澄んだ牛だしに弾力のある牛肉団子、黄色い麺、青菜、フライドオニオンを重ねたインドネシアのバクソ
🔪下準備45分
🔥調理2時間
🍽️分量4
🌍料理インドネシア料理

バクソの作り方|インドネシアの肉団子スープ

約28分で読めます世界ごはん紀行編集部
Cooking flow

作り方を先に見る

STEP 11 / 5

牛骨と肉から澄んだだしを取る

所要時間1時間40分から2時間

手順1: 牛骨と肉から澄んだだしを取る

牛骨と牛肉を鍋に入れ、かぶる量の水で5分だけ下ゆでします。湯を捨て、骨と肉を流水で洗い、鍋も洗ってから水2.5L、つぶしたにんにく、白こしょう粒、長ねぎの青い部分を加えます。中火で沸かし、泡が出たら弱火へ落とします。表面が大きく揺れない火加減で90〜120分煮て、浮いた泡と脂をすくいます。仕上がりは、だしが透明で薄い金色に見え、骨の周りの肉が柔らかく箸でほぐれる状態です。つぶしたにんにくの香りがだしになじみ、表面に大きな泡が立たなければ次へ進みます。だしが濁るほど沸かすと、後からこしても香りが重くなります。

STEP 22 / 5

牛肉を冷やしたまま細かくする

所要時間8分

手順2: 牛肉を冷やしたまま細かくする

牛ひき肉を冷凍庫で15分ほど冷やし、フードプロセッサーの容器も冷やしておきます。肉、塩、白こしょう、にんにく、卵白を入れ、氷水の半量を加えて短いパルスで回します。刃を止めて側面を落とし、残りの氷水を3回ほどに分けて加えます。肉が淡い色のペーストになり、指で押すと冷たく、糸を引く前の粘りが出たところで止めます。回し続けて容器がぬるくなったら、ボウルごと冷蔵庫へ戻してください。

STEP 33 / 5

タピオカを混ぜ、丸めて静かにゆでる

所要時間25分

手順3: タピオカを混ぜ、丸めて静かにゆでる

刃を外し、タピオカスターチ、サラダ油、残りの塩を加えます。ヘラで底から返し、粉の白い部分が消えて粘りが均一になるまで2〜3分混ぜます。別鍋に湯を張り、沸騰直前の80〜85℃を保ちます。手を水で濡らし、親指と人さし指の間からペーストを押し出し、濡らしたスプーンで25〜30gずつすくって湯へ落とします。全部が浮いたら、さらに5〜8分ゆでます。最大の一個を取り出して中心へ温度計を刺し、75℃で1分以上を確認します。浮くだけでは安全確認になりません。

STEP 44 / 5

麺と青菜を別にゆで、だしを仕上げる

所要時間10分

手順4: 麺と青菜を別にゆで、だしを仕上げる

肉団子を引き上げた湯は捨て、牛だしを細かいざるでこして鍋へ戻します。塩を小さじ1から加え、薄いと感じる一歩手前で止めます。肉団子をだしへ戻し、弱火で5分温めます。別鍋で黄色い麺を袋の表示どおりにゆで、残り30秒でチンゲンサイを加えます。春雨は戻してから短く温めます。麺は中心にわずかな歯ごたえを残し、青菜は茎が折れず葉の緑が保たれたら引き上げます。だしは濁らず、湯気が立つ手前の熱さを保ちます。麺をだしの鍋で煮ると、でんぷんでスープが濁りやすく、青菜の青さも失われます。

STEP 55 / 5

椀へ重ね、調味料は食卓で足す

所要時間5分

手順5: 椀へ重ね、調味料は食卓で足す

椀に黄色い麺と春雨を少量ずつ入れ、麺は底へ平らに広げ、青菜を片側、肉団子4個を表面から見えるよう等間隔に置きます。熱い牛だしを注ぎ、セロリ、青ねぎ、フライドオニオンをのせます。サンバルオレック、ケチャップマニス、酢またはライムは別皿に添えます。最初の一口はだしと肉団子だけで味を見て、二口目から辛味や甘味を足します。だしの塩を強くしすぎず、卓上で味を動かせる余白を残すのが、家庭で食べやすい盛り付けです。

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Ingredients

材料を分けて見る

準備

買い出しの前に

肉団子は一人4個前後、スープは麺と青菜を入れてもしっかり注げる量です。牛ひき肉は脂が少なすぎるとぱさつきやすく、脂が多すぎるとペーストがゆるくなります。赤身に少し脂が入ったひき肉を選び、使う直前まで冷蔵庫で冷やしておきます。

牛ひき肉、タピオカスターチ、氷水、牛骨、黄色い麺、春雨、青菜、サンバルを並べたバクソの材料
肉団子、牛だし、麺と卓上調味料を役割ごとに分けた材料
8品目

肉団子

材料 分量 代替・備考
牛ひき肉 500g 赤身7〜8割。冷蔵庫でよく冷やす
タピオカスターチ 80g 片栗粉でも作れるが、弾力は軽くなる
氷水 100ml 3〜4回に分けて加える。水温を上げない
卵白 1個分 ペーストをまとめる。卵アレルギーなら省略可
にんにく 2片 すりおろす
白こしょう 小さじ1 黒こしょうなら小さじ1/2から調整
塩 小さじ1 まず小さじ3/4を混ぜ、最後に調整
サラダ油 小さじ1 手やスプーンを濡らす前の補助。省略可
7品目

牛だし

材料 分量 代替・備考
牛骨 600g すね骨や関節まわり。入手しにくければ牛すね肉を増やす
牛すね肉または牛切り落とし 300g だしの厚みを足す。食べる具に回してもよい
水 2.5L 仕上がりは約1.8〜2L
にんにく 4片 包丁の腹でつぶす
白こしょう粒 小さじ1 粉なら小さじ3/4
長ねぎの青い部分 1本分 玉ねぎ1/4個でもよい
塩 小さじ1と1/2前後 だしをこしてから少しずつ調整
9品目

麺、青菜、卓上の味

材料 分量 代替・備考
黄色い中華麺 200g インドネシアのmi kuningに近い。中華麺で代用
緑豆春雨 80g 黄色い麺だけにしてもよい
チンゲンサイ 2株 小松菜、からし菜でもよい
フライドオニオン 大さじ4 bawang goreng。薄切り玉ねぎを揚げてもよい
セロリ 1本 葉を含めて薄切り
青ねぎ 2本 小口切り
サンバルオレック 1人小さじ1〜 別添えにし、辛さを各自で決める
ケチャップマニス 1人小さじ1/2〜 甘みが強いので少量から
米酢またはライム 好みで 酸味を足す。なくてもよい

生の牛肉と肉汁が触れた器具は、肉団子をゆでる前に洗剤で洗います。牛ひき肉は色ではなく、最大の肉団子の中心温度が75℃で1分以上になったことを温度計で確認してください。卵、牛肉、タピオカ製品、市販の調味料に含まれる小麦・大豆などが気になる場合は、各商品の表示を確認します。

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材料表の分量4人分

表内の数値を目安として再計算します。塩、辛味、油は味を見ながら調整してください。

栄養情報 1人分の目安
140kcal
エネルギー
7.3g
タンパク質
6.8g
脂質
12.0g
炭水化物
0.8g
食物繊維
450mg
ナトリウム
※ 目安値です。材料や調理法により変動します。
Shop the pantry

材料からそろえる、味の決め手

買い出しガイド

買い出しで、現地らしさにお金を使う場所

牛ひき肉、牛骨、麺、青菜は一般的なスーパーで揃えられます。探して買う価値があるのは、肉団子の弾力を支えるタピオカスターチと、椀の最後の輪郭を決めるサンバルオレックです。タピオカは片栗粉へ替えられますが、口当たりが少し軽くなるため、初回から現地の食感を狙うならタピオカを選びます。

サンバルオレックはスープへ最初から溶かし込まず、椀の横へ置きます。辛さだけでなく、にんにくと唐辛子の香りを後から足せるので、子どもや辛いものが苦手な人と同じ鍋を囲めます。買うなら、原材料と辛さを確認できる瓶を一つ。生の唐辛子で代用するなら、酸味や塩味は別に整えます。

肉団子を滑らかなペーストへする工程は、包丁だけでもできますが、冷たい肉を均一に細かくする作業が長くなります。大容量のフードプロセッサーは、ひき肉500gと氷水を一度に回せる余裕を買う道具です。少量を作るだけなら手持ちの機械で2回に分ければよく、毎回バクソや練り物を作る予定がない人は買わずに済ませられます。リンク先では容量、刃の仕様、付属容器を確認してください。

指で押し出した肉団子を、澄んだ牛だしへ

冷たい牛肉のペーストをひとすくい、濡らした手のひらから押し出して湯へ落とす。表面がなめらかに張り、鍋底からふわりと浮いてくる。この肉団子と、にんにくと白こしょうをきかせた温かい牛だしを一つの椀に重ねるのが、インドネシアのバクソ(Bakso)だ。

澄んだ牛だしからスプーンですくい上げた、表面がなめらかなバクソの肉団子
澄んだ牛だしから肉団子をすくい上げ、弾力のある表面を確かめる

Indonesia Travelの紹介では、バクソは屋台からレストランまで見かけるインドネシアの定番料理で、牛肉とタピオカを使った弾力のある肉団子を温かい牛だしで食べる料理として説明されている。黄色い麺、春雨、豆腐、フライドオニオン、セロリを添える形が基本だが、店や地域によって椀の中身はかなり変わる。

日本で作るときに迷うのは、肉団子を硬くせず、しかし崩さないことだ。牛肉を冷たいまま細かくし、氷水を少量ずつ抱き込ませ、タピオカを後から混ぜる。鍋では激しく沸かさず、最後に中心まで火が通ったことを確認する。この順番を守ると、もちもちではなく、歯を入れたときに跳ね返すような弾力へ近づけられる。

Soloのバクソは澄んだスープに黄色い麺を合わせる簡素な型として語られ、Malangは豆腐やワンタンなどを含む具だくさんの椀で知られる。今回はSolo型の澄んだ椀を土台にし、卓上のサンバルや追加の具でMalang寄りへ変えられる組み立てにした。ソトアヤムの黄色い鶏スープとは、麺や青菜を添えるところが似ていても、バクソは肉団子の弾力と牛だしが主役になる。サンバルと甘い醤油の使い道を増やすなら、サテアヤムやナシゴレンにも同じ調味料を回せる。

表記について

インドネシア語の Bakso は、日本語では「バクソ」「バクソー」と表記されます。本記事では、料理名として検索しやすい「バクソ」に統一します。家庭版の分量は一つの正解ではなく、肉の脂、タピオカの量、添える麺で食感と満足感を調整します。

失敗を戻す、保存する|弾力と澄みを守る判断

表面が荒れた肉団子、澄んだ牛だし、冷蔵用の保存容器を並べたバクソの失敗対策
肉団子とだしを分けて保存し、食感とスープの透明感を保つ

肉団子の食感は、タピオカを増やせば無条件に良くなるわけではありません。肉の温度、混ぜる順番、湯の動きが一つずつ影響します。状態を見て、次のように戻します。

起きたこと 主な原因 戻し方
肉団子の表面がざらつく ペーストが温まり、脂が分離した ボウルを氷に当てて冷やし、短いパルスで整える。水は足さない
湯へ落とすと崩れる タピオカが全体へ行き渡っていない ヘラで底から混ぜ、10分休ませる。まだゆるければ小さじ1ずつ追加
仕上がりが硬く粉っぽい タピオカが多い、または強く沸騰させた 次回はスターチを10g減らし、80〜85℃の湯でゆでる
だしが白く濁る 骨を強火で煮立てた、麺を同じ鍋でゆでた 細かいざるでこし、熱湯を少量足して弱火で戻す。味は最後に調整
味がぼんやりする だしの塩を控えすぎた 塩を一つまみずつ足し、辛味・酸味・甘味は卓上で別に加える

肉団子が浮いても、ゆで上がりの色だけでも安全とは判断しません。最も大きい一個の中心が75℃で1分以上になるまで加熱し、測れない場合は割って中心が生のペースト状でないことを確認してから、さらに弱火で温めます。生肉を扱ったトングやまな板を、盛り付け用の器具へそのまま使わないことも大切です。

食べ切れないときは、麺と青菜を分け、肉団子と牛だしも別の浅い容器へ移します。粗熱を取ってから冷蔵または冷凍し、温め直すときはだしを先に沸かさず、ふつふつする直前まで上げて肉団子を戻します。冷凍ではスープと具を分けると、麺が水分を吸って崩れるのを避けられます。食感を優先するなら、冷凍した肉団子とだしは早めに使い切り、解凍と再冷凍はしません。

SoloとMalang|一つの名前に収まらない椀

澄んだスープに黄色い麺だけを添えたSolo風の椀と、豆腐やワンタンを重ねたMalang風の椀
Soloの簡素な椀とMalangの具だくさんの椀を比べる地域差

バクソは、丸い肉団子だけを指す固定メニューではない。インドネシア語の料理名を調べた学術論文では、材料、添え物、地域、サイズ、形、色、具、調理法、盛り付けなど、複数の軸で「バクソ」の名前が作られると整理されている。だから、椀の中に何が入っているかを見ると、その土地や店がどんな食べ方を提案しているかが分かる。

呼び方・地域 椀の傾向 日本の台所での寄せ方
Solo 澄んだスープ、黄色い麺、具は比較的シンプル 今回の基本形。牛だしと肉団子の弾力を主役にする
Malang 豆腐、ワンタン、青菜などが増え、具の組み合わせが多い 肉団子を半量にして、揚げ豆腐やワンタンを足す
Bakso urat すじや腱の食感を加えた肉団子 牛すじの下処理が必要。初回は通常の肉団子で食感を確認する
Bakso tenis / beranak 卵や小さな肉団子を中へ入れた大きな肉団子 中心まで火を通す時間が伸びるため、別の料理として作る
Bakso mercon 唐辛子を中へ入れた辛い肉団子 辛味はまずサンバルを別添えにし、家族で調整する

Cook Me Indonesianは、バクソの売り手が屋台を引き、器をスプーンで叩いて客へ知らせる光景を紹介している。日常の空腹を満たすだけでなく、疲れたときや家族・友人が集まる場の料理でもあるという説明は、具材の多さだけでは見えないバクソの位置づけを伝えている。日本の家庭では屋台の音まで再現できなくても、鍋を一つの味に固定せず、食卓で一人ずつサンバルや甘い醤油を足す構造を残すと、現地の食べ方へ近づく。

起源については、中国系商人の食文化との関係や、ジャワでの地域化を指摘する資料がある一方、単一の発明者や確定した導入年を示す文書証拠は整理されていない。中国の肉団子文化とインドネシアの屋台・宗教・地域の食材が交わり、現在のバクソへ変化した、と幅を持たせて理解するのが安全だ。肉の種類も地域で変わり、今回は牛肉を使うが、鶏肉のバクソや、非ムスリム人口が多い地域の豚肉版まで一つの鍋へ混ぜて語らない。

よくある質問|材料を替える前に決めること

バクソの椀、タピオカスターチ、サンバル、黄色い麺、青菜を並べた家庭の食卓
材料を替えるときに守る役割を見比べるためのバクソの食卓

タピオカスターチは片栗粉で代用できますか?

代用できますが、同量では食感が少し硬く、弾力の伸びが短くなります。片栗粉で作る場合はまず70gから始め、ペーストがまとまらなければ5gずつ追加します。現地の弾力を優先する日はタピオカを使い、手に入りやすさを優先する日は片栗粉で「肉団子スープ」として楽しむ、という選び方で構いません。

フードプロセッサーがない場合はどうしますか?

牛ひき肉を冷やし、包丁で細かくたたいてから、氷水を少量ずつ加えてボウルで練ります。肉の粒が残るため、機械で作るより粗い食感になりますが、冷たさと塩を先に抱き込ませる順番は同じです。少量なら無理に専用機を買わず、肉だねを二つに分けて練る方が扱いやすいです。

牛骨がありません。スープは作れますか?

牛すね肉を増やし、市販の無塩牛だしを一部使えば作れます。骨のゼラチン質が減るので、スープの厚みは軽くなります。顆粒だしを足す場合は塩分を先に確認し、肉団子を入れた後に味を決めてください。濃い味へ寄せるためにケチャップマニスを鍋へ大量に入れると、Solo型の澄んだだしから離れます。

黄色い麺と春雨は両方必要ですか?

どちらか一つで構いません。黄色い麺は小麦の香りと食べ応え、春雨はスープを含んだ軽い口当たりを足します。両方使う場合は一人分を少なめにし、肉団子と青菜が沈まない量へ調整します。麺の種類を変えるより、別鍋でゆでてスープを濁らせないことの方が仕上がりに影響します。

辛くないバクソにするには?

サンバルオレックを鍋へ入れず、食卓で別添えにします。唐辛子を使わないだしは、にんにくと白こしょうの香りが前に出ます。辛い人だけが小さじ1ずつ足せるため、家族で辛さが違うときにも対応できます。酸味のある酢やライムを少し添えると、辛さを増やさず味の輪郭を変えられます。

栄養の目安|具と麺を含む1人分

麺と肉団子、牛だし、青菜、フライドオニオンを上から見たバクソの一杯
麺と肉団子を含むバクソ一人分の盛り付け

下表は、牛ひき肉、牛骨のだし、黄色い麺、春雨、青菜を4等分した場合の目安です。牛肉の脂、麺の量、フライドオニオン、ケチャップマニスの使用量で変わります。スープを飲み干さなければ、実際の食塩摂取量は下がります。

1人分の目安 数値
エネルギー 約560kcal
たんぱく質 約29g
脂質 約27g
炭水化物 約48g
食物繊維 約3g
食塩相当量 約1.8g

主な参考リンク

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