茹で終えたら、ざるでよく水を切ります。

食べる直前に、水を切った麺を広めのフライパンでバターと一緒に温め、バターが薄くからむように返します。麺全体が温まるまで加熱してください。

2〜3分で浮いてくるのは、レシピが示す「すくい上げる合図」であり、中心まで安全な温度に達した保証ではありません。家庭での調理の一般的な目安として、厚生労働省は食品の中心部を75℃で1分間以上加熱することを示しています。麺は太さによって火の通り方が変わりうるので、最後のバターで温める工程で、全体をしっかり温めてください。

水は約半量から始めて残りを少しずつ加えるのが、だまを防ぐ近道です。総量200–250 mlは上限の範囲であって、最初に注ぐ量ではありません。

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Ingredients

材料

材料表の分量4人分

表内の数値を目安として再計算します。塩、辛味、油は味を見ながら調整してください。

9品目

材料

シュペッツレの材料。小麦粉500g、卵5個、200〜250mlの範囲で用意する生地用の水、塩、仕上げ用のバター
小麦粉、卵、生地用の水、塩、仕上げのバター。ゆで湯とすすぎ用の水は別に用意する
材料 分量 代替・備考
小麦粉(Mehl, Type 405) 500 g 生地の骨格になる
卵(Eier) 5個 生地をつなぎ、卵の風味と色を出す
水(Wasser) 200–250 ml 押し出せる硬さに整える。最初は約半量(約100–125 ml)で始め、残りを少しずつ加える
塩(Salz) ひとつまみ 生地の味つけ用
ゆで湯(Kochwasser) 必要量 押し出した生地を茹でる。塩は加えない
冷水 必要量 茹でた麺をさっとくぐらせる用。生地用の水とは別に用意する
バター(Butter) 適量 仕上げに麺を温めてからめる
調理済みのレンズ豆(任意) 適量 添える用。麺には含めない
調理済みのソーセージ(任意) 適量 添える用。麺には含めない

このレシピの分量は、シュヴァーベン・アルプ観光協会の4人分のレシピ1点だけに基づいています。水は決まった量ではなく幅で示されています。水は最大250 mlまでを別の計量カップに量り、まず約半量を混ぜ、残りを少しずつ足して、生地の状態を見ながら総量200–250 mlの範囲で止めます。


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手に入りにくい材料の買い方

買い出しガイド

肉料理の脇に、短い黄色の卵麺がひとさじ。濃く黒いソースが、麺の隙間にとろりと落ちていきます。別の日には、同じ麺がソーセージ入りのレンズ豆の鍋の隣に座っています。ドイツ南西部のシュヴァーベンでは、シュペッツレはまさにこう食べられています。シュヴァーベン・アルプの観光協会は、肉料理に添える、レンズ豆とソーセージと食べる、チーズと食べる、ソースだけで食べる、といった食べ方を挙げています。

シュペッツレ:ソースを受け止める黄色い卵麺

コツ

小麦粉・卵・水・塩だけの生地をなめらかになるまで混ぜ、そのまま沸騰湯に押し出し、浮いたらすくい上げて、バターで仕上げます。やわらかく、少し不揃いで、ソースをよくからめる麺に仕上げるための工夫が、この手順のすべてです。

材料は小麦粉、卵、水、塩ひとつまみ。これだけです。家庭で差が出るのは、生地をどのくらいの硬さにするかと、それをどうやって鍋に入れるか。このレシピは、シュヴァーベン・アルプ観光協会の4人分のレシピに沿い、生地をシュペッツレプレス(Spätzlepresse)で沸騰湯に直接押し出して作ります。板から手で削る成形は別の技法なので、手順には混ぜず、文化の節で説明します。

豆知識

ドイツ語の綴りは Spätzle で、ウムラウト(ä)を使わずに「Spaetzle」と書かれることもあります。Knöpfle(クネップフレ)は、これに近い、より短く丸い形です。2つの呼び名の使い分けは土地によって違うので、厳密に別々の料理というより、形の幅として捉えるのがよさそうです。


選び方と代用

  • 小麦粉: ドイツの Type 405 を使います。手に入らなければ、一般的な小麦粉(日本では中力粉)がもっとも無難な候補ですが、同じ仕上がりになるかは確認できていません。薄力粉だとよりやわらかい麺になるかもしれませんが、同等のものとして扱うことはできません。
  • 卵: 5個使います。使った卵のサイズを控えておくと、次に生地を比べるときに役立ちます。粉や卵が違えば生地に必要な水の量も変わるので、幅があるからといって250 mlまで入れる必要はありません。
  • バター: 仕上げにバターを適量使います。溶かして麺に薄くからむ程度にとどめます。生地にすでに塩が入っているので、無塩バターが使いやすいでしょう。
  • レンズ豆とソーセージ: 添えるなら、別に調理しておいたものか、すでに火が通っているものを使います。麺の生地には混ぜません。

特別な食材はなく、ふつうのスーパーで揃います。

注意

このレシピには小麦(小麦粉)、卵、乳(バター)が含まれます。調理の前に、食べる人全員に確認してください。

道具

シュペッツレプレス、大鍋、穴あきお玉を清潔な台に並べたところ
プレス成形に使う基本の道具は、プレス、大きな鍋、穴あきお玉
  • シュペッツレプレス(Spätzlepresse):成形器具
  • 湯を沸かす大きな鍋
  • 穴あきお玉(または網じゃくし)
  • 大きなボウルと木べら
  • 生地用の水を量る計量カップ
  • 冷水を入れるボウルとざる
  • 麺をバターで温める広めのフライパン

専用のプレスがあれば生地を手早く鍋に押し出せますが、使う場面の限られた道具で、置き場所も必要です。何度も作るなら持っておく価値があります。一度だけ試したいときは、板から手で削る方法ではこのレシピのプレス版とは仕上がりが違うことを知っておいてください。この記事では、その方法を工程として説明していません。


うまくいかないときの直し方

困りごと 考えられる原因 対処
生地がだまだらけ 水を一度に入れた、または混ぜ足りない プレスに入れる前に、だまがなくなるまで混ぜ続ける。次回は水の約半量から始める
生地が硬くてプレスで押し出せない 水を加えるのが早く止まった 残りの水を少量ずつ加え、そのたびに混ぜる。総量250 mlは超えない
生地がゆるすぎる 水を一度に入れすぎた 原典に直し方の記載はない。次回は水をもっとゆっくり加え、押し出せるようになった時点で止める
鍋の中で麺が大きな塊になる 生地を一度に入れすぎた、または湯が十分沸いていない 小分けにして押し出し、湯が再び沸騰してから次を入れる
茹でたあとに麺がくっつく 冷水にくぐらせなかった、または水切りが足りない 原典どおり1回分ずつ冷水にさっとくぐらせ、バターを加える前にしっかり水を切る

水を別に量って少しずつ加えれば、これらのトラブルの多くは起きる前に防げます。

食べ方

プレーンな黄金色のシュペッツレの鉢と、別皿のレンズ豆とソーセージ
レンズ豆とソーセージの隣に盛る。麺自体はプレーンのまま

バターで仕上げただけのシュペッツレは、完成した一皿というより土台です。資料が挙げる食べ方は次のとおりです。

  • 濃いソースの肉料理に添える: バイエルン州の食文化遺産の登録ページは、シュペッツレを濃いソースの肉料理の付け合わせとして紹介しています。麺がソースを吸うので、麺自体はバターだけのシンプルな味にしておきます。
  • レンズ豆とソーセージと: シュヴァーベン・アルプ観光協会が挙げる組み合わせです。レンズ豆とソーセージは別に盛り、麺はプレーンのままにします。
  • バターで、またはソースだけで: バターは仕上げの工程にすでに入っています。原典はソースだけで食べる例も挙げています。
  • バターとパン粉で: アルプシュタット観光局が、この地域の食べ方として紹介しています。
  • チーズと: チーズと食べる例もあり、食文化遺産の登録ページはチーズ、バター、揚げ玉ねぎを挙げています。チーズを重ねるケーゼシュペッツレは材料の違う別のレシピなので、この基本の生地にチーズは加えません。

シュペッツレは、シュトゥットガルトの牛肉スープガイスブルガー・マルシュの具にもなります。その場合は、そのレシピの分量に従い、この記事の生地の配合と混ぜないでください。この麺が並ぶ地方の食卓をもっと見たい方は、ドイツのほかの料理もどうぞ。


シュヴァーベンのシュペッツレ:形、歴史、保護された名前

シュペッツレはシュヴァーベンの料理です。バイエルン州の食文化遺産の登録ページは、黄色くて長さ2〜3 cmほどの卵麺と説明し、この地域での製造の伝統は18世紀まで遡ると述べています。同じページは、かつては四旬節の食事だったこと、そして板から生地を手で削る作り方が、今も特別な品質の証とみなされていることも説明しています。

成形の3つの方法

成形方法 仕上がりの形 出典
シュペッツレプレス 長い筋状 このレシピの方法(シュヴァーベン・アルプ観光協会)
濡らした板からナイフで削る 手で整える伝統的な形 バイエルン州の食文化遺産の登録ページ、アルプシュタット観光局
ホーベル(おろし器のような成形器具) 短い形でKnöpfleに近い アルプシュタット観光局

このレシピはプレス版です。板から削る方法には独自の技術が必要で、この記事では手順を説明していません。同じ仕上がりになる直接の代替と考えないでください。試す場合は、沸騰した湯と蒸気の近くでの作業になるので、慎重に行ってください。

レシピ自体にも違いがあります。アルプシュタット観光局は、小麦粉250 g、卵2個、水約1/8 lの配合を紹介しており、WDRの版は生地を30分以上休ませます。これらは分量の異なる別のレシピなので、上のレシピに量や工程を混ぜないでください。

保護された名称

「Schwäbische Spätzle / Schwäbische Knöpfle」は、地理的表示保護(PGI)の登録名称です。英国政府の保護食品名の登録簿は、原産国をドイツ、EUでの最初の登録日を2012年3月8日と記録しています。保護の対象は、登録された仕様に従ってシュヴァーベンで作られた産品です。ほかの土地の家庭で、このレシピのように作ったシュペッツレは、その保護された産品ではありません。

スズメの話

名前は、手に持った生地が小さなスズメ(Spatzen)に似ていたことに由来する、という話があります。アルプシュタット観光局はこの話を紹介していますが、本当かどうかはわからないと断っています。名前の由来として確かめられたものではなく、伝説として受け止めるのがよいでしょう。

残ったとき

家庭で作ったシュペッツレの保存期間を示した資料は見当たらないため、この記事でも日数は示しません。一般的な家庭の食品衛生の心がけとして、茹でた麺を室温に長く置かないこと、残りは浅い容器に小分けして早く冷やし、冷蔵庫に入れること、食べるときは中までしっかり再加熱することを守ってください。

WDRは、余ったシュペッツレを袋に入れて冷凍し、解凍後に電子レンジで温める方法を紹介しています。これは放送局の紹介する方法で、公的な食品安全の基準ではなく、どのくらい保てるかも示されていません。

よくある質問

コツ

疑問の多くは2つに行き着きます。水は少しずつ加えること、そして浮いた麺をすくう合図にしつつ、最後には全体をしっかり温めることです。

シュペッツレとKnöpfleは同じものですか?

どちらも小麦粉と卵でできた、近い関係の麺です。Knöpfleは一般に、より短く丸い形を指します。保護された名称そのものも「Schwäbische Spätzle / Schwäbische Knöpfle」です。形も呼び名も地域によって幅があり、2つの言葉がいつも厳密に使い分けられているわけではありません。

プレスがなくても作れますか?

伝統的には、濡らした板からナイフで手で削る作り方もあり、ホーベルを使う人もいます。どちらもこのレシピのプレス版とは仕上がりの形が違い、この記事では手順を説明していません。この手順に沿うなら、プレスがいちばん確実です。

生地に水はどのくらい入れますか?

小麦粉500 gと卵5個に対して、総量200–250 mlです。まず約半量(約100–125 ml)を混ぜ、残りを少しずつ加えて、なめらかでだまがなく、押し出せる状態になったら止めます。250 mlまで入れる必要はありません。

ゆで湯に塩を入れますか?

原典のレシピは生地にひとつまみの塩を入れるだけで、ゆで湯は沸騰した湯とだけ書いています。このレシピも原典に従い、ゆで湯には塩を加えません。

何と一緒に食べますか?

濃いソースの肉料理、レンズ豆とソーセージ、バター、ソースだけ、チーズなどです。チーズを重ねるとケーゼシュペッツレという別の料理になります。

残りはどう扱えばよいですか?

室温に長く置かず、浅い容器に小分けして早く冷やし、冷蔵庫に入れて、食べるときはしっかり再加熱してください。資料に保存期間の記載がないため、日数は示しません。

主な参考リンク

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