乾燥じゃがいもと豚肉を赤いアヒ・パンカのソースで煮込んだペルー料理カラプルクラ
🔪下準備8時間30分
🔥調理1時間10分
🍽️分量4
🌍料理ペルー料理

カラプルクラの作り方|乾燥じゃがいもで煮るペルー料理

約17分で読めます世界ごはん紀行編集部
Cooking flow

作り方を先に見る

STEP 11 / 7

乾燥じゃがいもを空炒りする

手順1: 乾燥じゃがいもを空炒りする

厚手の鍋かフライパンに油は入れず、乾燥じゃがいもを中弱火にかけます。木べらで動かしながら5分前後炒めると、表面が薄いきつね色になり、乾いた香ばしさが立ってきます。薄いきつね色と香ばしい匂いで止めるのがコツで、黒くなるまで炒めてはいけません。火を止めたらバットへ広げて粗熱を取り、表面の粉を水でさっと洗い流します。焦げた粒が混じると煮込み全体に苦味が出るので、黒いものは取り除いてください。

STEP 22 / 7

たっぷりの水で一晩戻す

手順2: たっぷりの水で一晩戻す

粗熱を取って洗った乾燥じゃがいもをボウルへ入れ、2倍量以上の冷水を注いで8〜12時間置きます。翌朝、水を捨てて表面の水分を拭きましょう。外側は戻り、中心は形を保つ状態が目安で、外側は柔らかく、指で押すと中心に少し抵抗が残ります。戻し水は煮汁に使う前提にせず、においや濁りが気になるときは必ず捨ててください。一晩の吸水を省くと、煮汁だけが先に減って、中心が硬く残りやすくなります。

STEP 33 / 7

豚肉の表面を焼く

手順3: 豚肉の表面を焼く

豚肉を2.5cm角に切り、塩の半量と黒こしょう少々をまぶします。鍋に植物油大さじ1を入れて中強火にかけ、肉を重ならないよう並べて、各面を合計6〜8分焼きます。全面に焼き色がつけば十分で、中心まで火を通し切る必要はありません。鍋が狭ければ2回に分けましょう。焼き付いた茶色い部分は、あとで煮汁の旨味になります。ただし、黒く焦げた部分は残さないでください。

STEP 44 / 7

玉ねぎとアヒ・パンカを炒める

手順4: 玉ねぎとアヒ・パンカを炒める

肉をいったん取り出し、同じ鍋に残りの油を足して中火にします。玉ねぎを6分ほど、透き通って甘い匂いがするまで炒めたら、にんにくを加えて1分。続けてアヒ・パンカ、クミン、残りの黒こしょうを入れて2分炒めます。油が赤く染まり、玉ねぎがソースの土台になるのが合図です。ペーストの色が油へ移り、粉っぽさと生の唐辛子の匂いが消えたら次へ進みます。鍋底が乾いて焦げそうなときは、ブロスを大さじ1〜2だけ加えて木べらでこそげてください。黒く焦がしてしまったら、香味だれは作り直します。

STEP 55 / 7

乾燥じゃがいもと肉を煮込む

手順5: 乾燥じゃがいもと肉を煮込む

鍋へ、戻した乾燥じゃがいも、焼いた豚肉、熱いブロス700ml、シナモン、クローブ、赤ワインまたはポートワイン60mlを加えます。中火で沸かしたら弱火に落とし、ふたを少しずらして50〜60分、ときどき底から混ぜながら煮ましょう。乾燥じゃがいもに箸が入り、噛むとほくっとしながら輪郭が残り、煮汁が肉とじゃがいもにまとわりついたら次へ進みます。目安は、煮汁がスプーンの背に薄く残り、じゃがいもが崩れないことです。煮汁が早く減ったら、熱いブロスを50mlずつ足してください。水を一度に足しすぎると、味が薄くなります。豚肉は中心まで火を通し、温度計があれば中心75℃で1分以上を確かめます。

STEP 66 / 7

ピーナッツを加えて仕上げる

手順6: ピーナッツを加えて仕上げる

無塩ローストピーナッツ50gを粗く砕き、煮込みの最後の10分に加えます。弱火のまま混ぜ、ソースに香ばしさと軽いとろみが移ったら、塩で味を決めましょう。ピーナッツを早く入れすぎると香りが弱くなり、煮汁を吸って鍋底に張り付きやすくなります。仕上がりはペースト状にせず、乾燥じゃがいもの粒と肉の形が見える濃度に。ピーナッツアレルギーのある人には提供せず、代替を使う場合も、同じ食感や安全性を約束するものではありません。

STEP 77 / 7

休ませて白米とユカに盛る

手順7: 休ませて白米とユカに盛る

火を止めて10分休ませ、シナモンとクローブを取り出してから、味を確かめ直します。作りたては煮汁がゆるく見えても、休ませると濃くなるので、塩や水を足す前に10分置いてください。皿には白米を片側に盛り、カラプルクラを隣へ。ゆでたユカ、ライムを搾った赤玉ねぎ、香菜は別添えにします。白米とユカを、濃い煮汁を受ける添え物として分けて盛ると、ソースを米へ少量からませながら、乾燥じゃがいも、豚肉、ピーナッツの食感が一皿で分かります。

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Ingredients

材料を分けて見る

準備

買い出しの前に

カラプルクラの材料を乾燥じゃがいも、豚肉、アヒ・パンカ、ピーナッツに分けた材料台
カラプルクラの材料
6品目

煮込みの材料

材料 分量 代替・備考
乾燥じゃがいも(パパ・セカ) 300g 主役の食材。空炒りしてからたっぷりの水で戻す。生のじゃがいもとは別物。
豚肩ロースまたは豚バラ 500g 2.5cm角。脂を軽く残すと煮込みに厚みが出る。鶏もも肉にも替えられる。
玉ねぎ 1個(約200g) みじん切り。赤玉ねぎでもよい。
にんにく 3片(約15g) みじん切りまたはすりおろし。
植物油 大さじ2 肉を焼き、香味だれを炒める。
水または豚・鶏ブロス 700ml 熱い状態で加える。煮詰まりすぎた時の追加分を別に用意する。
8品目

香味だれと仕上げ

材料 分量 代替・備考
アヒ・パンカ(ペースト) 大さじ3(約45g) 赤い色、果実のような香り、穏やかな辛味を担う。
クミンパウダー 小さじ1/2 入れすぎず、乾燥じゃがいもの香りを残す。
黒こしょう 小さじ1/2 肉の下味と仕上げに分けてもよい。
塩 小さじ1 ブロスの塩分を見て最後に調整する。
シナモンスティック 1本 煮込みの香りづけ。盛り付け前に取り出す。
クローブ 2個 煮込みの香りづけ。取り出しやすいよう茶こし袋に入れてもよい。
赤ワインまたはポートワイン 60ml 省く場合は同量のブロスを足す。アルコールを飛ばして使う。
無塩ローストピーナッツ 50g 粗く砕き、最後の10分で加える。アレルギーがあれば別案を確認する。
5品目

添え物

材料 分量 代替・備考
白米 炊いたもの約600g 1人約150g。ソースを受ける主な添え物。
ユカ(yucaの根) 400g 任意。皮を厚くむいてゆで、食べやすく切る。
赤玉ねぎ 1/2個 薄切り。ライムと合わせて酸味のある添え物にする。
ライム 1個 赤玉ねぎに搾る。レモンでもよいが香りは変わる。
香菜 10g 任意。仕上げの香りづけ。
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材料表の分量4人分

表内の数値を目安として再計算します。塩、辛味、油は味を見ながら調整してください。

栄養情報 1人分の目安
180kcal
エネルギー
8.0g
タンパク質
8.8g
脂質
18.5g
炭水化物
2.5g
食物繊維
245mg
ナトリウム
※ 目安値です。材料や調理法により変動します。
Shop the pantry

材料からそろえる、味の決め手

買い出しガイド

リマの台所から、土鍋の香りが立つ

乾燥じゃがいもを煮込んだカラプルクラを白米とユカに添えたペルーの食卓
カラプルクラを白米とユカに添えた食卓

ふたを持ち上げると、湯気といっしょに唐辛子の甘い香りと、炒った乾燥じゃがいもの香ばしさが立ちのぼります。鍋の中は艶のある赤いソース、その脇に白いご飯と、ゆでたユカ。カラプルクラ(carapulcra)は、乾燥じゃがいもを豚肉または鶏肉、アヒ・パンカ、香辛料、ピーナッツなどと煮込むペルー料理です。乾燥じゃがいもを主役にした赤い煮込みと思ってもらえれば、味の見当がつくはずです。

日本の台所で作るこの記事では、豚肉を使います。乾燥じゃがいもは、ほくほくしながら形を保つところまで戻してから煮込みます。アヒ・パンカは辛さだけでなく、赤い色と果実を思わせる香りを受け持ち、ピーナッツは仕上げに濃度と香ばしさを足します。辛さではなく、唐辛子の香りと煮込みの濃さを重ねるのがこの料理の味わいです。添えるのは白米を主役に、ユカと紫玉ねぎの酸味。日本で材料をそろえやすく、食卓へ運びやすい一例として組みました。

道のりのポイントは三つあります。乾燥じゃがいもを空炒りしてから一晩戻すこと、香味だれを焦がさずに作ること、最後にピーナッツを加えて煮詰めること。下ごしらえに一晩かかるので、食べる前日に乾燥じゃがいもを戻しておきましょう。なお、生のじゃがいもをそのまま置き換える料理ではありません。その理由は、材料の節で具体的にお話しします。

乾燥じゃがいもは、保存食から祝いの食卓へ

パパ・セカと香辛料、土鍋を並べたカラプルクラの下ごしらえ
乾燥じゃがいもと香辛料を使うカラプルクラの背景

カラプルクラは、乾燥じゃがいもを使う古いペルー料理として紹介されています。乾燥じゃがいもとは、皮をむいたじゃがいもを乾かして保存する食材です。乾かすと、生のじゃがいもにはない香ばしさが生まれ、煮込んでも崩れにくい食感になります。生のじゃがいもではなく、乾かしたじゃがいもの香りが、この鍋の背骨です。ただし「最古」や「発祥地」といった単一の起源は言い切れず、由来にはいくつかの説明があります。

豆知識

Brand Peru(PROMPERÚ)は、カラプルクラの古い形として、熱い石を使う「Kalapurca」に触れています。後の料理で、豚肉や鶏肉、米やユカが組み合わさっていったという説明です。これは料理が変わってきた道筋の紹介で、今の家庭料理がみな同じ工程を守っているという意味ではありません。料理名の語源や単一の発祥については資料によって説明が一致しないため、ここでは断定しないでおきます。

公式のペルー料理紹介では、カラプルクラは家族の祝いや日曜日の食卓、祭りと結びつく料理として扱われています。アンデス由来の乾燥じゃがいもに、豚肉や鶏肉、米、ユカなど、時代や地域によって加わった食材が重なっているわけです。保存の知恵が、家族で囲む祝いの鍋に変わる。アフロ・ペルー文化との関係も語られますが、それはChinchaの食文化や料理の組み合わせを紹介する資料の範囲での話で、料理全体の単一の起源を示すものではありません。


コツ

日本で探すときの一般名は「アヒ・パンカ」と「パパ・セカ(乾燥じゃがいも)」です。料理の香りを決めるアヒ・パンカは、ブランドや容量を決め打ちせず、この名前で探してください。パパ・セカは輸入食材店や専門通販で探します。豚肉、玉ねぎ、にんにく、普通の鍋は、ふだんの台所にあるもので構いません。

注意

ピーナッツを使うため、アレルギーのある人には提供しないでください。無塩ローストピーナッツだけでなく、ブロスや調味料の表示も確認します。ユカは生で食べず、皮を厚くむいて、中心まで柔らかくなるよう加熱してください。豚肉や鶏肉を扱ったまな板と包丁は、野菜や盛り付け用の器具と分けるか、洗浄してから使います。

鍋の底とスプーンで、濃さを見分ける

スプーンでカラプルクラの煮汁の濃度を確かめる仕上げの鍋
カラプルクラの煮汁の濃度

乾燥じゃがいもは、噛むとほくっとして形が残るのが理想で、中心が硬いままでも、煮崩れてマッシュ状になってもいけません。マッシュ状になりかけたら、そこで火を止めます。ソースは水のように流れず、スプーンの背に残る濃さで、薄く付いてからゆっくり落ちるくらいが目安です。味がぼやけるときは塩を少量ずつ足し、辛味だけが立つときはブロスを少量足して数分煮ます。水を大量に入れて薄めるのはやめましょう。

コツ

鍋底が見えるほど煮汁が減ったら、熱いブロスを50mlずつ足し、弱火で再び沸くまで待ちます。じゃがいもの中心だけが硬いときは、ふたを少しずらして10分ずつ延長し、ブロスを足してから確かめてください。強火で一気に柔らかくしようとすると、外側が崩れ、肉が硬くなりやすくなります。

コツ

ピーナッツは最後、酸味は皿の上。ピーナッツは最後の10分、香菜とライムは盛り付けのときに加え、煮込みの中で香りを平らにしないようにします。休ませる10分で煮汁が具材になじむので、火を止めた直後に水分や塩を大きく動かさないでください。翌日は煮汁がさらに固くなるため、温め直すときだけブロスを少量加えます。

Chinchaの食卓では、ソパ・セカと並ぶ

カラプルクラとソパ・セカを並べたChinchaの祝い皿をイメージした食卓
Chinchaの食文化を連想させるカラプルクラの食卓

Chinchaの料理として、カラプルクラとソパ・セカを組み合わせる「manchapecho」が紹介されています。ソパ・セカは乾麺を使う別の料理で、今回の鍋に麺を混ぜるわけではありません。カラプルクラと別皿、または隣に盛ります。煮込み単体ではなく、地域の祝い皿として並べるところに、この組み合わせの面白さがあります。Chinchaの食文化とアフロ・ペルー文化の関係は、現地の料理の組み合わせや文化紹介の文脈で語られるもので、ペルー全土の家庭が同じ形というわけではありません。

豆知識

Brand Peruは、Chinchaのカラプルクラについて、結婚式などの祝いの場、薪火、土鍋、地元のワインに触れています。これは紹介資料にあるChinchaの食卓の文脈で、日本の家庭で薪火や土鍋を必須にするものではありません。日本では白米とユカだけでも料理の構造は保てますが、ソパ・セカを添えると、Chinchaの組み合わせに近づきます。

日本の台所で材料を置き換えるとき

アヒ・パンカ、乾燥じゃがいも、豚肉を日本の台所で選ぶ買い物の場面
カラプルクラの材料を選ぶ

パパ・セカは、生のじゃがいもへ同量で置き換えず、乾燥じゃがいもを探してください。食感と香ばしさの中心なので、見つからないときは別料理として扱うことになります。アヒ・パンカがない場合は、赤パプリカパウダーに少量の辛味を合わせる案もありますが、補えるのは色と穏やかな辛味まで。果実のような香りまで同じにはなりません。代替は色・辛味・香りのどれを補うかで選ぶと考えると、仕上がりの違いを見通せます。

豚肉は豚肩ロースまたは豚バラを使います。鶏肉に替える場合も、中心75℃で1分以上を確かめてください。豚の脂と長い煮込み時間がつくる厚みは、鶏肉にすると仕上がりが変わります。ポートワインがなければ赤ワインで、あるいは省いて同量のブロスに替えます。ワインを使うときは、アルコールを飛ばす工程を守ってください。

材料を探すときは、材料表の一般名「アヒ・パンカ」をそのままAmazonや楽天の検索語にできます。ブランドや容量、型番は検索結果から比べてください。パパ・セカも名前は変えず、輸入食材店や専門通販で探します。

保存と、よくある質問

浅い保存容器へ移したカラプルクラと、再加熱用の鍋
カラプルクラを保存して再加熱する

前日に作ってもよいですか?

作れます。ただし、粗熱を長く室温に置かないでください。浅い清潔な容器へ小分けして早く冷まし、冷蔵庫は10℃以下を目安にします。食べるときは中心まで十分に再加熱し、全体が沸く状態、または中心75℃以上を確かめます。冷蔵で何日もつかは一律に言えないので、におい・見た目に異常があるもの、保存状態が分からないものは食べないでください。翌日は煮汁が固くなっているため、再加熱のときにブロスを少量加え、弱火でほぐします。

乾燥じゃがいもを生のじゃがいもで代用できますか?

生のじゃがいもは水分量も煮崩れ方も違うので、パパ・セカと同じ分量・戻し方では扱えません。カラプルクラらしい保存食の香りと食感を大切にするなら、乾燥じゃがいもを手に入れてから作りましょう。生のじゃがいもで作るなら、分量と煮汁を考え直した別の煮込みになります。この記事の工程をそのまま移すことはできません。

鶏肉でも作れますか?

ペルーの紹介レシピには豚肉または鶏肉を使う作り方があり、鶏もも肉500gに替えられます。鶏肉は豚肉より火が入りやすいので、煮込み時間は状態を見て調整し、中心75℃で1分以上を確かめてください。脂とコク、ほぐれ方は変わりますが、乾燥じゃがいもとアヒ・パンカという軸は保てます。

ピーナッツが食べられない場合は?

ピーナッツを除くと、香ばしさと軽いとろみが変わります。同じ完成度を保証する代替はありません。アレルギーのある人には、ピーナッツを含む原材料や器具との接触も確認し、安全を優先して提供しない選択も含めて考えてください。

ペルー料理をもう一皿作るなら?

アヒ・パンカやじゃがいもを使う料理なら、アヒ・デ・ガジーナの作り方へどうぞ。豆と米を一皿にまとめる家庭料理には、タクタクの作り方があります。ペルーの地域料理をもっと広く知りたい方は、ペルー料理入門も読んでみてください。

主な参考リンク

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